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テーマパークには施設内に託児所が設けられているところや、保育園を併設しているところがあります。保育士資格を生かしてテーマパークで働きたい場合は、施設内の託児所や保育園で勤務するのがよいでしょう。ほかにも、テーマパークでは託児所や保育園に限らず保育士の経験を生かせる仕事があります。

当記事では、テーマパークの保育士の仕事内容や給料、テーマパークで保育士が働くメリットやデメリットについて解説します。テーマパークでの勤務に興味のある保育士の方は、ぜひお役立てください。

テーマパークの保育士とは?

テーマパークにおける保育士の仕事は2種類あります。1つはテーマパーク内の託児所やパークと連携している保育園での仕事です。もう1つはパークの運営スタッフや迷子センター・ベビールームでの仕事です。前者は保育資格が必要で、後者は資格必須ではないものの資格があれば仕事で生かせます。

保育士資格が必要な仕事一覧
施設内の託児所 ・パーク内に設置されている託児所で、お客さんから預かった子どもたちの保育業務を担当する
施設と連携する保育園 ・テーマパークやレジャー施設を運営する企業が経営する保育園
・施設を訪れたお客さんの子どもを預かり、一時保育をする
保育士資格が生かせる仕事一覧
運営スタッフ ・幼児向けレジャー施設などで運営に携わる
・パーク内の案内や見守り、声掛けなどを行う
迷子センター ・パーク内で迷子になった子どもを預かり、保護者が来るまでお世話する
・ほかの業務と兼任することが多い
ベビールーム職員 ・赤ちゃん連れのゲストが授乳やおむつ替えなどで気持ちよく利用できるよう、清掃するなど適切に管理する
・ほかの業務と兼任することが多い

テーマパーク内の託児所の仕事内容

テーマパーク内託児所における保育士の業務内容は、基本的に保育園での保育とほとんど変わりません。多くの場合、子どもの年齢に応じた遊びをして過ごします。おむつ替えや食事、トイレなど生活習慣のサポートも業務の1つです。保育園の業務とほとんど変わらないため、保育経験を生かして活躍できます。

毎日預かる子どもが変わり年齢もさまざまなところが、保育園と大きく異なる点です。集団保育は難しく、子ども一人ひとりに合わせた対応をすることが求められます。行事やイベントはなく準備の手間が不要な点では、一般的な保育園より業務の負担が軽いと言えるでしょうす。

保育士資格が生かせるテーマパークはどこにある?

多くのテーマパークでは託児所が設置されています。テーマパークと連携している保育園も存在します。ここでは、託児所や連携保育園があるレジャー施設を4つ紹介します。

ルスツリゾート保育園
ルスツリゾートは北海道虻田群にある、遊園地やスキー場、宿泊施設などがそろうリゾート施設です。敷地内にある保育園ではお客さんがルスツリゾートで楽しむ間、小さな子どもを一時預かりしています。窓が大きく明るい部屋と、地元食材を使った手作り給食が大きな魅力です。
富士急ハイランド(富士Qキッズガーデン)
富士Qキッズガーデンは山梨県富士吉田市にある、富士急ハイランドを運営する富士急行株式会社が経営する保育施設です。富士急グループの従業員枠と近隣住民向けの地域枠があり、富士急ハイランドの利用者が子どもを一時的に預けられます。富士急ハイランドへのお散歩など、多彩なアクティビティが大きな魅力です。
東京ドームシティ
東京ドームシティはイベントホールや遊園地、ホテルなどが並ぶ人気のレジャー施設で、東京都文京区にあります。施設内に複数のベビールームが設置されており、ホテルでは宿泊客やイベントなどを楽しむお客さんを対象に、託児サービスも実施しています。
星野リゾート リゾナーレ
星野リゾート リゾナーレはリゾートホテルで、北海道、栃木県、静岡県、山梨県、沖縄県にあります。大阪は2022年12月、グアムは2023年3月に開業の予定です。各ホテルでは夫婦が食事やリラクゼーションの時間を過ごせるようにと、子どもを預かる託児サービスを実施しています。

テーマパークの保育士の給料

テーマパークで働く保育士が施設内託児所で働く場合は、テーマパークの時給や月給に合わせて給料が決まることがほとんどです。テーマパークと連携している保育園であれば、運営元の会社によって給与の額が異なります。

下記は、テーマパークで働く保育士の給与の目安です。

働く場所 働き方 給料の平均額
テーマパーク内託児所 正職員 28.8万円
正職員以外 19.1万円
保育園 約25.7万円

(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査の概況」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/dl/13.pdf

