大分県における保育士の給料相場は？充実の支援・補助制度も紹介

九州地方の東部に位置する大分県は、有名な温泉が多数存在し、旅行先として人気の高い地域です。また、海の幸・山の幸にも恵まれ、スローライフを実現できる自然豊かな移住先としても注目されています。そのため、大分県で働くことに興味を持つ方は少なくないでしょう。

当記事では、大分県で働く保育士の給料相場や、県が推進する保育士支援制度について解説します。大分県で保育士を目指す方や、保育士として再就職を検討している方はぜひ参考にしてください。

【大分県】保育士の給料相場｜全国平均との比較

下記は、厚生労働省のデータに基づき、大分県と全国の保育士の給料相場を比較した表です。

（出典：厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html ）

大分県で働く保育士の平均年収は、全国平均を19万円ほど下回る約342万円です。平均月収や手当・賞与額も、全国平均を下回ります。ただし、上記はあくまで相場の金額です。実際は、施設・運営形態、エリアなどさまざまな条件で金額が異なるでしょう。

以下では、大分県で働く保育士の給料事情について、注目すべきポイントを2つ紹介します。

●手当・賞与や昇給を視野に入れると就業先によっては全国平均を上回ることがある
大分県の給与水準は全国に比べて低いものの、施設によっては手厚い手当・賞与を得られるケースがあります。また、就職してすぐは賞与額が低いものの、長期的に勤務することにより、賞与額が大幅に増える求人も存在します。さらに、住宅手当や家族手当などの手当が充実した求人もチェックしておきましょう。

●時給1,000円以上のパート求人がある
大分県では時給1,000円以上のパート求人など、正社員以外の雇用形態にも魅力的な求人が存在します。正社員にこだわらず、高待遇のパート・契約社員などの雇用形態に目を向けてもよいでしょう。

以上のことから、大分県で求人を探す際は、年収・月収だけではなく、手当・賞与や勤務形態のほか、福利厚生制度にも注目することがおすすめです。

大分県内で違いはある？保育士の給料が高い市区町村はどこ？

ここでは、大分県内の主要都市における保育士の給料相場を解説します。下表は、マイナビ保育士の求人情報に基づいた、大分市と別府市で働く保育士の給料相場です。

（※）手当・賞与分を含めていません

大分県と別府市では、保育士の給料にほとんど差がないことがわかります。そのため、仕事探しの際は、手当・賞与の額のほか、福利厚生などの働きやすさが大きなポイントとなるでしょう。

エリアにより給料に差が出る理由

2021年5月時点で、大分市の人口は約47万人、別府市では約12万人となっています。これは大分県の中で1位と2位の人口です。総人口は大分市の方が圧倒的に多いものの、給料相場がほぼ同じとなる理由は、大分市と別府市が近接していることによるでしょう。

（出典：大分県「大分県の人口推計結果【月報】令和３年４月分」/ https://www.pref.oita.jp/site/toukei/cpe-202104.html ）

しかし一般的には、同一都道府県内であっても、エリアによって給料に違いがあります。以下では、エリアごとの給料差が生じる代表的な原因2つを紹介します。

●雇用形態ごとの給料の偏りがエリアの平均給料に影響する
他業種の求人と同様に保育士求人においても、正社員・パート・アルバイトなど雇用形態によって給料に差があります。そのため、エリアごとに雇用形態に偏りがあると、給料の差が生じやすいと考えられます。

●同じ雇用形態でもエリアの保育士需要によって給料が変わる
一般的には、利便性が高く人口の多いエリアでは子供の数が多く、保育士の需要に比例して給料も高い傾向です。一方で、人口が少ないエリア・待機児童数が少ないエリアにおける保育士の平均給料は、都道府県平均と比較してやや低くなる傾向がみられます。

現在、大分県の保育士求人を見ると、さまざまな雇用形態が存在し、求人数に大きな偏りはありません。また、非正規でも高い給料を受け取れる施設が存在するなど、雇用形態による給料の差も小さい状況です。しかし、今後の人口流入・流出や都市開発の状況などにより、大分県でもエリアごとの給料差が開く可能性は十分に考えられるでしょう。

大分県で実施！保育士に対する「支援・補助制度」とは

大分県では、保育人材確保のために、さまざまな支援・補助制度が整えられています。保育士を目指す方や、県内で活躍したい保育士は、支援や補助制度について把握しておくと、働きやすさが増すでしょう。

ここでは、大分県で実施されている保育士に対する支援・補助制度を3つ紹介します。

保育士就職準備金貸付

「保育士就職準備金貸付」は、大分県内で保育士として就職することを希望する有資格者に対し、就職に必要な資金を貸付する制度です。要件を満たすことで、400,000円以内の貸付を受けられます。

（出典：大分県社会福祉協議会「各種資金貸付事業」/ https://www.oitakensyakyo.jp/kashitsuke/ ）

転居費用・被服費・通勤に要する車両購入費など、就職に関する幅広い準備に貸付金を充てることが可能です。

保育士資格を持つ方（潜在弁護士）の復職を促す制度であるため、産休や育児で現場を離れていたものの、大分県で再び働きたいという方はぜひ活用してください。

保育士修学資金貸付

「保育士修学資金貸付」は、大分県内の保育士養成施設に在学する生徒に、修学資金を貸付する制度です。修学資金のほか、入学準備金や就職準備金の貸付も受けられる、手厚い支援制度となっています。

（出典：大分県社会福祉協議会「各種資金貸付事業」/ https://www.oitakensyakyo.jp/kashitsuke/ ）

保育士修学資金貸付では、無利子で修学資金・入学準備金・就職準備金の3つの貸付を受けられます。このうち修学資金は、原則として養成施設に在学する2年間に、月額50,000円以内の借入が可能です。万が一、傷病などの理由でやむを得ず留年する場合は、貸付月額・貸付期間の再決定があります。

保育士試験合格のための講座受講料助成

「保育士試験合格のための講座受講料助成制度」は、保育士になるために必要な受験講座の受講料を県が助成する制度です。

（出典：大分県「保育士試験合格のための講座受講料を助成します」/ https://www.pref.oita.jp/soshiki/12470/hoikushi-shikenhojo.html ）

この制度では、150,000円を上限として、保育士試験受験のための学習にかかった費用総額の2分の1までの助成が受けられます。教材費なども対象となるため、保育士養成講座を受講する方にとっては、大きなメリットとなるでしょう。ただし、書店で購入した参考書代は対象外です。

また、貸付金ではなく助成金のため、返還の必要がありません。要件を満たす方は、ぜひ活用してください。

まとめ

大分県で働く保育士の給料相場は全国平均を下回るものの、手当・賞与額は比較的高い水準です。特に主要都市である大分市と別府市は、給料相場が高い傾向となっています。ただし、エリアごとに大きな給料の差は見られないため、求人を探す際は、給料だけでなく各種手当や福利厚生などの働きやすさにも目を向けることがおすすめです。

また、大分県で保育士を目指す方は、県が実施するさまざまな保育士支援制度を積極的に活用するとよいでしょう。大分県で仕事を探す方はぜひ「マイナビ保育士」をご利用ください。職場探しから就職まで、専門のキャリアアドバイザーが手厚くサポートいたします。

※当記事は2021年6月現在の情報を基に作成しています