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宮崎県の共働き世帯の割合は52.1%であり、全国平均の48.8%より高いことから、宮崎県は保育士に対するニーズが高い都道府県と推測できます。

(出典:総務省統計局「平成29年就業構造基本調査 結果の概要」/ https://www.stat.go.jp/data/shugyou/2017/pdf/kgaiyou.pdf

保育士として転職・再就職を考えている人のなかには、「自分に合う就職先があるのか」「ブランク関係なく働けるのか」といった不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。しかし、宮崎県では保育士が安心して働けるように、さまざまな対策に取り組んでいます。

本記事では、宮崎県で働く保育士の給料相場や求人状況、未来の保育士・潜在保育士におすすめしたい宮崎県独自の制度などについて解説するため、ぜひ参考にしてください。

宮崎県における保育士事情

宮崎県で保育士の需要があるかどうかは、合計特殊出生率を見ることで推測できます。

令和2年度における宮崎県の合計特殊出生率は1.68であり、全国平均の合計特殊出生率(1.34)より高い傾向です。

(出典:厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai20/dl/gaikyouR2.pdf

合計特殊出生率が高いほど、ひと世帯あたりの子どもが多くなるため、保育所の平均利用期間が長くなるといえるでしょう。したがって、宮崎県では今後も保育士に対する需要が期待できます。

ここからは、宮崎県内の保育士事情をより詳しく把握できるよう、宮崎県における保育士の勤務時間や平均収入などについて解説します。

勤務時間

宮崎県における保育士の平均勤務時間は、以下のとおりです。

男性 169時間
女性 168時間
男女計 168時間

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

たとえば、1か月21日出勤だとすると、1日あたりの労働時間は男女ともに約8時間であり、宮崎県の保育士は残業が少ないといえます。宮崎県は男女ともに、ワークライフバランスを取りながら保育士として働きやすい環境です。

給料相場

宮崎県および全国における保育士の平均年収は、下記のとおりです。

宮崎県 約379万円
全国 約374万円

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

宮崎県における保育士の平均年収は約379万円であり、全国平均をやや上回っています。勤務先によっては充実した手当・賞与により、高収入を得られるでしょう。ただし、上記のデータはあくまでも平均値であることに注意してください。

求人状況

宮崎県内における令和2年4月1日時点の待機児童数は、前年より29人少ない14人です。

(出典:厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ(令和2年4月1日)」/https://www.mhlw.go.jp/content/11922000/000678692.pdf

宮崎県では待機児童ゼロを目指してさまざまな取り組みを実施しており、今後も一定の保育士求人が出ると期待できるでしょう。

エリア別では、宮崎市や都城市などの都市部で保育士求人数が特に多くなっています。

宮崎県が進める保育士への補助・取り組み

宮崎県が進める保育士への補助・取り組み

保育士に対する補助や取り組みを利用することで、働きやすさは大きく変わります。宮崎県で保育士として働きたい場合は、さまざまな制度を活用して転職に伴う負担の軽減を図りましょう。

ここでは、原則として無利子で利用できる保育士向け貸付金制度について解説します。

保育士修学資金貸付

「保育士修学資金貸付」は、保育士資格取得を目指す学生に対して就学資金の一部を援助する制度です。一定の条件を満たせば、県外在住者でも利用できます。

対象者 県内外の指定保育士養成施設に就学し、かつ下記の条件をすべて満たす人

●養成施設を卒業後、県内で保育士として勤務予定
●県内に住民票がある、または通信制ではない県内の養成施設に在学中
●成績優秀であり、家庭の経済状況などから修学資金の貸付が必要と認められる場合
補助金 ●修学資金...月額最大5万円
●入学準備金・就職準備金(初回・卒業時加算)...最大20万円ずつ
貸付期間 最大2年(養成施設に在学する期間内)
※修学期間が2年を超える場合は、120万円以内であれば正規の貸付期間とすることが可能
返還免除の条件 下記のいずれかを満たすと、貸付金の全額または一部が返還免除

●養成施設卒業後1年以内に保育士登録を行い、原則として県内で5年間連続して保育士として勤務した場合
●上記業務中に業務上の事由によって死亡した、または心身を故障し業務を継続できなくなった場合

(出典:宮崎県社会福祉協議会「保育修学資金貸付等事業」/https://www.mkensha.or.jp/advance/childminder.html

令和3年度の募集は終了しており、令和4年度の予定はこれから決定されます。保育士修学資金貸付を利用したい場合は、宮崎県社会福祉協議会公式サイトで最新情報を確認してください。

