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幅広い年齢の子どもを預かる保育園では、月齢や発達段階に応じて、適切なお昼寝時間を判断する必要があります。

一般的に幼い子どもほどたくさんの睡眠時間が必要で、年齢が上がるほどお昼寝をあまり必要としなくなります。ただし個人差があるため、子どもたちの様子を見ながら臨機応変に判断することが大切です。

本記事では、子どものお昼寝に理想的な睡眠時間を年齢別に解説します。子どもを寝かしつけるコツや注意すべき点も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

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この記事の監修者

山本 あやか(保育士)

保育士・幼稚園教諭資格を持つ2児の母。保育士歴10年、現在はライターとして活動中。保育士経験を活かし、季節の行事に家族で手作りの飾りつけを楽しむのが趣味。

お昼寝(午睡)の重要性とは?

多くの保育園では、昼食後にお昼寝(午睡)の時間を設けています。 お昼寝の必要性に関してはさまざまな議論がなされているものの、子どもの成長という観点から、重要な役割を担う時間とされています。それは、子どもの脳・心身の健やかな発達に欠かせない成長ホルモンは、主に睡眠中に分泌されるからです。 またお昼寝には、保育園で長時間過ごす子どもの脳や身体を休ませ、記憶を整理したりリラックスさせたりする目的もあります。 厚生労働省の資料には、以下のようにお昼寝の重要性が記載されています。

午睡は生活のリズムを構成する重要な要素であり、安心して眠ることのできる安全な睡眠環境を確保するとともに、在園時間が異なることや、子どもの睡眠時間は発達状況や個人差によって異なることから、一律とならないよう配慮すること。

(引用:こども家庭庁「保育指針解説(分割版)」/ https://www.cfa.go.jp/policies/hoiku/shishin-h30-bunkatsu )

お昼寝は、子どもの生活リズムを整える上でも大きな役割を果たしています。お昼寝でリフレッシュした子どもが元気いっぱいに午後を過ごすことで、夜の入眠がスムーズになると考えられています。

【年齢別】お昼寝の理想的な睡眠時間

子どもを寝かしつける保育士

お昼寝の適切な睡眠時間は、子どもの年齢によって異なります。基本的に幼い子どもほど長時間のお昼寝が必要であり、成長するにしたがってお昼寝の時間は徐々に短くなります。 また、近年は各家庭の生活リズムが多様化しています。遅寝早起きの家庭の場合、子どもの睡眠不足につながる恐れがあるため、注意が必要です。 ここでは、子どもの理想的なお昼寝の睡眠時間について、年齢別に紹介します。

【0歳児】2~4時間

0歳児のお昼寝時間の目安は2~4時間程度とされています。ただし、0歳児の場合は子どもの月齢によって必要な睡眠時間が異なります。そのため、子どもそれぞれの発達度合いに応じてお昼寝の時間を設定しましょう。

一般的に生後6カ月程度は一日の大半を寝て過ごします。数時間ごとに目覚めてミルクを飲み、眠ってはまた起きてミルクを飲むというサイクルです。

6か月以降になると、生活時間が昼夜で分けられるようになります。登園時間によって睡眠時間は異なるものの、午前中に1時間、午後に2時間程度を目安として睡眠時間を設けるとよいでしょう。

午前中も活発に生活できるようになれば、お昼寝は午後だけにしてください。

【1~2歳児】1~3時間

1~2歳児にとって理想的な睡眠時間は1~3時間程度です。1~2歳児の場合、0歳児ほどの睡眠時間は必要としません。ただし、子どもの発達度合いや家庭の生活習慣によって、お昼寝の時間を調整する必要があります。

保育時間が長かったり、昼食中に眠たげな様子を見せたりする場合は、睡眠時間を長めに確保しましょう。また、夜の入眠がスムーズにいかない子どもは睡眠時間を短めにするなど、子どもの様子を見ながら個別に対応します。

