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「保育士として働き始めて3か月しか経っていないにもかかわらず、すでに"辞めたい"と感じることが多々ある」という方は意外と多いのではないでしょうか。

なかには保育士という仕事自体が向いていないと錯覚し、異なる業種に転職する方も少なからず存在します。しかし多くの場合、辞めたいと感じる原因をおさえて適切に対処することで、辞めたい問題を解決できるといっても過言ではありません。

そこで今回は、保育士が3か月で辞めたいと感じる理由から、3か月で保育園を辞めるメリット・デメリット、さらに辞めたいと感じたときの対処法まで詳しく紹介します。仕事がつらいと感じ始めている保育士さんは、ぜひ今後のヒントとしてご参考ください。

保育士が3か月で辞めたいと感じる4つの理由

働き始めて3か月目は、基本的に通常業務にも慣れ始め、先輩からの指導なく多くの業務を担当できるようになる頃合いです。しかし、苦手意識の出やすい時期でもあり、入職3か月目にして辞めたいという気持ちが強まる保育士も多くいるでしょう。

保育士が3か月ほどの短期間で「仕事を辞めたい」と感じるのは、特別おかしいことではありません。仕事への甘えによって生じる思想ではないため、自己嫌悪に陥るのは避けましょう。

また、どうしても辞めたい気持ちが強い場合は、退職希望日の2週間前に申し出れば基本的に問題なく退職できます。合わない職場で無駄に働き続けるよりも、転職に向けて進むほうがよいケースももちろんあることを覚えておきましょう。

しかし、どの場合においても「なぜ自分が辞めたいと感じているか」を明確にすることが重要です。辞めたい理由を明らかにしなければ、次の転職先でも同様のケースが起こる可能性があります。

そこでまずは、保育士が3か月で辞めたいと感じる主な4つの理由を詳しく解説します。

人間関係に悩みがあるため

働き始めて3か月目で辞めたいと感じる保育士の多くは、人間関係の悩みが原因となっています。保育士に限らずどの職種も同様ですが、職場にどのような人がいるかは実際に働いてみなければ判断できません。

入職したてはお互いよい関係性を築き上げるためにも努力する傾向にありますが、3か月目となればお互いの人柄が分かっている状態で、意見の対立やトラブルが生じやすくもなっています。特に人間関係の悩みはストレスを感じやすいため、辞めたいと感じる保育士は多くいることが特徴です。

求人情報の労働条件が実際と異なっていたため

働き始めて3か月目は、通常業務や園の方針について熟知した状態となるでしょう。このタイミングは最も「求人情報に記載されていた労働条件と実際の労働条件の相違」が目につきやすくなります。

自分にとって譲れないこだわりや条件に相違がある場合や、あらゆる条件に大きな相違がある場合、不信感を抱かずにはいられません。不信感はやがて大きなストレスとなり、辞めたい気持ちが強まります。

保育園の方針が自分の考え方と合わないため

自分にとって保育に対する確固たる方針がある場合、「保育園の方針と自分の方針のミスマッチ」が辞めたい気持ちを加速する原因となります。

保育園の方針と同様の価値観をもつ主任保育士・先輩保育士からの指導や、ほかの保育士が行う子どもたちへの保育内容に対して理解ができないという状態は、より大きなストレスにつながるでしょう。結果として、「すぐにでも辞めて、自分の方針に合った保育園で働きたい」という気持ちが芽生えます。

職場の雰囲気・環境が自分に合わないため

職員間との個人的な人間関係や保育園の方針に問題はないものの、職場の雰囲気や環境がどこか自分には合っていないということも、辞めたい理由の1つとなるでしょう。

このような悩みは、厳しい上下関係や暗黙のルールがあるような職場に起こりやすくなっています。幅広い労働環境の実態が分かってきた3か月目で、ストレスが限界を迎えるケースも多々あります。

3か月で保育園を辞めるメリット・デメリット

入職して短期間で保育園を辞めることに対して、嫌悪感や抵抗を感じる保育士は多く存在します。合わない職場で無理に働き続けるよりも、自分に合った職場を見つけて転職するほうがよいケースもあると説明しましたが、3か月で辞めることには、当然デメリットもあるでしょう。

