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平成27年度に施行された「子ども・子育て支援新制度」に伴い、山口市では「山口市すくすく保育プラン」を策定し、保育の質の向上に取り組んでいます。乳幼児の健やかな成長を促し、喜びと自信をもって就学に臨めるようにすることが、「山口市すくすく保育プラン」の主な目的です。

(出典:山口市「山口市すくすく保育プランを改定しました」/ https://www.city.yamaguchi.lg.jp/soshiki/149/85224.html

「山口市すくすく保育プラン」が象徴するように、山口県は保育サービスの充実化に注力している都道府県のひとつです。実際に、山口県には多種多様な保育施設から求人が出ています。そこで今回は山口県に特化し、保育士の就労状況や保育士支援制度、求人探しのポイントを解説します。

山口県における保育士事情

まずは、山口県における保育士事情として、山口県で働く保育士の平均的な勤務時間・給料相場のほか、求人状況を解説します。

認可保育園や認定こども園、地域型保育事業所など、山口県には多種多様な施設形態が存在します。同じ保育施設といっても、保育サービスには違いがあり、保育士としての働き方や仕事内容も異なります。そのため、あくまでも目安として参照してください。

勤務時間

下記は、山口県で保育士として就業する人の勤務時間を、男性・女性・男女計の3つに分けて比較した表です。

男性 171時間
女性 165時間
男女計 165時間

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

山口県では、女性保育士よりも男性保育士のほうが6時間長く働いている傾向にあります。女性保育士の勤務時間が比較的短い理由は、子育てと仕事を両立するために、時短勤務で働いている人がいることも関与しているでしょう。

1日8時間労働とした場合、171時間は約21日、165時間は約20日勤務している計算です。そのため、山口県で働く保育士の勤務時間は、男女ともに適正な範囲内といえます。

給料相場

次に、山口県で働いている保育士の給料を、全国で働いている保育士の給料と比較します。

山口県 約347万円
全国 約374万円

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

上記を見ると、山口県で働く保育士の平均年収は約347万円であり、全国平均の約374万円と比べると、約27万円下回ることがわかります。広島県の平均給与は約360万円、島根県は約334万円であることから、山口県で働く保育士の給料は隣接県のちょうど中間に位置する金額です。

しかし、山口県の中には月給の上限を25万円とする求人もあるため、全国平均を上回る年収を得ることは不可能ではありません。賞与4か月以上の実績ありなど、賞与が手厚い保育施設もあります。そのため、収入アップを目的に山口県で転職する場合は、賞与や手当が手厚い求人情報を選ぶとよいでしょう。

求人状況

山口県において保育士の求人数が豊富にあるかどうかは、山口県内の待機児童数を見ることである程度予測できます。

令和2年4月1日時点で、山口県の待機児童数は17人です。前年より23人減少しているものの、待機児童問題の解消には至っていません。そのため、山口県では待機児童が発生すると予測される市町村を中心に、保育施設の新設・保育人材の採用を進めています。

このように、山口県では待機児童問題の解消に向けて積極的な取り組みを続けています。これからも保育人材の確保を目的に、山口県ではさまざまな保育施設から求人募集が出るでしょう。現に、正社員・契約社員・パート・アルバイトなど、雇用形態の選択肢も豊富です。

山口県が進める保育士への補助・取り組み

山口県が進める保育士への補助・取り組み

ここまで紹介したように、山口県は待機児童が少なからず存在し、保育人材の確保を進めています。そのため、山口県では保育士に対する補助なども手厚い傾向です。

ここからは、山口県が実施している、保育士を対象とした支援制度を紹介します。就労にあたり金銭的な負担を軽減できる制度もあるため、条件を満たす場合は積極的に利用しましょう。

保育士修学資金貸付制度

「保育士修学資金貸付制度」は、保育士の資格取得を目指している学生を対象に、修学資金を貸与する制度です。同制度を利用する場合、山口県内で就労することが前提条件となっています。

対象者 保育士養成施設に在学し、卒業後は保育士として山口県内の保育施設に勤める人
補助金 学費月額5万円以内
入学準備金20万円以内
就職準備金20万円以内
返還免除の条件 養成施設卒業後、山口県内の保育施設に5年間従事する

