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地方を中心に、「車通勤可」を掲げている保育士の求人情報は少なくありません。都市部では園庭のない小規模な保育施設も多く、職員の駐車場スペース確保が困難である一方、その他の地域では複数の職員が車通勤できるケースも見られます。

ただし、人によっては車通勤が必ずしも最適であるとは限らないため、希望者はまずメリット・デメリット両方を把握したうえで慎重に考えることが重要です。

今回は、車通勤可の職場を検討している方へ、メリット・デメリットとともに求人情報を探すポイントについて解説します。

【保育士】地域の違いによる通勤方法の傾向

保育士の多くは、基本的に一般的なサラリーマンと同様に電車・バスなどの公共交通機関を利用して通勤しています。都市部は電車の利用率が高く、その他の地域では自動車での通勤者が多い傾向です。

10年ごとに行われている国勢調査によると、平成22年(2010年)の通勤に電車利用者が多い地域と自動車利用者が多い地域は、下記のとおりです。

通勤方法 利用者の割合が多い都道府県(上位5地域)
電車通勤 東京都・神奈川県・大阪府・千葉県・埼玉県
車通勤 山形県・富山県・秋田県・群馬県・福井県

(出典:総務省統計局「利用交通手段別15歳以上自宅外就業者・通学者の割合-都道府県」/https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2010/final/pdf/01-11_5.pdf

上記の地域差は、電車・バスの両方を利用する、徒歩を含むなど通勤方法が複数ある場合を除いた、全業種・職種のデータです。

保育士に限らず、都市部で働く場合は公共交通機関の利便性が高く、日常生活において自動車が必要ではないケースも少なくありません。一方、都市部以外の地域では通勤で電車を利用するケースは少なく、自動車が日常的な足として欠かせない存在となっています。

保育士が車通勤で働くメリット・デメリット

メリットデメリット

車通勤は他人に気を遣う必要がないなど、多くのメリットがあります。ただしデメリットも複数あり、人によっては他の通勤方法のほうが合う可能性も考えられるため、事前にメリット・デメリットを把握しておくことが重要です。

ここでは、保育士が車通勤で働く場合の代表的なメリット・デメリットを2点ずつ紹介します。

メリット(1)電車に乗るストレスがない

満員の電車に乗ると、朝から余計な体力を奪われることとなります。また、社会人の他に通学する学生で満員状態となる場合も多く、乗車人数が多いほどトラブルリスクも考えられます。

保育士の仕事は体力勝負です。車通勤であればストレスに晒されることなく通勤でき、体力と気力を温存できるため、業務に集中しやすくなります。

また、荷物が多いときも車通勤であれば後部座席や助手席、トランクに積むことができます。重い荷物を抱えたまま空いた座席を探さずに済むことは、大きなメリットです。

メリット(2)自分の好きなタイミングで通勤ができる

電車やバスなど公共交通機関は定刻発車が基本です。路線によっては乗降時間を数十秒程度に設定しているところもあり、1秒遅れると乗り損なってしまいます。

一方で、車通勤は自分のタイミングで家を出ることができ、電車やバスのように秒単位で急ぐ必要がありません。乗り換えもないため、駅構内を急ぎ足で歩かずに済みます。

時間がある場合は途中で寄り道して用事を済ませたり、ルートを変えたりと通勤時間を自身の采配で活用できる点も大きなメリットです。

デメリット(1)道路状況によって到着時間が変わる

車通勤のデメリットは、道路状況によって到着時間が左右されることです。電車も遅延が生じる場合がありますが、毎日ではありません。

車通勤の場合、車の量・信号のタイミング・道路工事やトラブルの有無など、さまざまな要素で到着時間が変わります。一度信号や踏切で足止めされると、タイミング悪く赤信号が数回続くこともあるでしょう。一時的な工事や事故で遠回りを強いられる可能性もあります。

仮に道路の渋滞で遅刻したとしても、電車のように遅延証明書が発行されない点に注意しなくてはなりません。

デメリット(2)維持費が発生する

車通勤のデメリットとして、コスト面が挙げられます。購入費はもちろん、自分名義の自動車を所有している方は下記のような維持費が必要です。

・自動車保険(自賠責・任意)
・自動車税・重量税
・ガソリン代
・その他費用(駐車場代など)

注意点は、勤務地や車種によって長距離運転に伴うガソリン代や軽自動車の税金が高くなることです。

数年ごとに車検も受けなくてはならず、一度に数万~数十万円の料金を支払うこともあります。勤務先によっては通勤にかかる費用の一部を補助してくれるため、車通勤を希望する方は事前に確認しておきましょう。

通勤手当の計算方法

通勤手当は賞与や住居手当と同じく、法律で義務付けられているものではありません。支給自体がない場合や、一定条件のもと金額に上限が設けられている場合もあるため、通勤手当を希望する方は支給の有無とこまかな条件を必ず確認してください。

車通勤者に支給される通勤手当の金額は、下記の計算式で算出できます。

【通勤手当の計算式】

支給額=往復通勤距離×所定勤務日数×ガソリン単価÷燃費基準

雇用主によって異なりますが、通勤手当に条件や金額の上限が設けられている主な理由は、一定金額までは非課税となるためです。

給与などの所得に対しては税金が課せられる一方、通勤手当に関しては一定額まで福利厚生として非課税扱いとなります。そのため、下記に挙げる非課税の範囲内で通勤手当を支給している雇用主も少なくありません。

移動距離(通勤にかかる片道) 非課税となる上限金額
2km未満 上限なし(全額課税)
2km~10km未満 4,200円
10km~15km未満 7,100円
15km~25km未満 12,900円
25km~35km未満 18,700円
35km~45km未満 24,400円
45km~55km未満 28,000円
55km以上 31,600円

(出典:国税庁「マイカー・自転車通勤者の通勤手当」/https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2585.htm

移動距離ごとに非課税となる金額に上限が定められており、2km未満は距離や支給額にかかわらず全額課税対象となります。ただし、求人に交通費支給と書かれていても2km未満は対象外となるケースもあるため、不安な方は事前に距離を伝えたうえで支給されるかどうかを確認しましょう。

保育士が「車通勤可」の求人を探す際のポイント

保育士と遊ぶ子供

保育士が「車通勤可」の求人を探す際は、より詳しい条件を確認することが重要です。毎月のコストに差が出る可能性も含むため、以下のポイントも視野に入れて求人を比較検討しましょう。

〇駐車場は用意されているか確認する
車通勤を許可していても、勤務先の敷地内に職員専用の駐車場が設けられているとは限りません。駐車場はあるのか、ない場合は近隣に利用できるところはあるのか、事前に把握しておくと採用後に慌てて探さずに済みます。

近隣に借りる場合は、何らかのトラブルが生じたときのために防犯対策が徹底されているところを選ぶことも重要です。

〇保育園側がガソリン代を支給しているか確認する
通勤手当のように、ガソリン代を支給している保育施設もあります。車通勤者に対してガソリン代支給の制度の有無を確認する場合は、計算方法などこまかな条件も確認しておきましょう。

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まとめ

「車通勤可」を条件に加えている保育士の求人は、地方を中心に複数見つかります。

自動車での通勤を希望する方は、通勤手当・ガソリン代の有無についても確認しましょう。通勤手当は福利厚生のひとつとして支給されているところもあれば、支給されていないところもあります。条件も勤務先ごとに異なるため、待遇面はこまかな部分も確認が必要です。

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