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新潟県は、中部(北陸)地方に位置する人口約200万人の県です。待機児童数が少ないことが特徴的な新潟県は、「子ども・子育て支援事業計画」を策定し、さらに子育てのしやすい街を目指しています。

子育てのしやすい街を目指すためには、保育士の勤務環境を整備することも欠かせません。新潟県では、保育士に対するさまざまな支援・取り組みを実施しています。

今回は、新潟県の保育士事情を詳しく解説します。また、新潟県が進めている保育士の支援制度や、保育士求人を探す際のポイントも紹介するため、新潟県で就職・転職を考えている保育士の方は、ぜひ参考にしてください。

新潟県における保育士事情

新潟県の保育士事情を簡単に説明すると、無理なく働くことができる勤務時間と、全国水準並みの給与相場となっています。人口が多い県であるため保育施設の求人も多く、求人需要は安定した状況です。

保育士の仕事内容は、勤務する施設によっても大きく異なります。働き始めたあとに、「思い描いていた保育士のイメージとは違う」と悩んでしまわないためにも、まずは働きたいエリアの保育士事情を把握することが大切です。

ここからは、新潟県で働く保育士の勤務時間・給料相場・求人状況をそれぞれ解説します。

勤務時間

新潟県で働く保育士の勤務時間は、男女計の平均で1か月あたり164時間となっています。1日8時間勤務として計算した場合、1か月の勤務日数は20~21日となる計算です。 1か月の休日は10日前後となり、生活と仕事量のバランスがよい環境で働けることが伺えます。

厚生労働省が発表した「令和賃金構造基本統計調査」によると、新潟県で働く保育士の平均勤務時間は、下記のとおり男性・女性いずれも165時間となっていました。

男性 165時間
女性 165時間
男女計 165時間

(出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/index.html

保育園の勤務時間は、8時間労働が基本となっています。「早番・中番・遅番」といった交代制勤務が採用されているところも多く、場合によっては残業もあります。

8時間労働が基本であることを考えると、新潟県で働く保育士は男女ともに比較的残業が少ないことがわかります。ただし、園の運営形態によって夜勤や土日祝日の出勤が必要となるケースもあることを覚えておきましょう。

給料相場

厚生労働省による「令和元年賃金構造基本統計調査」では、新潟県で働く保育士の平均年収は約290万円であることが公表されています。

新潟県 約290万円
全国 約363万円

(出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/index.html

全国の保育士の平均年収を比較すると、新潟県で働く保育士の平均年収は平均よりも70万円ほど下回っていることがわかりました。

とは言え、勤務する保育園の運営形態や、パート・正社員といった働き方などにより、給料は大きく異なります。全国平均と同等の給与が設定されている求人も珍しくありません。

また、平均年収が高いとは言えない分、福利厚生やキャリアアップの環境が整備されている保育園が多いことも特徴です。「経験不問・ブランク有歓迎」の求人も多く、給料の低さをカバーしながら、幅広く保育士を募集していることがわかります。働き始めは高い給料を得られなくても、着実にスキルアップをすることで平均以上の稼ぎを得られるでしょう。

求人状況

全国で待機児童問題が取り上げられている中、新潟県は比較的待機児童数が少ないことが特徴です。

令和2年4月時点の新潟県における待機児童数は、3人でした。前年に比べて1人増加しているものの、待機児童数ゼロまでの道はすぐそこと言っても過言ではありません。

(出典:厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ(令和2年4月1日)」/https://www.mhlw.go.jp/content/11922000/000678692.pdf

新潟県は今後も、待機児童数ゼロの到達と継続を目指すべく、保育士確保にも力を入れるでしょう。そのため、待機児童数が少ないからと言って、保育士の需要が低くなることはありません。

新潟県が進める保育士への補助・取り組み

全国的に保育人材の不足が問題となっている現在、各都道府県で保育士に対する支援制度が実施されています。当然新潟県も、保育士に対する支援や補助の取り組みが行われている県のひとつです。

保育士として働きたいのであれば、事前に保育士に対する取り組みを把握し、利用することで、後の働きやすさは大きく異なります。

ここからは、新潟県が進めている保育士への補助・取り組みを詳しく説明します。

移住支援金支給

「移住支援金支給」は、東京圏から新潟県内に移住し、かつ県内の保育園で働く保育士に向けた、支援金の支給制度です。

対象者 下記の条件をすべて満たす方令和2年6月19日から、令和3年4月1日までに、東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県(東京圏)から新潟県に在住した、または移住する見込みがあるその他の移住支援金の支給を受けたことがない、または受ける見込みがない保育士資格を有している、または令和3年3月末までに保育士資格の取得見込みがある新潟県の保育所に修業している、または令和3年4月1日までに修業する予定がある
補助金 単身世帯(一人暮らし):30万円2人以上の世帯:1世帯あたり50万円

