個人インタビュー
社会福祉法人 横浜婦人クラブ愛児園

横浜ナーサリーの園長を8年経験した後、現在は児童養護施設誠心学園の施設長を兼務。「ここにいる 子供も 保護者も 職員も みんなが 楽しい 場所にする」を目標に、法人理念の実践と職場の意識改革を進めている。
「横浜ナーサリー」は、どのような保育園ですか。

とにかく職員がたくさんいます(笑)。基準を大きく上回る配置にした理由は2つ。①休みたい時に気兼ねなく休めるようにして、有給休暇の消化率100%を維持するため。 ②お子さんの好奇心に寄り添い、やりたい事がやりたい時に出来る体制を確保するため。 職員が多いので残業がほとんどなく、気持ちにゆとりがあるせいか職場は穏やかで人間関係も円満です。ちなみに保育園では、過去10年間に産休育休を取得した職員が延べ10数名いますが、育休明け後は全員が笑顔で復帰しています。
法人の理念にある「誠の心を大切に」の部分はどんな意味ですか。

「誠の心」とは「思いやり」と同じ。自分の都合よりも相手の立場や気持ちを思いやる心。それは当法人が基本に据える心構えです。「思いやり」は響きの良い言葉なので、ついつい口にしがちですが、実行に移すのは容易ではありません。思いやる相手は子どもだけに限らず、仕事仲間も入ります。勤務のシフト変更も、同じ職場の仲間同士が思いやりを持って助け合い譲り合えば、職場の雰囲気が良くなります。また、経営者や施設長が現場の声に耳を傾け、働きやすい職場にしようとするのも「誠の心」です。職員みんなが出来る範囲で「思いやり」を実践するようになったため、最近では「人間関係が原因の退職」がほとんどなくなりました。
中途入職の方に期待することは何ですか。

中途入職の方には、2つの事を期待しています。
第一は、福祉以外の分野も含めて、これまでの経験を横浜婦人クラブ愛児園で活かしてほしい。子どもにとって職員は、家族以外で一番長く一緒にいる大人。だからこそ、転職してこられた方々が幼少期、学生時代、社会人になってから積み重ねた経験の力を子ども達に示し、共有していただきたいと思います。
第二は、横浜婦人クラブ愛児園の現場で「常識」とされてきた事の中に、子どもの主体性を伸ばす上で妨げとなるものがあれば、それを取り除く力になってほしい。そのためには、まず周囲の職員と信頼関係を結ぶこと。その上で、日常の細部にある「誤った常識」を一つずつ変えて行く信念と行動力を期待します。
求める人材を教えてください。

法人の理念である「思いやりの心」「子どもの好奇心を大切に育てる保育」を尊重し、私達と力を合わせてより良い保育・養育を行ってくださる人材を募集しています。ところで、児童福祉の役割は子どもの最善の利益の実現とされていますから、職員は一瞬一瞬の保育において、子どもが怪我したり、辛い思いをしたりしないように全力で取り組んでいます。ただそれと同時に、「子どもが社会人になった時の幸せを実現するために今何を支援すべきか」を考える事も大切です。「可愛い子には旅をさせよ」というように、「子どもの将来の最善の利益」を真剣に考えてそれを形にする。横浜婦人クラブ愛児園は、そんな人材を求めています。