保育園の途中入園の手続き方法は?メリットやデメリットを解説
子どもがいて転勤を控えている、またマイホームを購入して引っ越すという方が気になるのは、子どもの保育園の転園・途中入園でしょう。保育園の転園・途中入園は、準備期間が少ない場合もあります。事前に途中入園の手続きやメリットなどを把握し、途中入園の準備を進めるとよいでしょう。
当記事では、保育園の途中入園の手続きや途中入園するメリット・デメリットについて解説します。途中入園の手続きをスムーズに行いたいという方は、ぜひお役立てください。
1. 保育園の途中入園の手続き
年度初め以外でも、保育園への途中入園や転園は可能です。ただし、途中入園は年度初めに比べて入園募集人数は少なく、希望すればいつでも入園できるわけではありません。入園先を探す場合は、転勤や引越しなどで退園者が出る9月・10月や、追加募集がかけられやすい5月を狙うとよいでしょう。地域によっては0歳児と3歳児は利用者が少なく、比較的入りやすい場合もあります。
自治体や保育園によっても途中入園の受付期間が異なるため、事前の確認が必要です。自治体・保育園の相談窓口に問い合わせるか、Webサイトの情報をチェックしましょう。
ここでは、途中入園の手続きの概要を認可保育園・認可外保育園に分けて簡単に紹介します。
1. 認可保育園の場合
認可保育園での途中入園手続きは、自治体の保育課などの窓口で行うか、直接保育園で行う方法に分かれます。入園申請手続きには「保育施設利用申請書」や「保育支給認定証」などの書類提出が必要です。
ただし、自治体や保育園によって入園の手続きの詳細は異なります。自治体・保育園の窓口やWebサイトなどで情報を確認し、必要書類や手続き期間を把握することが大切です。
2. 認可外保育園の場合
認可外保育園での途中入園手続きは、保育園に直接申し込む方法が一般的です。まずは保育園に電話で問い合わせ、途中入園を考えている旨を伝え、保育園見学の予約を入れましょう。ただし、地域によっては自治体の窓口へ入園申し込みが必要な場合もあります。
認可外保育園では、園によって手続きの詳細や入園料・保育料が異なるため、事前の確認が必要です。自治体・保育園の窓口やWebサイトなどで必ず情報をチェックしましょう。
2. 保育園に途中入園するメリット
保育園に途中入園する場合、保育園探しや手続きなどで多少の手間がかかります。ただ、人気が高く通常の入園時期には満員だった保育園に入れたり、自宅周辺の通わせやすい保育園に入れたりする点は途中入園のメリットです。
ここでは、保育園への途中入園で得られる上記以外のメリットを3つ解説します。
1. 名前と顔をすぐ覚えてもらえる
保育園に途中入園するメリットの1つに、名前と顔を覚えてもらいやすい点が挙げられます。新年度の入園時には多くの子どもが一斉に入園するため、保育士や友だちとの関係構築に時間がかかるケースが少なくありません。
しかし、途中入園の場合は新しく入園する子どもが少ないため、保育士や友だちが名前や顔を覚えるのが容易になります。早期に顔や名前を認識・記憶してもらえることにより、子どもが「自分を受け入れてもらえた」と感じられ、安心して保育園生活を送れる可能性が高まります。
2. 手厚く対応してもらえる
途中入園のもう1つのメリットは、保育士からの手厚い対応が期待できることです。新年度に入園する場合、保育士は不安や緊張を感じて落ち着きのない多くの子どもを同時にサポートしなければなりません。保育士もまだ新しい園児との生活に慣れていないことから、個別の対応が難しいことがあります。
しかし途中入園の場合、他の子どもはある程度園に慣れた状態のため、手がかかりにくくなります。保育士にも多少の余裕ができるため、子どもの様子をより細かく把握して途中入園の園児に合ったサポートが可能です。
3. 普段のクラスを見学できる
途中入園のメリットの1つに、普段のクラスの様子を見学できることが挙げられます。新年度の入園前には多くの保護者が同時に園見学を行うため、実際の保育の様子を把握しにくいケースが少なくありません。しかし途中入園の場合、保育園は通常の運営が行われているため、よりリアルな保育の様子を確認することが可能です。
保育園の見学を通じて、保育士と子どもたちの関係や保育内容、園の雰囲気などを把握できます。また、子どもがどのような環境で過ごすか具体的にイメージでき、入園後の不安を軽減できるでしょう。