未就学児をもつ保育士に対する保育料の一部貸付

「未就学児をもつ保育士に対する保育料の一部貸付」は、潜在保育士の再就職や、保育士の産休・育休からの復帰をサポートする制度です。

対象者 未就学児をもち、下記の条件をすべて満たす人

●以下のいずれかに該当する
・県内の保育所・幼稚園・認定こども園などに新しく勤務する
・県内の保育所などに勤務し、産後休暇または育児休業から復帰する

●入職後または復職後、週20時間以上勤務予定である
補助金 月額最大2.7万円(未就学児の保育料の半額)
貸付期間 保育所などへの勤務開始日から最長1年間
返還免除の条件 下記のいずれかを満たすと、貸付金の全額または一部が返還免除

●県内の保育所などで保育士として2年間連続して勤務した場合
●上記業務中に業務上の事由によって死亡した、または心身を故障し業務を継続できなくなった場合

(出典:宮崎県社会福祉協議会「保育士修学資金貸付等事業」/https://www.mkensha.or.jp/advance/childminder.html

令和3年度の申請期限は令和4年2月10日ですが、定員に達した場合は期限内でも募集締め切りとなります。当制度を利用したい場合は、早めに応募してください。

就職準備金貸付

「就職準備金貸付」は、潜在保育士の再就職・転職準備費用を援助する制度です。

対象者 下記の条件をすべて満たし、勤務時間が週20時間以上・内定時から雇用開始後1か月以内の人

●保育士修学資金貸付事業を利用していない
●下記のいずれかに該当する
・次の保育士や幼保連携型認定こども園などを離職後、3か月以上経過した
・県外の保育所などを離職した
・保育所などでの勤務経験がない

●県内の保育所などに新たに勤務する
補助金 最大20万円(1回)
返還免除の条件 下記のいずれかを満たす場合に、貸付金の全額または一部が返還免除

●県内の保育所などで保育士として2年間連続して勤務した場合
●上記業務中に業務上の事由によって死亡した、または心身を故障し業務を継続できなくなった場合

(出典:宮崎県社会福祉協議会「保育士修学資金貸付等事業」/https://www.mkensha.or.jp/advance/childminder.html

令和3年度における就職準備金貸付の注意点は、申請期間が内定から就職までの約1か月と短いことです。来年度以降に就職準備金貸付を申請したい場合は、必要書類や申請までの流れをあらかじめ把握しておくとよいでしょう。

【宮崎県】保育士求人を探す際のポイント

保育士求人を探す際のポイント

自分に合う勤務先を見つけるためには、下記のポイントを押さえながら転職活動を始めることが大切です。

〇給与額や立地だけで応募先を決めず、なるべく多くの情報を集める
自宅からの近さや給与額だけで応募先を決めると、転職後にミスマッチが起こりやすくなります。気になる保育所が見つかったらなるべく見学に行き、保育所の規模・教育方針などを自分で確かめましょう。

職場の雰囲気や先輩職員の様子はもちろん、園児や保護者の様子についてもさりげなくチェックすることをおすすめします。

〇転職先で必要としている人材を把握する
A保育所では若くて体力のある人、B保育所では経験豊富な人というように、各保育所の状況・方針によって求める人材はさまざまです。

子育てを終えた人のなかには、「年齢を理由に転職をためらう人」がいるでしょう。しかし、保育士は、年齢の高さがハンデとなりにくい職種のひとつです。子育てなどあらゆる経験を武器にすることで採用率が上がるでしょう。

〇転職活動に不安がある場合は、キャリアアドバイザーの力を借りる
初めて転職する人・ブランクが長い人などは、特に転職活動に対して不安を抱くでしょう。無理にひとりで行動するより、転職のプロの力を借りることで、自分に合った転職先を見つけやすくなります。

宮崎県で効率よく保育士求人を探したい場合は、保育士向けの転職サイトが便利です。「マイナビ保育士」では、専任キャリアアドバイザーによる書類添削・面接対策など、さまざまなサポートを受けられます。さらに、求職者様に合った求人の提案も可能なため、気軽にマイナビ保育士をご利用ください。

まとめ

宮崎県では共働き世帯が多く、保育士に対するニーズが高まりつつあります。宮崎県は保育士人材確保と定着率向上のためにさまざまな制度を実施しており、今後は保育士にとってさらに働きやすい環境が整備されるでしょう。

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※当記事は2021年6月現在の情報を基に作成しています