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島根県は保育環境の充実に力を入れている自治体であり、平成28年10月時点で248名の待機児童がいましたが、令和2年4月時点では0人となっています。

(出典:島根県「保育所入所待機児童数について」/ https://www.pref.shimane.lg.jp/education/syoushika/kosodate/hoikusho/taikijidou.html

そんな島根県で働く保育士の中には、「島根県における保育士の給料相場はいくらか」「なるべく給料が高い職場に転職したい」と考える方も多いのではないでしょうか。この記事では、島根県における保育士の給料相場をはじめ、市区町村別の給料相場なども解説するため、ぜひ参考にしてください。

【島根県】保育士の給料相場|全国平均との比較

下記の表に示した通り、島根県における保育士の給料相場は、全国平均と比較するとやや低い数値となっています。

平均年収 平均月収(賞与含めず) 手当・賞与
全国 約374万円 約24万円 約74万円
島根県 約334万円 約22万円 約67万円

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

なお上記の金額はあくまで相場であるため、施設・運営形態・エリアなどによって年収が異なる点に注意してください。

中国・四国地方の都道府県と比較すると、島根県の保育士平均年収は、愛媛県の約319万円・岡山県の約325万円に次ぐ数値となっています。一方で、隣県の鳥取県は保育士平均年収が354万円・広島県は360万円と、島根県を上回る状況です。

そのため、保育士として平均年収を高めたい場合は、島根県だけでなく鳥取県・広島県での就職・転職を視野に入れることもおすすめです。また、島根県は都市部と比較すると物価・家賃が低い傾向です。そのため、生活のゆとり自体は都市部と変わらないと言えるでしょう。

島根県内で違いはある?保育士の給料が高い市区町村はどこ?

島根県と首をかしげる女性

島根県の中でも、各エリアによって平均年収・月収は多少異なります。

以下では、島根県で保育士求人が比較的多くみられた市区町村の平均年収・月収を紹介するため、ぜひ参考にしてください。

出雲市 松江市 安来市 益田市 大田市
年収 約272万~368万円 約272万~320万円 約272万~320万円 約256万~320万円 約240万~304万円
月収(※) 約17万~23万円 約17万~20万円 約17万~20万円 約16万~20万円 約15万~19万円

(※)手当・賞与分を含めていません

なお上記のデータは、マイナビ保育士やその他の求人サイトに掲載している求人情報より推計しています。

出雲市の平均給与がやや高いように見えますが、島根県の保育士求人は東京・大阪・福岡などの都心部と比較すると、非常に少ない点に注意が必要です。たとえばマイナビ保育士で掲載している保育士求人は23件ほどであり、松江市の求人がほとんどとなっています(ただし非公開求人を除く)。

エリアにより給料に差が出る理由

一般的に、待機児童数が多いエリアや人口が多いエリアは、保育士の需要が高い傾向にあるため、保育士の平均給与も高くなる傾向です。たとえば令和3年4月時点において、島根県にある認可保育所約280施設のうち、約70施設が松江市・約53施設が出雲市と、島根県における保育施設の約4割が松江市・出雲市にあります。

(出典:島根県「保育施設について」/ https://www.pref.shimane.lg.jp/education/syoushika/kosodate/hoikusho/hoikusho.html

また内閣府によれば、公立の保育所における常勤保育士の平均給与は、私立の保育所と比較して、月額約1.7万円高い結果となっています。

(出典:内閣府子ども・子育て本部「平成29年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査 集計結果について」/ https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kodomo_kosodate/kijun_34/pdf/s1-2.pdf

そのため公立の保育園が多いエリアは、平均給与がやや高くなると考えられます。

島根県で実施!保育士に対する「支援・補助制度」とは

島根県の景色と女性

島根県では、数多くの保育士支援施策を行っています。

各制度の対象者は、保育士養成施設に在学している方・潜在保育士の方・産後休暇をとっていた女性の方・育児休業から復帰する方など、幅広い方が対象となっている点が特徴です。自身の状況に合った支援制度を確認してみてください。

