202104_ehime_detail_01.jpg

愛媛県は、瀬戸内海や宇和海といった自然が豊富なエリアです。温暖な気候で住みやすく、子育て世帯の人からも人気となっているため、保育士の需要が高いエリアでもあります。

愛媛県で保育士を目指す場合は、県の保育士事情をしっかりと把握したうえで、実際に働くかどうかを検討しましょう。

今回は、愛媛県の保育士事情について解説します。保育士に対する補助や取り組みの例も紹介するため、愛媛県で保育士を目指す人は参考にしてください。

愛媛県における保育士事情

穏やかで過ごしやすいことが特徴の愛媛県では、保育園の数は一定数存在しています。一方で、東京や大阪といった都市部と比較した場合、愛媛県は人口が少ない都道府県です。そのため、保育園の求人数はある程度出されているものの、都市部に比べると少ない状態となっています。

ここでは、愛媛県における保育士事情に関して、勤務時間や給料相場などを中心に解説します。

勤務時間

厚生労働省のデータによると、愛媛県における保育士の1ヶ月間の労働時間数は男性171時間、女性165時間です。女性よりも男性の勤務時間数が6時間長く、勤務時間数の男女差がみられます。ただし、勤務する職場によって勤務時間数は異なるため、必ずしも男性が女性より勤務時間が長くなるわけではありません。

男性 171時間
女性 165時間
男女計 165時間

(出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/index.html

また、愛媛県における保育士の残業時間数は男性が5時間、女性は4時間です。保育士の残業時間は少なく、定時での退勤がしやすいといえるでしょう。

(出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/index.html

給料相場

愛媛県における保育士の平均年収は約353万円であり、全国の約363万円と比べるとやや低い状態です。

愛媛県 約353万円
全国 約363万円

(出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」

/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/index.html

給料は、施設形態や保育士経験などの条件で変化します。愛媛県の求人情報のなかには月収20万円以上の職場も多く、場合によっては年収400万円を超えることもあります。住宅手当などの手当額や賞与額によっても給料は変動するため、手当や賞与の条件も給料と合わせて確認しましょう。

求人状況

令和2年10月時点における愛媛県の待機児童数は187人です。新しい保育施設の開園や児童の入所可能数の増加などの取り組みによって、令和元年10月時点に比べて待機児童数は213人減少しています。

(出典:愛媛県「保育所等の待機児童数(令和2年10月1日時点)について」/https://www.pref.ehime.jp/h20300/hoiku/documents/taiki0210.pdf

愛媛県では今後も待機児童解消の取り組みとして、認定こども園などの児童定員数を増加する予定です。保育施設の利用児童数の増加に伴い、保育士需要は今後も高くなることが予想されます。

実際に、愛媛県の保育士有効求人倍率は令和2年5月時点で1.82倍です。保育士1人に対して約2件の求人があり、希望に合った求人を選ぶことが可能な状態です。

(出典:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」/https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000661531.pdf

愛媛県が進める保育士への補助・取り組み

保育士不足は社会問題となっており、愛媛県でも保育士の人材不足が深刻化している状態です。そのため、愛媛県では保育士の就職支援や修学資金・就職準備の補助などさまざまな取り組みが行われています。

保育士支援や補助を活用することで働きやすさは大きく変わるため、愛媛県で保育士の就職を考えている場合は、支援や補助を積極的に活用しましょう。

ここでは、愛媛県が実施する保育士への支援や補助について解説します。

保育士修学資金貸付

この事業は、愛媛県の保育士養成校に通い保育士資格の取得を目指す人に対して、就学資金や就職準備金などを貸付する制度です。

保育士養成校を卒業後、1年以内に保育士資格を取得し、愛媛県内で5年継続して保育士として働くと貸付金は免除となります。

対象者 愛媛県内の指定保育士養成校に在学し、保育士の資格取得を目指す学生
補助金 ・月5万円(2年間で120万円)
・入学準備金20万円
・就職準備金20万円(生活保護受給世帯は月4.2万円の加算)
返還免除の条件 養成校を卒業後1年以内に保育士資格を取得し、愛媛県内の保育所などで5年間従事し続けた場合

(出典:愛媛県社会福祉協議会「保育士修学資金貸付事業」/https://www.ehime-shakyo.or.jp/study/%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB%E4%BF%AE%E5%AD%A6%E8%B3%87%E9%87%91%E7%AD%89%E8%B2%B8%E4%BB%98%E4%BA%8B%E6%A5%AD/

