202108_kochi_detail_01.jpg

全国で18番目の面積を誇る高知県は、森林面積が約84%を占める自然豊かな地域です。自然を求めて他県から高知県への移住者は少なくありません。

(出典:高知県「高知県の紹介」/https://www.pref.kochi.lg.jp/info/fudo.html

また、高知県は子育て支援に積極的な地域であり、保育施設の拡充や保育人材の確保などに取り組んでいることから、保育士として活躍しやすい環境が整っています。そのため、高知県で保育士として活躍したいと考える方は多いでしょう。

そこで今回は、高知県の保育士事情や県が進める補助・取り組みについて詳しく解説します。また、保育士求人を探す際のポイントも紹介するため、高知県で保育士を目指している方はぜひ参考にしてください。

高知県の保育士事情

高知県で保育士として活躍するにあたり、県の保育士事情を把握しておくことは大切です。事前に保育士事情を把握しておくことで、入職後に「イメージしていた仕事ではなかった」と悩むことを防げます。

ここでは、高知県で働く保育士の勤務時間・給料相場・求人状況について解説します。応募先と応募者間のミスマッチを防ぐためにも、ぜひチェックしてください。

勤務時間

厚生労働省による「令和2年賃金構造基本統計調査」では、高知県で働く保育士の平均勤務時間は、男性184時間・女性180時間・男女計180時間となっていました。

男性 184時間
女性 180時間
男女計 180時間

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

保育士の勤務時間の全国平均が168時間であるため、高知県の保育士の勤務時間は長い傾向にあります。また、男女別に見ると男性保育士は女性保育士よりも4時間多いことが特徴です。

8時間労働で20日間働いている場合、1日1時間の残業があると予想されます。ただし、園によって勤務時間は異なるため、定時で帰宅したいと考えている方は勤務時間が比較的短い園を選ぶと良いでしょう。

給料相場

厚生労働省が発表した「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、高知県で働く保育士の平均年収は約369万円です。

高知県 約369万円
全国 約374万円

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

高知県の保育士の平均年収は、全国平均よりも約5万円下回っています。

ただし、保育士の給料は園の運営形態や正社員・パートといった雇用形態によって異なります。また、個人の持つスキルや資格によっても異なるため、働き始めは収入が低くてもスキルアップすることで高収入を目指すことが可能です。

高知県でしっかり稼ぎたい保育士の方は、資格手当や経験手当、キャリアアップ制度や昇給制度が充実している求人、正社員を募集する求人も検討しましょう。通勤手当などがつく求人もおすすめです。

求人状況

保育士の需要の高さは、待機児童数に比例する傾向にあります。

高知県の待機児童数は、令和2年4月時点で28人でした。前年と比べて7人減少しているものの解決には至っておらず、高知県では待機児童数ゼロを目指して、保育施設を拡充する・保育人材を確保する取り組みを積極的に行っています。

(出典:厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ(令和2年4月1日)及び「子育て安心プラン」集計結果を公表」/https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_13237.html

特に高知市で待機児童数が多く、保育サービスや施設整備などと併せて、保育人材の質・専門性の向上への取り組みなどが進められている状況です。そのため、待機児童数が減っているとはいえ、今後も保育士の需要の高さは変わりません。

(出典:高知県「平成29年10月1日現在の保育所等利用待機児童数について」/https://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/060501/files/2018092800260/02_siryou1.pdf

高知県が進める保育士への補助・取り組み

高知県が進める保育士への補助・取り組み

高知県では、保育人材の人手不足を解消するため、保育士に対する支援制度が多数実施されています。主に経済的な負担を減らす取り組みが行われており、高知県で保育士として活躍するにあたって金銭面に悩みを持っている場合、支援制度の活用はおすすめです。

ここでは、高知県が進める保育士への補助・取り組みを詳しく説明します。対象者要件に当てはまる方は、活用を検討しましょう。

保育士修学資金貸付

保育士修学資金貸付とは、指定の保育士養成施設に在学し、保育士の資格取得を目指す学生に対して修学資金を貸し付ける制度です。修学を容易にすることで、質の高い保育士を確保することを目的としています。

対象者 下記の条件をすべて満たす方
●厚生労働大臣が指定する保育士養成施設に在学する(通信制含む)
●高知県内に住民登録しており、卒業後、高知県内の保育所などに従事する
●成績が優秀であり、家庭の経済状況などから修学資金の貸付が必要と認められる
補助金 月額5万円以内
入学準備金:20万円以内
就職準備金:20万円以内
生活費加算(2年間)
返還免除の条件 養成施設を卒業後、1年以内に高知県内の保育所などに5年間継続して従事する

(出典:高知県社会福祉協議会「保育士修学資金」/https://www.kochiken-shakyo.or.jp/hoikushi-syugaku-shikin

保育士修学資金貸付を活用することで、毎月5万円以内の補助金が貸し付けられる他、入学準備金・就職準備金の貸付も受けられます。保育士養成施設で資格取得をする場合、活用しない手はありません。

なお、令和3年度の募集は終了しています。令和4年度の募集は未定となっている点に注意してください。

保育補助者雇上費貸付

保育補助者雇上費貸付とは、保育士資格を持たない保育所などに勤務する保育補助者を雇う際に必要な費用を雇用主に貸し付ける制度です。保育士資格の新規取得者を確保することが目的となります。

対象者 新たに保育補助者の雇上げを行う保育所または事業者であり、下記のいずれかに該当する保育所など

●保育所(地方公共団体が運営する施設は除く)
●幼保連携型認定こども園(地方公共団体が運営する施設は除く)
●小規模保育事業
●事業所内保育事業
●企業主導型保育事業

