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四国の北西部に位置する愛媛県は、東京まで約80分、大阪まで約50分で行けるなど、全国でもトップレベルのアクセスを誇る県です。移動しやすい他、自然にも恵まれているため、愛媛県で保育士として働きたいと考えている人も少なくありません。

愛媛県で保育士として働くにあたっては、仕事内容や勤務時間だけではなく、保育士の給料相場を把握しておくことも大切です。事前に給料の傾向を知っておくことで、自分の希望条件に沿った職場を見つけることができます。

そこで今回は、愛媛県における保育士の給料相場について詳しく解説します。全国平均との差や愛媛県内で給料が高いエリアの他、保育士に対する支援・補助制度も紹介するため、愛媛県で保育士として働くことを検討している人は、ぜひ参考にしてください。

【愛媛県】保育士の給料相場|全国平均との比較

まずは、愛媛県における保育士の給料相場について解説します。下記は、愛媛県と全国における保育士の給料相場を比較した表です。

平均年収 平均月収(賞与含めず) 手当・賞与
全国 約374万円 約25.0万円 約74.7万円
愛媛県 約320万円 約21.4万円 約63.4万円

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

愛媛県における保育士の平均年収は約320万円で、全国平均の約374万円と比べて約54万円低くなっています。平均月収も全国平均より低水準となっており、一見すると愛媛県は保育士として高収入を得ることは難しく感じるでしょう。

しかし、保育士の給料はスキルや経験によって変動します。そのため、仕事に役立つ資格を取得している人や保育の経験がある人は、求人の選び方によっては全国平均と同等の給料を目指すことが可能です。

また、上記の金額はあくまで相場であり、求人・施設・運営形態・雇用形態・エリアなど条件によって給与額は異なります。施設によって手当の内容も異なるため、求人検索をする際は給料だけではなく、待遇面についてもしっかり確認しましょう。

愛媛県の保育施設で初めから高収入を得たい場合は「経験者歓迎」の記載がある求人、現時点でスキルや経験がない場合は昇給制度が充実している求人を選ぶことがおすすめです。

愛媛県内で違いはある?保育士の給料が高い市区町村はどこ?

愛媛県と首をかしげる女性

同じ愛媛県であっても、市区町村によって保育士の給料に違いがあります。

ここでは、愛媛県内でも保育士求人数が多い、松山市・今治市・新居浜市の給料相場を紹介します。なお、下記表の年収・月収はマイナビ保育士に掲載されている求人情報をもとに算出した推定額です。

松山市 今治市 新居浜市
年収 約320万~375万円 約320万~370万円 約270万~360万円
月収(※) 約20万~26万円 約20万~25万円 約17万~23万円

(※)手当・賞与分を含めていません

愛媛県内で保育士の給料が最も高いエリアは、愛媛県の県庁所在地である松山市です。松山市における保育士の年収・月収は他のエリアよりも高い傾向にあります。施設や運営形態によっては、愛媛県全体の平均以上の給料を得ることが可能です。

今治市の平均月収は松山市より低いものの大差はなく、条件によっては松山市と同等の給料を得られるでしょう。

新居浜市は、松山市や今治市と比べて給料が低いですが、休暇制度や資格手当、福利厚生が充実している施設が多数存在します。新居浜市で保育士としてしっかり稼ぎたい場合は、求人の詳細情報も併せて確認し、比較検討することが大切です。

エリアにより給料に差が出る理由

愛媛県内でもエリアによって給料に差が出る理由は、人口や地価、保育士の需要がエリアによって異なるためです。

商業や工業が発展した都市部は、人口が集中しやすい傾向にあります。人口が集中するエリアは家賃や物価が高い傾向にあり、それに伴って保育士の給料も高くなります。

また、人口が多いエリアは待機児童数が多く、保育士の需要が高い傾向です。令和2年10月時点で松山市の待機児童数は131人で、前年の同時期と比べて133人減少しているものの待機児童問題の解決は遠く、今後も人材の確保に向けてさまざまな対策が取られています。その結果もあり、令和3年4月時点では25人まで減少(前年同月比-17人)しました。

(出典:愛媛県庁公式ホームページ「保育所等の待機児童数について」/ https://www.pref.ehime.jp/h20300/hoiku/taiki.html

この他、自治体ごとに保育への支援体制の充実度が異なる場合があるので、その市が提供している支援制度を確認した上で就職・転職先を選ぶことも大切です。特に保育士の需要が高いエリアでは、保育士を確保するため高収入や高待遇を提示している施設も少なくありません。

