【兵庫県】こども園で働く職員(保育教諭)の求人情報・平均年収
兵庫県は、山や海など豊かな自然が広がる都道府県です。そのため、季節に合わせて海水浴・スキーなどのレジャーを楽しむことができます。また、西宮市・神戸市などは大阪市内にアクセスしやすく、ベッドタウンとしても機能しています。
兵庫県では待機児童削減に向けて、認定こども園が年々増加している状況です。マイナビ保育士に掲載されている、兵庫県の認定こども園の求人数は100件以上であり、保育教諭の需要が高まっています。
出典:マイナビ保育士
この記事では、兵庫県の保育業界・認定こども園の実情・保育教諭の平均給与などを紹介します。
1.認定こども園とは?
認定こども園とは、教育と保育を一体に行う施設であり、幼稚園と保育所の良さを掛け合わせた施設です。3歳未満の未就学児の保育も行うなど、保育園のような側面もあります。また、幼稚園に比べて子どもを預かる時間が長いことも、認定こども園の特徴の一つです。
認定こども園の種類は、「幼保連携型」「幼稚園型」「保育所型」「地方裁量型」の4種類です。幼保連携型では「こども園教育・保育要領」に沿った教育・保育が実施されます。幼稚園型では「幼稚園教育要領」、保育所型は「保育所保育指針」に基づいた教育・保育に取り組んでいます。
1-1.兵庫県における保育業界・認定こども園の実情
2021年4月時点における、兵庫県の待機児童数は769人です。兵庫県では保育所などの定員を増やす取り組みを進めているため、2020年の1,528人から大幅に待機児童数が減少し、2021年には2015年以降で最少の待機児童数となりました。
兵庫県では、各市がさまざまな取り組みを進めている状況です。たとえば、明石市では保育所などを増設して保育定員を拡大したり、尼崎市ではAIによる業務効率化が進められたりしています。
出典:兵庫県「令和3年4月1日現在の県内の保育所等の定員・申込者の状況等(速報値)」
2021年4月時点における、兵庫県の認定こども園数は579園です。兵庫県では、認定こども園の認可・認定申請を随時受け付けており、今後も認定こども園が増えると推測されます。そのため、将来的に認定こども園で働く保育教諭の需要が高まるでしょう。
兵庫県には、特に幼保連携型の認定こども園が多い傾向です。ただし、幼保連携型の認定こども園に勤務する場合は、「幼稚園教諭免許状」「保育士資格」のどちらも必要になる点に注意してください。なお、2024年度末までは経過措置が取られているため、「幼稚園教諭免許状」「保育士資格」のどちらかを保有していれば、幼保連携型の認定こども園に勤務できます。幼保連携型の認定こども園で長く働きたい人は、早めに幼稚園教諭免許状と保育士資格のどちらも取得しておくことがおすすめです。
出典:兵庫県「認定こども園について」
2.【兵庫県】保育教諭の平均給与
保育教諭の平均給与は、保育士の平均給与より若干高い傾向にあります。下記は、兵庫県および全国の保育士・保育教諭の平均年収をまとめた表です。
| 保育士の平均年収 | 保育教諭の平均年収 |
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兵庫県 | 約393万円 | 約400万円 |
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全国 | 約374万円 | 約383万円 |
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出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」
兵庫県における保育教諭の月給相場は、約20万円となっています。ただし、年齢・経験・能力を考慮したうえで給与を決定する求人もあり、保育士・幼稚園教諭の経験者であれば、保育教諭に転職することで年収アップを見込めます。また、幼保連携型の認定こども園であれば、30万円以上の給与を得られる可能性もあるため、求人を探す際は施設形態にも着目してみましょう。
兵庫県の認定こども園では、4か月分以上の賞与を支給する傾向にあります。なかには、5か月分以上の賞与を支給する施設もあり、基本給によっては100万円近くの賞与を得られる可能性があります。
3.【兵庫県】保育教諭の求人状況
下記は、兵庫県における保育士の有効求人倍率、保育士および認定こども園の求人数をまとめた表です。
保育士の有効求人倍率(※1) | 1.83倍(2021年4月時点) |
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保育士の求人数(※2) | 1,086件(2021年8月時点) |
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認定こども園の求人数(※2) | 122件(2021年8月時点) |
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※1出典:厚生労働省「令和2年及び令和3年における保育士の各都道府県別有効求人倍率等の比較」
※2出典:マイナビ保育士
兵庫県における、保育士の有効求人倍率は1.83倍です。大阪府の有効求人倍率は3.33倍、京都府の有効求人倍率は2.20倍となっており、近隣のエリアに比べて1人あたりの保育士求人数は少ない傾向といえます。
マイナビ保育士に掲載されている、兵庫県の保育士求人数は1,086件です。そのうち、認定こども園の求人数は122件となっています。
兵庫県には、住宅手当・通勤手当などの手当を支給する認定こども園の求人が多くあります。手当が充実した求人を選べば、手当のみで2万円以上を得られる場合もあります。兵庫県で認定こども園の求人を探す際は、職場環境だけでなく手当の充実度も加味することが大切です。
3-1.認定こども園で働くことが向いている人の特徴は?
認定こども園では、教育と保育どちらも経験できるため、幅広い仕事に携わりたい人におすすめです。また、子どもの成長を長く見守りたい人にも、認定こども園で働くことが向いています。
認定こども園では、「幼稚園教育要領」「保育所保育指針」のどちらも知っておく必要があるため、さまざまな知識を身につけてキャリアアップをしたい人にも適しています。
覚えることは幼稚園教諭・保育士に比べて多くなりますが、未就学児全般の幼児教育を学びながら仕事をしたい人は、認定こども園に勤めることを視野に入れてみましょう。
まとめ
認定こども園は、幼稚園と保育所の良さを併せた施設です。近年は認定こども園を増やす取り組みが全国で進められており、兵庫県では特に幼保連携型の認定こども園が増加しています。
兵庫県では、保育士に比べて保育教諭のほうが平均年収は若干高い傾向です。4か月分以上の賞与を支給する認定こども園の求人が多く、基本給によっては100万円近くの賞与を得られる可能性があります。また、兵庫県の認定こども園の求人は、手当が充実しています。兵庫県で認定こども園の求人を探す際は、賞与・手当に着目することが大切です。
※当記事は2021年8月現在の情報をもとに作成しています