【3歳児】1時間

3歳児になるとお昼寝を必要としない子どもが増える傾向にあります。横になっても眠れない・布団に入りたがらない子どもも出てきます。一方で、子どもが夕方頃にうとうとして夕食・入浴に支障をきたしたり、本人が眠りたがる場合は、1時間程度のお昼寝を取り入れるケースも見られます。 ただし、お昼寝を嫌がる子どもを無理に寝かしつける必要はありません。身体を横にするだけに留めたり、お昼寝の時間そのものを設けなかったりと、対応は園によってさまざまです。

【4~5歳児】個別の対応が必要

4~5歳児になると、お昼寝を必要としない子どもが増える傾向にあります。そのため、お昼寝の時間自体を設けていない保育園も少なくありません。お昼寝中の子どもを邪魔しないように、ひらがなの練習や絵本の読み聞かせ、折り紙などの静かな遊びを選ぶとよいでしょう。 ただし、4~5歳児でも子どもによってはお昼寝を必要とします。また、午前中に激しく活動した場合などは、普段お昼寝をしない子どもでも眠りたがるケースが想定されます。子どもの様子を見ながら、日別・個別に対応することが大切です。

保育士必見!お昼寝の時間に子どもを寝かしつけるコツ

お昼寝の時間になったからといって、すべての子どもがすんなりと眠ってくれるわけではありません。保育士の中には、寝かしつけようとしてもなかなか寝てくれない子ども、ぐずってしまう子どもの対応に悩む方もいるでしょう。

ここでは、子どもを上手に寝かしつけるコツを解説します。

リズムとぬくもりで安心感をあたえて眠気を誘う

下記のような方法で、子どもの体にやさしく触れて温もりとリズムを与え、安心させてあげることで眠気を誘いましょう。

・子どもの呼吸に合わせて背中をトントンする
・手や足をやさしく握る
・手や足を軽くさする
・頭を撫でる
・額から眉間にかけてそっと撫でる
・眉間に円を描くように撫でる

添い寝をしながら大人の心音に合わせて行うことで、安心感を得られる子どももいます。子どもが、嫌がったりむずがったりした場合は、触れる場所を変えましょう。

寝やすい環境を整える

保育園に入って日が浅い子どもは新しい環境に慣れておらず、ゆっくりと眠れるほど安心できていないケースがあります。下記のように子どもが安心しやすい、眠りやすい環境を整えることが大切です。

・寝やすい衣服を用意する
・オルゴールや音楽を流す
・暗闇を嫌がる子どもには小さなランプなどを用意する
・家で使っているタオルや毛布を持ってきてもらう

子どもは大人に比べて体温が高く、寒いと感じる場合でも、服やタオルを増やすと寝苦しくなることがあります。「大人よりも1枚少ない」程度を目安に調整するのが理想です。 また、お昼寝のときにに同じ音楽を流すことは、眠りやすい環境を整えるために効果的です。全体的にスローテンポで、刺激の少ない音楽を選ぶとよいでしょう。

抱っこをしてあげる

泣いたりぐずったりする子どもに対しては、抱っこをして安心させてあげましょう。保育士の体温や呼吸を間近に感じることで、多くの子どもは、安心して眠りにつくことができます。抱っことあわせて以下の動作を取り入れると、より効果的です。

・目を合わせる
・背中をトントンする
・ゆっくりと揺らす
・やさしく語り掛ける
・子守唄を歌う

布団に寝かし移した際に起きてしまう子どももいるため、抱っこの段階から、おくるみやタオルで包んであげるのがおすすめです。あらかじめ包むことで、布団に触れたときの温度変化や刺激を和らげ、そのままスムーズに眠り続けやすくなります。

お昼寝の際の注意点2つ

お昼寝を行う際、保育士は以下の2点に注意しましょう。

〇うつぶせで寝ていないかどうか
幼い子どものうつぶせ寝は、寝具による窒息などの事故につながるリスクがあるとされており、窒息事故や乳幼児突然死症候群(SIDS)についても関連が指摘されています。
SIDSは、明確な原因の解明には至っていないものの、仰向けよりもうつぶせで寝ている子どもの発生率が高いとされている病気です。