ここからは、3か月で保育園を辞めるメリット・デメリットを項目に分けて説明します。

3か月で保育園を辞めるメリット

3か月で保育園を辞めるメリットは、次の通りです。

    ●自分に合っていない職場のストレスからスムーズに解放される
    ●仕事に対して前向きになれないという自己嫌悪をなくせる
    ●よりよい転職先と出会えるチャンスが得られる

働き始めてから3か月という短い期間で辞めたいと感じるような職場は、ストレスを感じる大きな要因がある可能性が高いです。園全体の意識を変えるか、自分の考え方を大きく変える・我慢する以外に方法がないケースも多々あるでしょう。

また、辞めたいという意思があるなか、どれほど現場で多くの経験をしても保育士としての専門知識ややりがいが自然と身につくことは考えにくく、成長やキャリアアップにもつながりません。したがって、「早々に見切りをつける」という行動は英断といえるでしょう。

3か月で保育園を辞めるデメリット

3か月で保育園を辞めるデメリットは、次の通りです。

    ●転職で不利になる可能性もある
    ●退職を申し出る際にトラブルが起こる可能性もある

3か月で保育園を辞めたという事実は、「仕事が続かない人なのではないか」といった印象を与える場合があります。そのため、再就職や転職において不利となる可能性もゼロではありません。また、働いている職場に退職を申し出る際、しつこく引き止められる・早期退職に対してネガティブな意見を述べられるなどで一苦労するケースが少なからずあることも覚えておきましょう。

保育士が3か月で辞めたいと感じたときの対処法

保育士が3か月で仕事を辞めたいと感じた場合、そのまますぐに辞めるのではなく、辞めるか否かの判断を慎重に考える必要があります。

ここからは、働き始めてから3か月という期間で「辞めたい」と感じた場合の対処法3つを詳しく解説します。今後についてしっかりと考えたうえで行動するためにも、ぜひ参考にしてください。

状況を整理する

保育士を辞めたいと感じた際は、まず状況を整理しましょう。ここでいう状況とは、「悩みやストレスの要因」だけでなく、「生活状況」も含まれています。

まずは、なぜ自分が辞めたいと感じているか、その理由を明らかにしましょう。家族や友達などに相談しつつ、思ったことを紙に書き出すことがポイントです。

また、働き始めて3か月の時点では、その職場からまだ2回しか給与を受け取っていない状態となり、人によっては十分な貯金がないケースもあるでしょう。すぐに転職先を見つけられなかった場合は無収入の状態が続くため、生活状況の整理は非常に重要です。

状況が良くなる可能性を考える

「一度は辞めたいと感じていた期間があるものの、働き続けることによって状況が好転した」というケースは多くあります。前述の通り、3か月といった短い期間での退職は次回以降の転職に響く可能性もあるため、まずは一度立ち止まって、状況が良くなる可能性を考えてみるのもよいでしょう。

なかなか休みがとれない・残業が多い・給料が低いといった改善の余地がある問題が辞めたい原因となっている場合は、園長先生や主任保育士に相談することも1つの手段です。

転職に関する情報を集める

状況を整理したうえで、今後の状況の好転も見込めない場合は、なるべく早い段階で転職の準備を始めましょう。転職準備は、まず転職に関する情報収集から始まります。同時に、これまで整理した状況や辞めたい気持ちが生じた原因を掘り下げ、次の転職先に求める条件を明らかにすることもポイントです。

また、次の職場ではなるべく長く働き続ける必要があります。次の職場でも早期退職をすると、今後の再就職・転職に大きな悪影響を及ぼす可能性があるためです。

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まとめ

保育士として働き始めて3か月目は、通常業務に慣れ始めた一方で、苦手意識の出やすい時期でもあります。そのため、このタイミングで辞めたいと感じる保育士は意外と多く、実際に退職をして異なる保育園で新たなスタートを切るケースも珍しくありません。

3か月といった短い期間で保育士を辞めることには、メリット・デメリットがあります。自分の状況を整理したうえで、辞めるか否かの判断を慎重にするとよいでしょう。辞めると決めた場合は、転職先を見つけてから退職届を出すことで、不安や焦りなく転職活動を行えます。

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※当記事は2022年11月時点の情報をもとに作成しています