利用できる対象者は愛媛県内の指定養成校に通う場合に限られ、申請は養成校を通して行います。

未就学児を持つ潜在保育士に対する保育料の一部貸付

この事業は、保育施設に就職予定で未就学児を子育て中の保育士に対し、子どもの保育料のうち半額を補助する制度です。

保育士として勤務する1年間、月2万7000円を上限に無利子で補助を受けられます。愛媛県内の保育所などで保育士として2年間継続して働くと、貸付金の返還は免除される仕組みです。

対象者 保育所などで働く予定の未就学児のいる保育士
補助金 未就学児の保育料の半額(月2万7000円を上限に1年間)
返還免除の条件 愛媛県内の保育所などで2年以上保育士として勤務した場合

(出典:愛媛県社会福祉協議会「未就学児を持つ潜在保育士に対する保育料の一部貸付事業」/https://www.ehime-shakyo.or.jp/study/%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB%E4%BF%AE%E5%AD%A6%E8%B3%87%E9%87%91%E7%AD%89%E8%B2%B8%E4%BB%98%E4%BA%8B%E6%A5%AD/

同制度に申請をする場合は、連帯保証人が必要となります。

保育士就職準備金貸付

この事業は、保育士資格を持ちながら保育士として働いていない潜在保育士に対して、就職のための準備金を補助する制度です。

40万円の補助を1回のみ受けることができ、愛媛県内の保育所などで保育士として2年以上勤務した場合は、補助金の返還が免除されます。

対象者 週20時間以上勤務する予定の保育士資格を持って1年以上経過している潜在保育士
補助金 40万円(1人1回限り)
返還免除の条件 愛媛県内で保育士として2年以上継続して働いた場合

(出典:愛媛県社会福祉協議会「保育士就職準備金貸付事業」/https://www.ehime-shakyo.or.jp/study/%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB%E4%BF%AE%E5%AD%A6%E8%B3%87%E9%87%91%E7%AD%89%E8%B2%B8%E4%BB%98%E4%BA%8B%E6%A5%AD/

この事業も、申請の際に連帯保証人が必要です。用意できない場合は申請ができないため注意しましょう。

【愛媛県】保育士求人を探す際のポイント

愛媛県内の保育士求人は、教育サポート体制が整っている職場や福利厚生の充実した職場など、特徴のある求人が揃っています。

自分に合った求人を探すためには、自分がこだわりたい条件を決め、優先順位をつけることが大切です。愛媛県で保育士求人を探す際は、以下の3つのポイントを踏まえたうえで求人を探しましょう。

未経験・ブランクありなら、教育サポート体制が整っている求人を選ぶ
未経験の潜在保育士やブランクがある保育士におすすめの求人は、教育サポート体制が整っているものです。段階的な研修プログラムや定期的な研修が組まれている職場は、経験を積みながら保育士としてのスキルアップを図ることができます。

子どもたちと時間をかけて向き合いたいなら、少人数定員の保育施設を選ぶ
保育施設の規模は、少人数定員の園から何百人定員の園までさまざまです。子どもたち一人ひとりとじっくり関わることを希望しているなら、少人数定員の保育施設を選びましょう。

長く勤めたいなら、福利厚生の充実した求人を選ぶ
福利厚生が充実している職場は職員の働きやすさを重視しており、ワークライフバランスがとりやすい職場といえます。1つの職場で長く勤めたいなら、各種手当やライフサポートなどの福利厚生が充実している求人を選びましょう。

愛媛県で保育士求人を探すなら、「マイナビ保育士」の利用がおすすめです。マイナビ保育士は求人数が豊富であり、検索条件を細かく設定できるため、希望の求人を絞りやすく、また比較しやすいメリットがあります。

また、就職・転職活動を進めることに不安がある場合は、キャリアアドバイザーによるサポートを受けることが可能です。愛媛県で保育士として働きたい人は、マイナビ保育士をチェックしてみましょう。

まとめ

今回は、愛媛県の保育士事情について、保育士に対する補助や取り組みの例などを交えて解説しました。

働きやすさが特徴的な愛媛県は、残業時間が少ないうえに求人数も一定数が存在するため、保育士が活躍しやすいエリアといえます。保育士に対する補助や取り組みが整備されていることから、事前にしっかりと調べたうえで活用することがおすすめです。

保育士求人を探す場合は、求人数が豊富でキャリアアドバイザーによるサポートが充実している、マイナビ保育士を利用しましょう。

※当記事は2021年2月現在の情報を基に作成しています