【兵庫県】幼稚園教諭の求人情報|保育士との給与比較も
兵庫県は神戸市を中心に国際色が豊かな県であり、大阪府などと共に関西経済圏において重要な役割を果たしています。また、兵庫県には自然に恵まれた離島や農山村もあり、キャンプ・海水浴などを楽しむことが可能です。
兵庫県では、子育て世帯が安心して育児に取り組めるように、さまざまな市に幼稚園・保育所・認定こども施設を設置しています。
本記事では、兵庫県における保育・幼稚園業界の実情、平均給与、求人状況を紹介するため、幼稚園教諭として兵庫県で働きたい人はぜひ参考にしてください。
1.幼稚園教諭の仕事内容とは?
幼稚園教諭とは、公立あるいは私立の幼稚園において教育に携わる職業です。文部科学省が制定した「幼稚園教育要領」に基づくカリキュラムに沿って、満3歳以上の未就学児に対して教育を行います。
保育士と幼稚園教諭は、仕事内容が似ていますが、管轄や目的などに違いがあります。保育所の管轄は「厚生労働省」であり、幼稚園の管轄は「文部科学省」です。また、保育所は0歳以上の未就学児に対する保護や育児、基本的な生活習慣の育みを目的としています。対して、幼稚園は教育を目的としていることも大きな違いです。
1-1.兵庫県における保育・幼稚園業界の実情
ここでは、兵庫県における幼稚園や保育所などの施設数を紹介しつつ、保育・幼稚園業界の実情に迫ります。
2020年5月時点における、兵庫県の幼稚園の数は473園、幼保連携型認定こども園の数は501園です。2019年度と比べると、幼稚園は32園減少し、幼保連携型認定こども園は52園増加しています。なお、2021年4月時点における兵庫県の幼保連携型認定こども園を含む、認定こども園全体の数は579園となっています。
兵庫県内の幼稚園は、神戸市・尼崎市・西宮市・芦屋市に集まっている傾向です。そのため、幼稚園教諭の求人を探す際は、神戸市・尼崎市・西宮市・芦屋市の4都市を中心に探すことをおすすめします。
出典:兵庫県「令和2年度学校基本調査結果」
出典:兵庫県「認定こども園について
兵庫県では、幼稚園数が減少傾向ではあるものの、幼稚園教諭が足りている訳ではありません。そのため、「ひょうご子ども・子育て未来プラン」を立案し、幼稚園教諭の人材確保が進められています。幼稚園教諭の人材を確保する取り組みは、「私立幼稚園就職フェア開催支援事業」「人材登録センターの運営支援」「業務支援システム導入補助」などです。また、幼児教育の質の確保・向上も併せて進められています。幼稚園と保育所の良さを合わせた認定こども園が増加傾向にありますが、兵庫県では幼稚園教諭の需要が減ったわけではありません。
出典:兵庫県「ひょうご子ども・子育て未来プラン(2020~2024)の推進」
2.【兵庫県】幼稚園教諭の平均給与
次に、兵庫県における幼稚園教諭の平均給与について解説します。下記は、幼稚園教諭と保育士の平均年収を、全国と比較して示した表です。
| 保育士の平均年収 | 幼稚園教諭の平均年収 |
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兵庫県 | 約393万円 | 約387万円 |
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全国 | 約374万円 | 約383万円 |
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出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」
兵庫県における幼稚園教諭および保育士の平均年収は、いずれも全国を上回る金額です。幼稚園教諭と保育士を比較すると、全国の平均年収は幼稚園教諭のほうが高いものの、兵庫県では状況が逆転し、保育士のほうがやや高い金額となっています。
保育士求人サイトのデータによると、幼稚園教諭の給与は特に神戸市で高い傾向です。ただし、神戸市のなかでも場所によって給与の差があります。神戸市で最も給与が高い場所は、東灘区や西区です。また、パート・アルバイトといった雇用形態で働く場合における、幼稚園教諭の時給相場は約1,100円です。
なお、勤める幼稚園の規模・手当の有無・経験年数によっては、紹介した以上の年収を得られる可能性もあります。
3.【兵庫県】幼稚園教諭の求人状況
ここでは、兵庫県における幼稚園教諭の求人状況について解説します。下記は、保育士の有効求人倍率と、保育士と幼稚園教諭の求人数を示した表です。
保育士の有効求人倍率(※1) | 1.83倍(2021年4月時点) |
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保育士の求人数(※2) | 1,086件(2021年8月時点) |
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幼稚園教諭の求人数(※2) | 36件(2021年8月時点) |
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※1出典:厚生労働省「令和2年及び令和3年における保育士の各都道府県別有効求人倍率等の比較」
※2出典:マイナビ保育士
兵庫県における保育士の有効求人倍率は1.83倍であり、全国における有効求人倍率の2.04倍よりもやや低い数値です。兵庫県では有効求人倍率に相応して、保育士や幼稚園教諭の求人数も多い状況です。
兵庫県における幼稚園教諭の求人の特徴として、正社員募集の求人が全体の約6割を占めていることが挙げられます。兵庫県の幼稚園では、長く勤められる幼稚園教諭を求めているといえるでしょう。
また、兵庫県から出ている幼稚園の求人のほとんどが、「通勤手当」を採用しています。なかには、通勤にかかる費用を全額支給する求人も出ている状況です。
3-1.幼稚園で働くことが向いている人の特徴は?
最後に、幼稚園教諭免許や保育士資格の保有者に向け、幼稚園で働くことが向いている人の特徴を解説します。
まず、幼稚園で働く人には、子どもの教育や世話に誠実に取り組む姿勢や意欲は欠かせません。元気で活発な子どもに対応するため、十分な体力や明るい性格を備え持っていることも大切です。
また、クラス担任に就く人には、大勢の子どもにわかりやすい指示を出す能力も必要となるでしょう。さらに、幼稚園教諭には、保護者や同僚などと円滑にコミュニケーションが取れる能力や、書類作成などの事務処理能力も求められます。
まとめ
兵庫県の幼稚園数は減少傾向にあるものの、幼稚園教諭の需要は一定の水準を維持しています。実際に「ひょうご子ども・子育て未来プラン」では、幼稚園教諭の人材を確保する取り組みとして、「私立幼稚園就職フェア開催支援事業」「人材登録センターの運営支援」「業務支援システム導入補助」が行われています。
兵庫県における幼稚園教諭および保育士の平均年収は、全国平均を約4万~19万円上回っています。また、兵庫県では神戸市・尼崎市・西宮市・芦屋市に幼稚園が集中しているため、幼稚園教諭の求人を探す際は4都市を中心に探すことをおすすめします。
※当記事は2021年8月現在の情報をもとに作成しています