愛媛県で実施!保育士に対する「支援・補助制度」とは

愛媛県の景色と女性

愛媛県では、保育士に対してさまざまな支援・補助制度を設けています。支援制度を活用することで、資格取得や転職時にかかる費用の負担を軽減することが可能です。

以下では、愛媛県が実施している「保育士修学資金貸付事業」「保育士就職準備金貸付事業」「未就学児を持つ潜在保育士に対する保育料の一部貸付事業」の3つを紹介します。

保育士修学資金貸付事業

保育士修学資金貸付事業とは、保育士資格の取得を目指している学生に対して学費を貸し付ける事業です。生活保護受給世帯の場合は、養成施設に在学する期間の生活費として加算してもらえるため、活用しない手はありません。

保育士修学資金貸付事業の概要は、下記のとおりです。

貸付対象者 愛媛県内の保育士養成施設に在学し、資格取得を目指す学生
貸付額 (1)月額 50,000円以内(2年間)
(2)入学・就職準備金 各200,000円以内(各1回のみ)
(3)生活費加算貸付

貸付申請時に生活保護受給世帯の方については、養成施設に在学する期間の生活費として加算することができます。(ただし、養成施設等への進学後は生活保護の適用がないことが前提です)
貸付利子 無利子
返還免除 保育士養成施設等を卒業後、1年以内に保育士の資格を取得し、愛媛県内において保育業務に従事し、5年間継続して業務に従事した場合には、この修学資金の返還を免除します。

(引用:愛媛県社会福祉協議会「やさしさ」を抱きしめよう「研修・資格」/ https://www.ehime-shakyo.or.jp/study/%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB%E4%BF%AE%E5%AD%A6%E8%B3%87%E9%87%91%E7%AD%89%E8%B2%B8%E4%BB%98%E4%BA%8B%E6%A5%AD/引用日2022/03/11)

保育士就職準備金貸付事業

保育士就職準備金貸付事業とは、現在離職している保育士や指定の保育施設などで勤務経験がある潜在保育士に対して、就職する際に必要となる資金を貸付する事業です。特に、ブランクのある人や、就職・転職に伴い引越しをする人におすすめの制度と言えます。

保育士就職準備金貸付事業の概要は、下記のとおりです。

貸付対象者 保育士登録後1年以上経過し、保育士として週20時間以上の勤務をする方
貸付額 400,000円以内(一人1回限り)
貸付利子 無利子
返還免除 愛媛県内で、2年以上保育所等で保育士として勤務(注1)すれば全額返還免除になります。
(注1) 保育所、認定こども園、地域型保育事業、病児保育事業、一時預かり事業、預かり保育を実施する幼稚園、企業主導型保育事業 など

(引用:愛媛県社会福祉協議会「やさしさ」を抱きしめよう「研修・資格」/ https://www.ehime-shakyo.or.jp/study/%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB%E4%BF%AE%E5%AD%A6%E8%B3%87%E9%87%91%E7%AD%89%E8%B2%B8%E4%BB%98%E4%BA%8B%E6%A5%AD//引用日2022/03/11)

未就学児を持つ潜在保育士に対する保育料の一部貸付事業

未就学児を持つ潜在保育士に対する保育料の一部貸付事業とは、未就学児を持つ保育士や、産前産後休業または育児休暇から復帰する保育士に対して、保育料を貸付する事業です。出産予定のある人や、育児をしつつ保育士として働きたい人に適しています。また、子育て支援を活用したい人にもおすすめの事業です。

未就学児を持つ潜在保育士に対する保育料の一部貸付事業の概要は、下記のとおりです。

貸付対象者 未就学児を持つ保育士で、保育所等へ就職する方
貸付額 保育料の半額(月額上限27,000円)
貸付利子 無利子
返還免除 愛媛県内において保育業務に従事し、2年間継続して業務に従事した場合には、この資金の返還を免除します。

(引用:愛媛県社会福祉協議会「やさしさ」を抱きしめよう「研修・資格」/ https://www.ehime-shakyo.or.jp/study/%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB%E4%BF%AE%E5%AD%A6%E8%B3%87%E9%87%91%E7%AD%89%E8%B2%B8%E4%BB%98%E4%BA%8B%E6%A5%AD//引用日2022/03/11)

まとめ

愛媛県における保育士の年収や月収は、全国平均と比べて低いものの経験年数や勤務先によっては全国平均と同等もしくは平均以上の収入を見込めるでしょう。保育士の給料は施設形態や運営形態の他、市区町村によっても変動するため、求人の詳細情報をよく確認し、複数の求人を比較検討した上で応募しましょう。

愛媛県では待機児童問題を解決するため、保育士に対してさまざまな支援制度を設けています。保育士資格の取得を目指している人や、保育士として就職・転職を検討している人は積極的に活用しましょう。

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※当記事は2022年3月現在の情報を基に作成しています

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