国の政治経済の中心地である千代田区は、日本屈指の大企業が集まるビジネス街だけではなく、神田古書街や秋葉原電気街などディープなエリアや、緑豊かな都市型の公園も点在しています。また治安がいいと評判のエリアです。行政サービスの充実度は非常に高く、子育てしやすいのはもちろん、保育士が働きやすい環境作りにも力を入れています。たとえば千代田区では保育士に対して、国の補助制度とは別に独自の補助金制度が施行されているため、全国でも高い給与水準であることがうかがえます。
行政機関が集まる霞が関、オフィス街として知られる丸の内や大手町などを擁し、昼間はたくさんの人々が働く街ですが、彼らが帰宅した後の夜間人口は6万人に満たず、東京23区で最少となっています。つまり、千代田区に居住する人は多くなく、子育て世代ならなおさらだといえます。
千代田区は過去10年において7回、待機児童ゼロを達成しています。しかし、それに慢心することなく、区が関与する認可外保育施設(認証保育所等)についても認可施設と同等の保育が提供されるよう支援する目的で、「子どもが健やかに育つための環境の確保に関する条例」を制定しています。
千代田区の家賃相場は、東京23区内では港区に次ぐ2番目の高さとなっています。そこで、保育人材を確保するため区独自で宿舎借り上げ補助を拡充し、区内在住の場合で上限13万円/月の住宅補助が支給されるようになりました。また、処遇改善加算として国や都の制度に上乗せして区独自で1人3万円/月の補助を行っているため、給与水準は高いレベルに保たれています。