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転職活動中、応募先の幼稚園を見学させてもらえることになった場合は、あらかじめ質問内容を考えていきましょう。見学は、応募先の雰囲気や実際の働き方をイメージできる絶好の機会なだけでなく、案内してくれる担当者によい印象を持ってもらうチャンスでもあります。

当記事では、幼稚園見学のときにしておきたい質問例とともに、見学でチェックしたい内容を解説します。希望に合った職場への転職を実現するためにも、ぜひ参考にしてください。

幼稚園の見学で質問したい内容は?

幼稚園教諭の方が転職活動で失敗しないためには、応募先の幼稚園を見学し、自分に合っているか確認するのがおすすめです。見学の最後には質問できる時間が設けられていることもあるため、うまく活用して疑問や不安を解消しておくとよいでしょう。調べれば分かる内容を質問して印象を悪くしないよう、質問内容は事前にある程度リストアップしておくと失敗のリスクを下げられます。

ここでは園見学の質疑応答で何を聞けばよいのかについて解説するので、参考にしてください。

保育内容に関する質問

幼稚園教諭として働く方の中には、自分の中で理想とする保育がある方もいるでしょう。自分の理想の保育が実現できる幼稚園かを確認するためにも、保育方針や保育の内容に関する質問は積極的にするのがおすすめです。

保育内容に関する質問の例をいくつか紹介します。

  • 手作りのおもちゃが多く置いてありましたが、園でこだわっているポイントはありますか?
  • 先ほど〇〇組と△△組の子どもたちが一緒に遊んでいたようですが、異年齢保育の時間を多く取っているのでしょうか?
  • 外遊びやお散歩は行っていますか?また、雨の日の保育はどうしていますか?

園見学の機会を活かして周りの様子をチェックし、疑問に思ったことや深く知りたいことを積極的に質問するとよいでしょう。園のホームページに掲載してある施設情報を深堀するのもおすすめです。

行事に関する質問

幼稚園ではさまざまな行事が行われるため、行事の準備が大変なのではないかと心配な方もいるでしょう。園見学の機会に、行事に関する質問をして疑問を解消しておいてください。

  • ホームページに〇〇という行事について書かれていましたが、具体的にどのような行事なのでしょうか?
  • 〇〇の行事はどのくらいの規模で行われていますか?
  • 〇〇の行事の準備はどのように分担されていますか?

幼稚園によって、行事の規模はさまざまです。園全体で一丸となってさまざまな行事に取り組む幼稚園もあれば、小さな規模で最低限の行事を楽しむ幼稚園もあります。幼稚園行事に関する質問への回答と、自分が理想とする働き方とを照らし合わせて考えてみるとよいでしょう。

職場の雰囲気に関する質問

幼稚園では職員同士が連携して保育を行う必要があるため、職場の雰囲気を知っておくことは重要です。とは言え、直接的に聞くのは難しい内容でもあるので、相手が答えやすいように質問の仕方にも工夫する必要があります。例えば、以下のような聞き方をするのがおすすめです。

  • 先生同士が和やかにお話しされているのを見かけましたが、職員同士のコミュニケーションを充実させるために園で工夫していることはありますか?
  • こちらの幼稚園では異年齢保育に力を入れていると伺いましたが、先生同士で連携を取るために意識していることはありますか?

可能であれば、休憩時間中に休憩室を訪れ、職員同士の会話の様子などを実際に目で見て確かめるとよいでしょう。

園の設備に関する質問

園の設備の安全性について気になる方は、園見学の際に以下のような点を質問してみてください。

  • 園独自の事故防止マニュアルを作成していると伺いましたが、具体的にはどのようなことに気を付けて保育を行っていますか?
  • 園の遊具が劣化したり壊れたりした場合、どのような対策が取られますか?

上記のような質問をすると、幼稚園側がどのような意識で事故防止に取り組んでいるかを知ることができます。また、質問した方自身が、何に配慮して保育を行えばよいかイメージしやすくなるのもメリットです。

幼稚園の見学で注意する点は?