(出典:山口県福祉人材センター「保育士修学資金貸付」/http://yamaguchi-fjc.jp/subsidy/hoikushisyugaku/

「保育士修学資金貸付制度」の貸付金は、年4回に分けて振り込まれます。貸付金は返還免除となる場合もありますが、条件を満たさない場合は返還義務が生じることに注意してください。また、令和3年度の募集については未定です。

保育料の一部貸付

「保育料の一部貸付」は、未就学児を持つ保育士の保育料の一部を貸与する制度です。保育資格は持っているものの、育児で離職した潜在保育士の再就職を促すことを目的としています。

対象者 未就学児がいて新たな保育施設で働き始めた、もしくは産休・育休から復帰した、週20時間以上勤務している人
補助金 月額2万7千円以内
返還免除の条件 山口県内の保育施設で2年間従事する

(出典:山口県福祉人材センター「保育士就職支援金貸付」/http://yamaguchi-fjc.jp/subsidy/childminder-support/

「保育料の一部貸付」の補助金は、保育士1人に対して支給され、未就学児の人数は加味されません。保育施設の勤務期間が1年以内の場合、補助金の一部返還が求められることにも注意してください。また、令和3年度の募集については未定です。

就職準備金貸付

「就職準備金貸付」は、保育士資格は持っているものの就労していない保育士に、就職に必要な費用を貸与する制度です。「保育料の一部貸付」と同様に、潜在保育士の再就職を促す目的があります。

対象者 保育施設を離職したあるいは勤務経験がなく、新たに保育施設に働き始め、週20時間以上勤務している人
補助金 40万円以内
返還免除の条件 山口県内の保育施設で2年間従事する

(出典:山口県福祉人材センター「保育士就職支援金貸付」/http://yamaguchi-fjc.jp/subsidy/childminder-support/

「就職準備金貸付」で貸与された補助金は、保育所で使用する服飾代や復帰にあたり受けた研修費などに充てることできます。あくまでも、保育士として再就職するために必要となった費用に限定して使える点に注意してください。また、令和3年度の募集については未定です。

【山口県】保育士求人を探す際のポイント

保育士求人を探す際のポイント

最後に、自分の希望に合う勤務先を山口県で探すためのポイントを紹介します。

〇収入アップを目的に転職する場合は大規模保育園を検討する
山口県では、小規模保育園よりも大規模保育園のほうが「高給与あり」とアピールしている求人が多い傾向にあります。大規模保育園は預かる子どもの人数が増える分、負担もかかりやすいことが、高給与の理由だと推測できます。決して楽とはいえませんが、多くの子どもたちと触れ合えることには大きなやりがいもあるでしょう。

〇子ども一人ひとりと向き合いたい場合は小規模保育園を視野に入れる
山口県には大規模保育園だけでなく、小規模保育園の求人も複数見つけることができます。小規模保育園は一度に預かる子どもの人数が少なく、アットホームな雰囲気の中で保育できることが特徴です。質の高い保育サービスを提供したい人は、小規模保育園を検討してみてください。

〇ライフスタイルが変わっても働きたい場合は産休・育休取得実績がある保育園を選ぶ
中には、結婚・出産後も保育士として働き続けたいと考えている女性もいるでしょう。結婚・出産後の復職を希望している場合は、「産休・育休取得実績あり」とアピールしている保育園を選ぶと、妊娠時・復職後の働き方について周囲からの理解を得やすいでしょう。

山口県には、さまざまな保育施設から魅力的な保育士求人が出ています。山口県において自分に合う勤務先を見つけたいときは、「マイナビ保育士」をぜひご利用ください。

まとめ

山口県で働く保育士の給与は全国平均を下回るものの、女性保育士の勤務時間が短い傾向にあることから、結婚・出産後も働きやすい環境が整っていると予測できます。育児で職場を離れた保育士を支援する制度もあるため、再就職時・復職時は積極的に利用しましょう。

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※当記事は2021年4月現在の情報を基に作成しています

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