(出典:新潟県「東京圏から新潟県へ移住する保育士に最大で50万円を支給します」/https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/kodomokatei/jinzaikakuho.html

上記表の対象者は、数ある条件の一部を抜粋したものであり、その他にも要件ごとにさまざまな条件が存在します。また、移住状況によって、申請時の必要資料や申請期限が異なるため、東京圏から新潟県へ移住した保育士の方は、なるべく早めに確認しましょう。

幼稚園免許の期限付き特例制度

「幼稚園免許の期限付き特例制度」は、幼稚園教諭免許状の取得を目指す保育士に向けた、幼稚園教諭免許状の取得条件を緩和する制度です。

対象者 下記の条件をすべて満たす方
指定の保育士養成施設を卒業し、保育士証を交付されていること保育士として、4,320時間以上の実務経験がある所定の8単位を修得している

(出典:新潟県「保育士に対する幼稚園免許の期限付き特例制度」/https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/gimukyoiku/1356772622127.html

子ども・子育て支援事業計画により新たに創設された「幼保連携型認定こども園」に勤務するためには、幼稚園教諭免許状と保育士資格のいずれも取得しなければなりません。新たな制度により創設された施設の職員をスムーズに確保するため、幼稚園免許の期限付き特例制度が実施されました。

上記の対象条件を満たし、新潟県の教育委員会に申請することで、幼稚園教諭免許状を取得することができます。なお、毎年3月1日から4月9日までは大学の一括申請などで集中するため、一時的に受付が中止となります。

保育士等キャリアアップ研修

「保育士等キャリアアップ研修」は、保育サービスの質の向上と、保育士のキャリアアップを目的に実施されている研修です。

対象者 下記すべての条件を満たす方
新潟県の保育所に従事している各専門分野に関するリーダー的な役割を担う、または担う見込みがある各専門分野に関するリーダー的な役割の経験があり、ミドルリーダーとしての役割も担う、または担う見込みがある
受講料 1分野あたり3,000円

(出典:新潟県「令和2年度 新潟県保育士等キャリアアップ研修」/https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/kodomokatei/1356916516746.html

キャリアアップ研修では、年齢ごとの正しい保育方法や色に関する知識、さらに保護者との接し方なども学ぶことができます。キャリアアップ研修での研修を受講・修了することで、専門的な知識を身に付けることができ、着実なキャリアアップとともに給与アップも見込めるでしょう。

なお、令和2年度の保育士等キャリアアップ研修は受付が終了しています。令和3年度の開催も予定されているため、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

【新潟県】保育士求人を探す際のポイント

最後に、新潟県で保育士求人を探す際のポイントを解説します。

福利厚生やさまざまな待遇が整った保育士求人を探す

新潟県の保育士は、全国と比較して平均年収が低いことが特徴です。一方で、その分好待遇を揃え、福利厚生もしっかり整えている施設も多くあります。

勤務環境が整っている施設は、着実なキャリアアップも困難ではありません。給料の額ではなく、働きやすい施設かどうかに注目して求人を探しましょう。

「キャリアアドバイザー」のいる求人サイトを利用する

転職に対して少しでも不安があるなら、専属のキャリアアドバイザーがいる求人・転職サイトの利用がおすすめです。理想の求人が見つけやすくなり、転職後のミスマッチを防ぐことができます。

また、新潟県で保育士の求人を探すのであれば、「マイナビ保育士」がおすすめです。マイナビ保育士に無料登録をして会員になると、下記のサービスを利用できます。

非公開求人の紹介気になる施設の詳しい情報のチェック履歴書の添削や面接日の調整面接対策応募先の条件交渉

保育業界のプロであるキャリアアドバイザーと相談しながら転職活動を進めることもできるため、スムーズに、かつ失敗のない転職を行いたいという方は、ぜひマイナビ保育士をご利用ください。

まとめ

今回は、新潟県における保育士の勤務時間・平均給料・求人状況といった保育士事情から、知っておいて損のない保育士に対する取り組み、求人探しのポイントまで解説しました。

新潟県には、他都道府県にはない異例の移住支援金制度などが実施されており、保育士の活躍を幅広くサポートしていることが特徴です。

新潟県の保育士の平均給料は、全国に比べて低い傾向にあるため、県内で求人を探すときは給料以外のポイントも細かくチェックしておくことをおすすめします。ここまでの内容を参考に、ぜひ転職先選びにマイナビ保育士をご利用ください。

※当記事は2021年2月現在の情報を基に作成しています

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