園見学は面接とは異なり、基本的には採用するかどうかという視点では見られないため、採用に直接は関係しません。しかし、園見学にも貴重な時間を割く以上、「この見学者を採用したらどのように働いてくれるだろう?」と考える担当者の方もいると考えられます。

また、園見学をしてから面接を受ける場合、園見学での印象は面接に少なからず影響します。見学でも力を抜きすぎず、相手に悪い印象を与えないよう意識することが大切です。園見学の際には、マナーや態度に気を配り、相手に対して失礼にならないよう注意しましょう。

ただし、礼儀を意識するあまり、過度に緊張してうまくコミュニケーションが取れないとかえって印象が下がってしまいます。園見学ではほかの職員の方はもちろん子どもたちもいるため、気を張りすぎずに明るい表情や声を意識してください。

また、園見学は面接では伝えにくいポイントをアピールできる場でもあります。元気にはきはきと受け答えしたり、気になることを質問したりして、積極性やコミュニケーション能力をアピールするとよいでしょう。

質問以外にも!幼稚園の見学で確認したい内容

実際に質問をする以外にも、見学で分かることは多数あります。園見学は見学先の幼稚園で働く自分を具体的にイメージできる貴重な機会です。園見学という短い時間の中で的確に情報を集められれば、幼稚園選びはスムーズに進みやすくなるでしょう。

園見学中にチェックしたいポイントを3つ紹介します。

子どもたちの様子

園や先生たちの対応は子どもたちの雰囲気に大きな影響を与えるため、園見学では子どもたちの幼稚園生活の様子をチェックするのが大切です。子どもたちがのびのびと楽しそうに活動している園であれば問題ありません。一方、日頃子どもたちが先生から遊びについて厳しい注意を受けている場合、子どもたちは怒られることを恐れてびくびくしながら過ごすようになります。

また、子どもたちと先生との関わり方を見るのも大切です。先生が子どもたちと笑顔できちんと関わっているか、園見学をする中で感じ取りましょう。可能であれば、実際の保育の現場を見られる午前中に園見学をさせてもらうのがおすすめです。

先生たちの年齢層

幼稚園教諭は、日々さまざまな人と連携を取りながら働きます。保育の現場ではどのようなアクシデントが起こるか分からないため、若い先生だけではなくベテランの方もいる職場だと安心感があります。先生たちの年齢層や経験年数などもチェックできれば、働きやすさを予測しやすくなるでしょう。

また、ベテラン・若手の先生のバランスを確認するのも重要です。幼稚園は上下関係が厳しい職場環境になりやすく、派閥やグループが生まれると陰口や悪口が横行する可能性があります。休憩時の職員同士の雰囲気などを見て、人間関係がよい職場かどうかまで判断できるとなおよいです。

お便りや製作物

幼稚園の壁などには、先生や子どもたちの製作物が展示してあります。製作物は保育環境を明るい雰囲気にし、季節感を与えてくれる大事な要素です。しかし、先生による手作りの壁面に力を入れている幼稚園の場合、職員の業務負担が大きくなることが考えられます。

壁面に凝っている園では、採用後に同程度のクオリティの製作物を求められるかもしれません。一方、同じ展示物であっても、子どもたちの作品や下準備が少ない製作物が多く飾られている場合は、先生の負担は軽くなるでしょう。園見学では施設内の様子をチェックし、どのような業務が発生するか判断する基準の1つにしてください。

まとめ

転職活動をするときは、応募先の幼稚園を見学させてもらうと実際に働くイメージをしやすくなります。また、見学時は案内してくれる先生が質問に答えてくれることもあるので、保育内容や幼稚園で行っている行事、先生同士の人間関係などを確認しておくとよいでしょう。

幼稚園の見学は選考には直接関係しないものの、印象はその後の面接などにも影響する可能性があります。質問をするときは調べればすぐに分かる内容を聞くのではなく、あらかじめ質問リストを考えていきましょう。また、ハキハキした受け答えでコミュニケーション能力をアピールすることも大切です。

※当記事は2024年2月時点の情報をもとに作成しています