202104_staying-childcare.jpg

保育士として働き始めたばかりの方や、現在保育士を目指している方は、日常の保育と同時に保育園の行事・イベントについても学ぶ必要があります。数ある行事のなかでも、お泊り保育は保育園行事の一大イベントであり、保育上のポイントや注意点が特に重要となる行事です。

今回は、お泊り保育の概要から、お泊り保育の活動内容・スケジュール・必要な持ち物、お泊り保育を実施する際の注意点までを解説します。

お泊り保育は、経験のある保育士の方も不安や緊張を感じる大掛かりな行事です。お泊り保育について気になっている方は、トラブルを回避して子どもたちに安心・安全な行事を提供するためにも、ぜひ参考にして下さい。

お泊り保育とは?

お泊り保育とは、保育園や外部の施設で、保育士と子どもとが一緒に外泊する行事のことです。子どもたちが、保護者から離れて夕食・入浴・就寝までを経験する貴重な機会となります。お泊り保育の概要は、下記の通りです。

■お泊り保育の概要

開催時期 一般的に6~8月頃の夏休み前の時期に行う園が多く見られます。
開催場所 自園で開催する保育園がほとんどです。園外の合宿施設などを利用して行われるケースもあります。
対象年齢 ある程度生活習慣が身に付いた年長組の4~5歳児を対象に行われます。

お泊り保育は、子どもたちが普段の日常とは異なる環境で不安と刺激に満ちた経験をすることができる、保育園行事における一大イベントとなります。

お泊り保育を行うねらいと目的

お泊り保育には、思い出作りのための行事・イベントとしてだけではなく、以下のようなねらいと目的があります。

・子どもの自立心を養う
保護者がいない環境でも自分で食事や入浴などの身の回りのことに取り組むことで、子どもの自立心を養うことがお泊り保育のねらいのひとつです。

「自分でできた」という経験をすることで、成長を実感して自信を持つことが期待できます。
・規則正しい生活習慣を身に付ける
お泊り保育は、スケジュールに従って規則正しく食事・入浴・就寝を行うことで、規則正しい生活習慣を身に付けるねらいがあります。

子どもは今後成長するに従って、一定のスケジュールで行動することが求められるため、お泊り保育は規則正しい生活習慣を身に付ける重要なトレーニングとなります。
・集団生活に必要な社会性を身に付ける
お泊り保育には、集団生活に必要な協調性や仲間意識を体験するというねらいもあります。子どもたちは成長に従って周囲の仲間と一緒に協力をしながら、勉強やスポーツに取り組むこととなります。

園の仲間と一緒に食事の準備やイベントに取り組むことは、今後の生活に必要な社会性を養う良い機会となるでしょう。

お泊り保育での活動内容

本の上の家

お泊り保育では、夕食・入浴・就寝といった一連のお泊り行動だけではなく、思い出に残るような楽しいイベントを組み合わせて実施されます。

お泊り保育で実施されるイベント例には、下記が挙げられます。

・花火
・キャンプファイヤー
・ゲーム
・水遊び
・料理実習(夕食時)

お泊り保育は、泊り込みでワクワクするような体験ができるため、保育園行事のなかでも特に印象に残る思い出となる子どもが多くいます。

保育士の方の準備や進行は大変ですが、安全面に十分に配慮しつつ、楽しい思い出作りを精一杯サポートしてあげましょう。

お泊り保育における1日のスケジュール

お泊り保育を経験したことがない方やこれから学びたい方で、お泊り保育がどのようなスケジュールで進行するか知っておきたいという方もいるでしょう。ここでは、お泊り保育のスケジュールのモデルケースを紹介します。

■お泊り保育の1日のスケジュール例
<1日目>
15:00 集合・点呼・体調チェック
15:30 開会式
16:00 園のプールで水遊び
17:00 料理体験
18:00 夕食
19:00 キャンプファイヤー
20:00 入浴
20:30 歯磨き・就寝準備
21:00 就寝
<2日目>
6:00 起床・着替え・洗面など
6:30 ラジオ体操
7:00 朝食・歯磨き
8:00 片付け・帰宅準備
9:00 閉会式
9:30 解散