3. 保育園に途中入園するデメリット
途中入園では、すでにクラスの中で人間関係が形成されていることが多く、子どもが新しい友だちを作るのに苦労する場合があります。入園時期がイベントや行事の直前だと、子どもが状況について行けないケースも珍しくありません。
途中入園させる場合は子どもが他の子どもたちとスムーズに交流できるよう、園と連携したサポートが大切です。
ここでは、保育園に途中入園する場合に保護者が感じやすいデメリットを3つ解説します。
1. ママ友を作るのが大変
途中入園のデメリットの1つに、ママ友作りの大変さが挙げられます。新年度の入園時には多くの保護者が同じタイミングで知り合うため、自然とママ友ができやすい環境です。しかし、途中入園では保護者会や交流会が終了しているケースも多く、他の保護者との出会いが少なくなるため、ママ友作りに苦労する場合があります。
保育園の行事や懇談会への参加など、他の保護者と交流する機会を増やすことで、リカバリーが可能です。登園時には積極的に挨拶して、意識的に関係を築くとよいでしょう。近所の公園や子育て支援センターなどで他の子育て中の保護者と出会い、交流を深める方法も効果的です。
2. 入園までの準備期間が短い
途中入園のデメリットとして、入園準備期間の短さが挙げられます。通常の入園時期に比べて、途中入園の場合は入園決定までのスケジュールがタイトなケースが大半です。
提出書類の用意や持ちものの名前つけなど、必要な準備を急いでしなければならず、保護者にとっては大変な負担となることがあります。途中入園の予定がある場合は、事前にやるべきことをリストアップし、効率的に作業を進めましょう。
3. 入園式に出られない
入園式に出席できないことを、デメリットに挙げる方もいます。入園式は子どもが保育園生活をスタートさせる大切なイベントです。途中入園の場合は入園式が終了しているため、「子どもの晴れ舞台が1つ減ってしまう」と感じる方もいます。保育園によっては翌年度の入園式へ参加できる場合もあるため、イベントを重視する方は確認するとよいでしょう。
入園式は保護者同士の交流の場でもあります。途中入園だと保護者の関係性もできあがっているケースが多く、人によっては輪に入りづらいと感じることもあるでしょう。
4. 保育園に途中入園するポイント
以下のポイントを押さえて動くと、入園先を見つけやすくなります。
・役所や保育園に問い合わせて情報収集する 途中入園の手続きや空き状況は、自治体や保育園によって異なります。早めに自治体や保育園に問い合わせ、必要な書類や手続き方法を確認しましょう。希望園の定員数に空きがない場合や待機児童数が多くて時間がかかる場合は、条件の近いところを提案してくれるケースもあります。 ・保育の点数を上げる 保育園入園の選考は、保育の必要度を示す点数制です。途中入園を希望する場合、点数を上げると入園のチャンスが広がります。例えば、フルタイム勤務にしたり、仕事場所を変更したりといった工夫で点数が上がることがあります。自治体に相談し、点数を上げる方法を確認しましょう。 ・認可保育園以外も検討する 認可保育園は、途中入園希望者が多く競争が激しいため、認可外保育園も視野に入れると入園先を見つけやすくなります。認可外保育園は独自の教育方針を掲げているところや保育サービスに特色のあるところが多く、子どもによっては認可保育園よりも馴染む場合があります。 |
まとめ
保育園への途中入園は希望すれば入園できるというわけではありませんが、5月・9月・10月が比較的途中入園しやすいとされています。ただし自治体によって途中入園の受付期間が異なるため、事前に確認しましょう。認可保育園への途中入園する場合は、自治体の保育課の窓口か直接保育園で手続きをします。認可外保育園の場合は保育園に直接申し込むのが一般的です。
途中入園には厚いサポートや名前や顔をすぐ覚えてもらえるメリットがあります。先に入園した子どもたちとスムーズに交流できるよう、園と連携して子どものサポートをすることが大事です。
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※当記事は2023年4月時点の情報をもとに作成しています
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