子どもの体勢は定期的にチェックし、うつぶせで寝ている場合は仰向けに返すことが必要です。特に自力で寝返りを打ちにくい低年齢の子どもには、十分に注意しましょう。

(出典:こども家庭庁「赤ちゃんが安全に眠れるように ~1歳未満の赤ちゃんを育てるみなさまへ~」/ https://www.google.com/url?q=https://www.cfa.go.jp/policies/boshihoken/kenkou/sids&sa=D&source=docs&ust=1779772343915892&usg=AOvVaw09Gl-bYQripKgjIOawFv8f )

〇事故を防ぐマニュアルは作成されているか
保育園では、子どもたちの事故を未然に防ぐための取り組みが重要です。

子どもが昼寝をする部屋の大きさ・子どもの人数・保育士の人数に合わせて、保育園独自の事故防止マニュアルを作成しましょう。子どもの睡眠時間や寝ていたときの向き、健康状態などをチェックシートに記録することで、引継ぎや管理が行いやすくなります。

保育園でのお昼寝状況を保護者にしっかりと伝え、安心して子どもを任せられるような体制を築きましょう。

保育園のお昼寝に関するよくある質問

保育園のお昼寝時間は何時から何時までですか?

保育園のお昼寝時間は12時30分〜14時30分を基本とする園がほとんどです。お昼寝時間は年齢や園の方針によっても変わってきます。例えば、0歳児は月齢にあったタイミングで個々でお昼寝します。5歳児は秋冬あたりからお昼寝をやめて小学校の生活リズムに備えるという園も多いです。

乳幼児のお昼寝は何時間が理想的ですか?

乳幼児の理想的なお昼寝時間は年齢によって異なります。
  • 0歳児:2~4時間程度(生後6ヶ月までは大半の時間が睡眠)
  • 1〜2歳児:1〜3時間程度
  • 3歳児:1時間程度
  • 4〜5歳児:0時間でもOK・必要に応じて寝かせる

お昼寝時間に寝ない子の対処法はありますか?

お昼寝時間に寝ない子の寝かしつけは次の方法が効果的です。
  • 手や足にやさしく触れて温もりを与える
  • おなかや背中をやさしくトントンする
  • 頭や眉間をやさしくなでる
  • 抱っこして子守唄を歌う
  • 本を読み聞かせる
その他にも慣れたタオルを用意したり、オルゴールを鳴らすなど落ち着く環境作りも大切です。

保育園のお昼寝時間の注意点は何ですか?

保育園のお昼寝時間は睡眠中の事故に十分な注意が必要です。睡眠中の事故防止マニュアルを定期的に見直し、子どもから目を離さない体制作りが重要です。特にうつ伏せ寝は窒息事故や乳幼児突然死症候群(SIDS)の恐れがあるので、規定に従ってこまめなチェックと対処を確実にしましょう。

お昼寝をなくして欲しいと言われたときの対処法は?

保護者からお昼寝をなくして欲しいと言われた時は次のように対処しましょう。
  1. 昼寝をなくしたい理由をくわしく聞く
  2. 理由に寄り添った回答をする
  • 夜なかなか寝ない→早めに起こす/寝かしつけ方法を伝える
  • 家では1日寝ないから必要ない→身体を休める大切さを伝える
  • 5歳児教育の時間にして欲しい→園の方針や今後の予定を伝える
  • 子どもが苦痛に感じている→無理させない方法をとる

まとめ

子どもの健やかな成長にとって、お昼寝は重要です。

子どもによってお昼寝の要不要・適切な睡眠時間は異なります。子どもの様子を見ながら個別に判断することが大切です。寝つかない子や泣いてしまう子には、抱っこしたり、自分も一緒に横になってボディタッチしたりして、子どもに安心感を与え入眠をサポートしましょう。

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