(出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査 /令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種/ https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001164106&tclass2=000001164107&tclass3=000001164111&stat_infid=000032182952&tclass4val=0

テーマパークの保育士になる方法

テーマパークの運営スタッフや託児所・ベビールームスタッフとして働きたい保育士もいるでしょう。テーマパークで保育士として働くには、テーマパークの求人を探して応募することが一般的です。ただし、求人がいつもあるわけではないため、公式サイトや求人サイトで求人がでていないかこまめに確認する必要があります。保育系のスタッフを募集していないか、テーマパークに直接問い合わせるのもよいでしょう。

テーマパークと連携している保育園での就職を希望している場合は、運営会社や保育園が実施している採用試験を受ける必要があります。

テーマパークの保育士に求められること

テーマパークで働く保育士に求められる資質やスキルには、以下のようなものがあります。

    ●おもてなしの心・ホスピタリティ
    ●細やかな気遣い
    ●明るい笑顔で働く

保育士がテーマパークで働く場合、さまざまなお客さんと接する機会があります。テーマパークのスタッフとしてお客さんがテーマパークで楽しく快適に過ごせるよう、心配りをすることが大切です。お客さんへの心配りでは、おもてなしの気持ちやホスピタリティが欠かせません。

明るく楽しい雰囲気を保つため、笑顔で働くことも大事です。業務では来園者一人ひとりの状況に応じた対応が必要となるため細やかな気遣いができることも、テーマパークで働く上で重要なポイントとなります。

テーマパークで保育士が働くメリット・デメリット

テーマパークで働く保育士といっても、テーマパーク内で勤務する場所や仕事内容によってメリット・デメリットは多少異なります。ただし、テーマパークの業務を支えるという部分ではどの勤務場所でも同じです。

ここでは、テーマパーク内の職場や職種にかかわらず、テーマパークで働く保育士に共通するメリット・デメリットを紹介します。

テーマパークで保育士が働くメリット

テーマパークで働くメリットには、主に以下のようなものがあります。

毎日たくさんの子どもと関われる
テーマパークでの仕事は、毎日たくさんの子どもと接する機会があることが特徴です。子どもたちは年齢も国籍も性格も異なるため、一人ひとりに合わせた接し方が求められます。豊富な経験を積め、保育スキルの幅を広げられるでしょう。
テーマパークの楽しい雰囲気を味わえる
来園者はわくわくした気持ちでテーマパークを訪れ、さまざまなアトラクションやショーを楽しみます。来園者が楽しんでいる雰囲気が伝わってきて、充実した気持ちで仕事に取り組めるでしょう。
感謝されたり頼られることが多い
テーマパークで働く保育士は、子どもを預かってお世話をしたり見守ったりします。保護者から感謝されたり子どもから頼られたりすることが多く、やりがいが感じられる環境です。
テーマパークの裏側が知れる
スタッフとして裏方で働くことで、通常では知る機会のない裏側を見聞きできます。アトラクションやショーにどのような方が関わり運営しているのかを見られることは、よい刺激につながるでしょう。

テーマパークで保育士が働くデメリット

以下では、テーマパークで保育士が働くデメリットを紹介します。

テーマパーク内の勤務では非正規雇用である場合が多い
テーマパーク勤務は正社員ではなくアルバイトや派遣社員などの非正規雇用が多く、収入があまり安定しないことがあります。
休日や勤務時間が不安定
テーマパークの仕事はシフト制が一般的です。そのため、勤務時間や休日が一定していません。「毎週同じ日に休みたい」といった希望がある場合は、採用されるのが難しい可能性があります。
他業務との兼任の場合がある
働く場所によっては子どものお世話だけでなく、掃除や顧客対応などほかの業務と兼任することがあります。どのような仕事を担当するのか、応募前に十分確かめることが大切です。
繁忙期は忙しく大変
土日祝日や長期休暇、GWやクリスマスのテーマパークは、来園者が多く繁忙期となります。繁忙期は来園者が増加して対応業務が増え、残業が増えたり休みが取りにくかったりする傾向にあります。

まとめ

テーマパークの保育士の仕事には、パーク内の託児所や保育園で保育士として働くか、パークのスタッフとして働くかの2種類があります。テーマパークのスタッフとして働く場合は保育士資格は必要ではありません。ただし、資格を持っていると仕事で生かせます。

テーマパークで保育士として働きたい場合は求人をこまめに確認したり、テーマパークに直接問い合わせたりするとよいでしょう。テーマパークで保育士として働くと、心配りや駒かな気遣い、明るい笑顔が求められます。

※当記事は2022年11月時点の情報をもとに作成しています