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名古屋市は、人口230万人を超える中部地方最大の政令指定都市です。県内だけでなく県外から移り住む人も多く、名古屋市の人口は年々増加しています。それに伴い保育所の利用申込児童数も増えており、今後さらなる保育士の需要が見込まれます。

(出典:「令和元年 愛知県人口動向調査結果(名古屋市分)/ https://www.city.nagoya.jp/somu/page/0000123453.html

そこで、名古屋市では高まる保育ニーズに対応できるよう保育士の人材確保に力を入れており、「保育サポート6つの柱」という独自の施策を打ち出しています。この記事では、名古屋市で就職先・転職先を探している人に向けて、名古屋市の保育士事情や求人状況、求人を探す際のポイントを紹介します。

名古屋市における保育士事情

名古屋市では、就学前児童数は減少していますが、保育所の利用申込児童数は増加傾向です。2020年の利用申込児童数は48,988人と前年から746人増えています。

(出典:名古屋市「保育所等利用待機児童数(NAGOYAライフ)」/ https://www.city.nagoya.jp/somu/page/0000135407.html

県内外から名古屋市に移住する人が増えており、その中にはファミリー世帯も含まれていると考えられるため、保育士のニーズは高くなっていると言えます。

(出典:「令和元年 愛知県人口動向調査結果(名古屋市分)/ https://www.city.nagoya.jp/somu/page/0000123453.html

保育施設数や待機児童の傾向

名古屋市には、2021年11月15日時点で保育所・認定こども園・地域型保育事業などの保育施設が896施設あります。さらに、2022年4月には新たに25施設が開園を予定しています。

(出典:名古屋市「名古屋市の保育所等認可施設・事業所一覧」/ https://www.city.nagoya.jp/kurashi/category/8-14-4-1-3-0-0-0-0-0.html

また、2020年時点で名古屋市の待機児童数は7年連続ゼロという目覚ましい記録となりました。保育所の利用申込児童数が年々増えていても待機児童数ゼロを維持するなど、名古屋市は保育施策に継続して取り組んでいることが分かります。

(出典:名古屋市「令和2年4月1日現在の保育所等利用状況について」/ https://www.city.nagoya.jp/kodomoseishonen/cmsfiles/contents/0000128/128980/200515_R2.4.1_hoikusyotouriyoujyoukyou.pdf

人口が増えても待機児童を発生させないためには、充実した保育サービスを提供できる体制が必要です。そのため、名古屋市では保育士ニーズの高い状況が続くでしょう。

給料相場

以下は、厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」を基に、愛知県と全国の平均年収を比較した表です。

愛知県 約404万円
全国 約347万円

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

愛知県の平均年収は、全国平均を約57万円も上回る高水準です。また、マイナビ保育士の求人情報を参考にすると、名古屋市の保育士の給料相場は約280万~390万円です。愛知県の平均年収を下回っていますが、全国の平均年収と比較すると、名古屋市の平均年収は同等以上と言えます。

保育士未経験の人、保育士としての経験が浅い人は低めの給与でスタートするかもしれませんが、経験を積んでベテランの保育士となれば、全国平均に近い給与が期待できるでしょう。

名古屋市の保育士求人状況は?

名古屋市の保育士求人状況は?

マイナビ保育士を見ると、2021年11月時点で名古屋市には754件の保育士求人があります。愛知県全体の求人数が1,423件であることから、約52%の求人が名古屋市に集中しています。名古屋市内ではどの区にも保育士の求人が出ており、特定の場所に求人がないということはありません。しかし、名古屋市の中でも緑区はほかの区の2倍程度の求人数があるため、さまざまな選択肢から求人情報を吟味することができます。

また、名古屋市でもっとも多い雇用形態は正社員で、名古屋市の全求人中約66%を占めます。正社員の求人は退職金制度や賞与などの福利厚生が充実している場合が多く、しっかり働きたい人にとって名古屋市は求職活動しやすい都市と言えるでしょう。非常勤・パートの求人も241件ありますが、非正規雇用では退職金制度などの優遇はないのが現状です。しかし、自分の都合のよい時間に働ける点は、家事や育児がある人にとって魅力的でしょう。

施設形態は認可保育園がもっとも多く、419件と名古屋市の全求人数の約55%にあたります。次いで放課後等デイサービスが60件です。数は少なくなりますが、そのほかにも院内保育所、学童施設、障がい児施設、児童発達施設、プリスクール・幼児教室など、さまざまな施設の求人があります。