お泊り保育に必要な持ち物

お泊り保育では、普段保育園で過ごす持ち物とは大きく異なる、お泊り用の持ち物が必要となります。事前にチェック表を作成して保護者に渡しておくと、持ち物の準備が行いやすいだけではなく、抜け漏れもなくなるためおすすめです。

一般的なお泊り保育用の持ち物には、下記が挙げられます。

・タオル
・バスタオル
・パジャマ
・着替え
・下着
・歯ブラシ
・水筒
・エプロンや三角巾(料理イベントを行う場合)

お泊り用の持ち物は点数が多く、慣れない環境で多くの子どもたちが持ち物を扱います。そのため、持ち物が混ざっても誰の持ち物であるかすぐにわかるように、保護者には名前つけをお願いしておくことが重要です。

また、当日は子どもたちが不慣れな持ち物を扱います。できるだけ保護者の方には子どもと一緒に持ち物の準備を行ってもらうと、持ち物を把握しやすくなるためおすすめです。

お泊り保育を実施するときの注意点

保育士と子ども

お泊り保育は、保育士も子どもたちも普段の生活とは大きく異なる環境で過ごすこととなるため、想定外のトラブルが起こる可能性も否定できません。

トラブルをできるだけ避けてお泊り保育を実施するためには、いくつかの注意点を把握しておくことがポイントとなります。

ここからは、お泊り保育実施時の注意点を解説します。

生活習慣に関する保護者の相談を聞く

お泊り保育は、実際にお泊りをする子どもたちだけではなく、保護者が不安や疑問を感じている場合が少なくありません。特に、自宅で過ごす際の食事・入浴・就寝などの生活習慣がまだ上手くできない子どもの保護者は、お泊り保育の際に子どもがちゃんと過ごせるかを心配するケースが多くあります。

保育士は、保護者の不安・疑問を解消するためにも、お泊り保育の実践前には保護者からの相談には積極的に対応して、不安や疑問を解消してあげることが重要です。

保育士としてさまざまな子どもに対処できることや、あらゆるケースを想定していることなどを伝えると、保護者も安心してお泊り保育に子どもを送り出すことができるでしょう。

子どもたちの体調管理に気を配る

お泊り保育は、普段過ごし慣れた自宅とは異なる環境下で過ごすため、子どもはストレスを感じ、体調を崩しやすくなる場合もあります。環境の変化を敏感に感じ取るデリケートな子どもや変化に慣れるのに時間がかかる子どもなど、子どもの性格や特性はさまざまです。

そのため、お泊り保育を行う際には、保育士は普段以上に子どもたちの体調管理に気を配ることが重要となります。

当日の様子見やサポートだけではなく、事前に子どもたちの健康状態をチェックして、体調面が気になる子はあらかじめ対応策を考えておくようにしましょう。

就寝時は一人ひとりに声をかける

お泊り保育では、ほとんどの子どもが初めて家族と離れて眠る経験をします。夜眠るときにお母さんがいないと眠れない子どもや、保育園の友達みんなと同じ部屋で眠ることに緊張して寝付けない子どももいるでしょう。

就寝時には、子どもたちが安心して眠れるように、保育士が一人ひとりに声掛けをして、子どもたちが感じている不安・緊張・寂しさを和らげてあげることが大切です。子どもたちに寄り添った適切な声掛けを行うことで、環境の変化を敏感に感じている子どもたちも、安心して眠ることができます。

家族と離れても夜眠ることができたという経験は、子どもたちがお泊り保育で学べる貴重な経験の一つです。保育士は子ども一人ひとりに合った寝かしつけを心掛け、成長をサポートしてあげましょう。

まとめ

お泊り保育は、子どもが自宅とは異なる環境で一晩を過ごす、貴重な学びの機会であると同時に、保育園行事のなかでも特に印象に残る一大イベントです。準備や進行は大変ですが、子どもたちの成長と思い出作りのためにも、最大限のサポートを提供することが大切です。

お泊り保育をするにあたって、お泊り保育の概要・ポイント・注意点を理解することで、トラブルを回避しつつ充実した行事を提供できます。

これから保育士を目指す方や、勤務経験の浅い保育士の方は、ぜひ当記事を参考に、お泊り保育を遂行できるスキルを身に付けて下さい。