保育士修学資金貸付事業

「保育士修学資金貸付事業」は、保育士養成施設に在学中の方を対象とした修学資金の支援制度です。

保育士養成施設を卒業後、島根県内の保育所で5年間(過疎地域の場合は3年間)働くことで、修学資金の返還が免除となります。

対象者 【下記全てを満たす方】

・島根県の指定保育士養成施設に在学している
・島根県に住民登録をしている(もしくは島根県内の保育士養成施設で就学している)
・将来的に島根県指定の保育所などで勤務する
・優秀かつ、家庭の経済状況などから学費支弁が困難である
補助金 就学資金:月額5万円
入学準備金:20万円
就職準備金:20万円

※経済状況によっては就学資金のみの支給
※経済状況によっては生活費加算も実施

(出典:社会福祉法人 島根県社会福祉協議会「保育士修学資金貸付事業」/ https://www.fukushi-shimane.or.jp/works/qualification_funds/77

就学資金の貸付期間は原則2年間となっており、最大約120万円の支給を受けられる点が魅力です。

ただし令和3年度の保育士修学資金貸付事業の募集は終了しているため、令和4年度以降の実施有無に関しては、島根県社会福祉協議会に確認してください。

保育士に対する就職準備金貸付事業

「保育士に対する就職準備金貸付事業」は、保育所などを離職した方・保育士として勤務経験がない方に向けた支援制度です。

以下の条件を満たすことで、保育所などに再就職をする際の就職準備金が支給されます。

対象者 【下記全てを満たす方】

・保育士登録後(もしくは保育士養成施設卒業後・保育士試験合格後)1年を経過している
・島根県内の保育所で、週20時間以上勤務する
・保育所・幼保連携型認定こども園・幼稚園など、島根県が指定した施設を1年以上離職している(もしくは勤務経験がない)
・就職準備金の貸付を受けたことがない方
・保育士修学資金事業における「就職準備金」の加算を受けていない
補助金 40万円以内
※1人1回限り

(出典:社会福祉法人 島根県社会福祉協議会「保育士に対する就職準備金貸付事業」/ https://www.fukushi-shimane.or.jp/works/qualification_funds/78

島根県内の保育施設に再就職後、2年以上継続して勤務することで補助金の返還が全額免除となります。また就職準備金は、就職に際する転居費用・仲介手数料・保育所で利用する被服費などに利用することが可能です。

保育士に対する保育料の一部貸付事業

「保育士に対する保育料の一部貸付事業」は、未就学児を育てる保育士の方を対象としており、就学児の保育料を島根県が一部援助してくれる支援制度です。

産後休暇や育児休業から復帰する際に申請が可能であり、週20時間以上の勤務が条件となっています。

対象者 【下記全てを満たす方】

・未就学児を養育し、島根県内の対象保育施設で新たに勤務する(もしくは、産後休暇や育児休業から復帰する)
・島根県の対象保育施設で、週20時間以上勤務する
補助金 保育料の半額
※上限:月額2.7万円(1,000円未満は切り捨て)

(出典:社会福祉法人 島根県社会福祉協議会「保育士に対する保育料の一部貸付事業」/ https://www.fukushi-shimane.or.jp/works/qualification_funds/79

保育士に対する保育料の一部貸付事業を含め、各制度の申請には「借入申込者の住民票の写し」「保育士登録証の写し」などが必要となります。書類の準備に不安がある方は、島根県社会福祉協議会に直接問い合わせを行い、申請準備を不備なく進めましょう。

まとめ

島根県における保育士の平均年収は約334万円と、全国平均と比較するとやや低めの数値です。一方で、同じ中国・四国地方である岡山県・愛媛県の保育士平均年収よりは高い結果となっています。

ただし、保育士の平均年収はあくまで相場であり、各求人によって年収・福利厚生・待遇・教育制度などが大きく異なる点に注意してください。

マイナビ保育士では非公開求人も多く保有しているため、求職者様の希望年収に合わせた求人の提案が可能です。島根県で就職・転職を検討する保育士の方・キャリア相談や面接対策などの転職サポートを受けたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

※当記事は2021年6月現在の情報を基に作成しています

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