(出典:マイナビ保育士/ https://hoiku.mynavi.jp/

【名古屋市】近隣エリアの求人状況

愛知県で名古屋市の次に人口が多い豊田市の保育士の求人数は69件です。また、3番目に人口の多い岡崎市は22件、さらに沿岸部の田原市では保育士の求人数は1件のみと求人の選択肢がない都市もあります。

(出典:公益財団法人国土地理協会「2021年4月調査 市町村別 人口・世帯数(日本人住民+外国人住民)」/https://www.kokudo.or.jp/service/data/map/aichi.pdf
(出典:マイナビ保育士/https://hoiku.mynavi.jp/

名古屋市の保育士求人数と比較すると、愛知県のいずれの都市も求人数は少なく、場所によっては保育士の求職活動が難しいと言えます。また、名古屋市はさまざまな種類の雇用形態・施設形態があることも特徴です。愛知県で自分の希望に合う保育士の仕事を探したいときは、名古屋市での求職活動をおすすめします。

名古屋市が進める保育士への補助・取り組み

名古屋市が進める保育士への補助・取り組み

名古屋市では、保育士の人材確保と職場環境の改善を目的に、さまざまな支援施策を行っています。補助金などの金銭的な支援から研修などの教育制度まで、多方面から保育士をサポートしています。

ここでは、名古屋市の取り組んでいる「保育士サポート6つの柱」を紹介します。

名古屋市の保育士サポート6つの柱とは?

保育士サポート6つの柱とは、名古屋市が独自に設定している保育士支援の6つの施策のことです。経済的な支援だけでなく、保育士のキャリアアップや業務効率化をサポートする施策もあるため、名古屋市は保育士の職場環境改善に積極的なエリアと言えます。

・名古屋市独自の賃金上乗せ補助
民間保育所で働く保育士にも、公立保育所の同経歴の保育士と同等の給与が支給されるよう、保育施設に補助金を支給しています。

・名古屋市独自の加配保育士
国が設定している人員配置基準に加えて、名古屋市では加配保育士を2名設定しています。また、補助員雇用のための補助金も民間保育所に支給しています。

・充実した研修制度
保育士のスキルアップやステップアップをサポートする研修を実施しています。研修にはさまざまなテーマがあり、勤続年数に応じた研修を受けることが可能です。

・奨学金の返済支援事業
奨学金を利用して保育士資格を取得した人の奨学金返済を補助しています。返済実績に応じて1年間で最大12万円の補助があります。

・保育施設の宿舎借り上げ支援事業
民間保育所が従業員向けにアパートなどの宿舎を借りる場合、名古屋市の補助を受けることができます。

・業務負担軽減の支援
保育補助者の雇用を支援し、保育士の業務負担軽減を図っています。また、ICT活用による書類作成業務省略などの業務改善も推進しています。

(出典:名古屋市「名古屋市で保育士になりませんか?」/https://hoiku.city.nagoya.jp/file/box/admin/fgks21sp09m0.pdf

名古屋市で保育士求人を探す際のポイント

名古屋市は保育士の求人数が多く、さまざまな契約形態・施設形態で募集があります。特に正社員の求人は充実しており、未経験可の正社員募集もあります。フルタイムで勤務したい人には、名古屋市は求職しやすい地域と言えるでしょう。正社員でも賞与によって年収が異なるため、賞与の有無や金額を確認してみてください。

非常勤・パートを募集する求人の中には、ブランクのある人を歓迎する求人もあります。結婚や出産を機に保育士を退職して再就職を希望する場合は、「ブランクOK」などの記載がある求人を選ぶと、スムーズに復職できるでしょう。

保育施設によっては早番や遅番などのシフト制となっており、通勤する時間帯に幅があります。勤務シフトに柔軟に対応できるよう、自宅から通いやすい場所にある施設を選ぶこともおすすめです。名古屋市では緑区を中心に市内全域で求人情報が出ているため、まずは自宅近くの求人を探してみましょう。

まとめ

近年、名古屋市は人口が増えており、保育ニーズも増加傾向です。待機児童ゼロの記録を更新していますが、新設される保育施設は少なくなく、保育士の募集も多くなっています。名古屋市で保育士求人を探す際は、緑区を中心に自宅から通いやすい勤務地を見てみましょう。

保育士として名古屋市で就職・転職を検討している場合は、「マイナビ保育士」にご相談ください。転職支援サービスに申し込んでいただくと、専任のキャリアアドバイザーが求人の提案から面談、入社後フォローまで、無料でサポートいたします。

※当記事は2021年11月現在の情報を基に作成しています

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