※既に雇用している保育補助者に対して、保育士資格の取得に施設として取り組んでおり、保育補助者の資格取得後に別の保育補助者を雇用する計画を提出している保育所なども対象
補助金 年額295万3,000円以内(3年間)
※条件を満たした保育所または事業所において、2人以上の保育補助者を雇用する場合は年額221万5,000円以内を加算
返還免除の条件 ●貸付を受けた保育所において保育補助者が保育の補助などに従事し、貸付期間中に保育士資格を取得した場合
●貸付終了後1年の間に保育士資格を取得することが見込まれる場合

(出典:高知県社会福祉協議会「保育補助者雇上費貸付」/https://www.kochiken-shakyo.or.jp/hoikuhojyo-kashitsuke

雇用主に対する制度ではありますが、保育士資格の取得を推奨している保育所などが対象であるため、保育補助者は働きながら効率良く資格取得することができます。

就職準備金貸付

就職準備金貸付とは、現在保育士として勤務していない方が再就職する際に必要な費用を貸し付ける制度です。保育士の離職を防ぎ、人材を確保することを目的としています。

対象者 下記の条件をすべて満たす方で、高知県内で新たに保育士として保育所などに週20時間以上勤務する方

●保育士登録後6か月以上経過した、または保育士登録を行ってからの期間が6か月未満の方のうち、養成施設卒業もしくは保育士試験の合格から6か月以上経過した
●対象となる保育所などを離職した日から31日以上経過した、または勤務経験がない
●保育士修学資金貸付における就職準備金の加算を受けていない
補助金 20万円(1回限り)
返還免除の条件 高知県内の保育所で、児童の保護などに2年間継続して従事する

(出典:高知県社会福祉協議会「保育士の方への就労支援貸付」/https://www.kochiken-shakyo.or.jp/hoikushi-syuro-shien

就職準備金は、就職に伴う転居費用や被服・自転車またはバイクの購入費、研修費などに活用することができます。そのため、特に就職するにあたって一人暮らしを検討している方におすすめです。

未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付

未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付とは、未就学児を持つ潜在保育士が保育士として保育所などでの勤務を希望する場合、未就学児が入所している保育料の一部を貸し付ける制度です。

保育士資格を持ちながら、保育士として勤務していない方の再就職を支援し、保育人材を確保することを目的としています。

対象者 下記の条件をすべて満たす方

●高知県内に住民登録している
●未就学児を持つ保育士で、対象施設で保育士として新たに週20時間以上の勤務をする
補助金 保育料の半額(月額2万7,000円以内)
返還免除の条件 高知県内の保育所で、児童の保護などに2年間継続して従事する

(出典:高知県社会福祉協議会「保育士の方への就労支援貸付」/https://www.kochiken-shakyo.or.jp/hoikushi-syuro-shien

対象者は、未就学児を持ち、週20時間以上の勤務を予定する保育士と、比較的条件が少ないため、小さな子どもを持つ保育士にとってメリットの大きい制度といえます。

なお、産後休暇または育児休業から復帰した方については、復帰から3か月以内が申請期間となっている点に注意してください。

未就学児をもつ保育士の子どもの預かり支援事業利用料金の一部貸付

未就学児をもつ保育士の子どもの預かり支援事業利用料金の一部貸付とは、未就学児を持つ保育士が保育所などの預かり支援を利用する際の保育料を一部貸し付ける制度です。

未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付と同様に、保育士資格を持ちながら、保育士として勤務していない方の再就職を支援することを目的としています。

対象者 下記の条件をすべて満たす方

●高知県内に住民登録している
●対象施設で保育士として勤務をする
補助金 子どもの預かり支援に関する事業を利用する際に必要な経費の半額(年額12万3,000円以内)
返還免除の条件 高知県内の保育所で、児童の保護などに2年間継続して従事する

(出典:高知県社会福祉協議会「保育士の方への就労支援貸付」/https://www.kochiken-shakyo.or.jp/hoikushi-syuro-shien

本制度は、保育士として復帰を検討している方で、育児により経済的な支援が必要な方に適した内容となっています。対象者要件に当てはまる方は、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

【高知県】保育士求人を探す際のポイント

保育士求人を探す際のポイント

最後に、高知県で保育士求人を探す際のポイントを解説します。

〇こだわり条件がある場合は高知市で求人を探す
勤務条件のある方は、高知県の中でも特に求人数が多い高知市で求人を探すことで、自分の希望を叶えられる求人を見つけることができます。経験の有無や雇用形態の他、働き方も多種多様なため、複数の求人を比較検討したうえでベストな選択することが可能です。

〇高収入を目指す場合は各種手当や福利厚生が充実している求人を選ぶ
資格を持っている場合は、資格手当が充実している職場を選ぶことで基本給に手当額が上乗せされるため、収入アップが期待できます。また、福利厚生が充実している職場は環境が整備されている傾向にあるため、キャリアアップを実現できるでしょう。

〇転職を有利に進めたい場合は転職サービスに登録する
転職するにあたって不安のある方は、転職サービスの利用がおすすめです。転職サービスに登録すれば、キャリアアドバイザーから希望条件に沿った求人情報を提供してもらえるため、応募先と応募者間のミスマッチを防ぐことができます。

高知県で保育士求人を探す際は、マイナビ保育士の転職サービスにぜひご登録ください。マイナビ保育士に無料会員登録をすることで、施設の詳細情報を得られるうえ、履歴書の添削や面接日程の調整などのサポートを受けることができます。さらに、面接対策もできるため、転職を有利に進めることが可能です。

保育士への転職をスムーズに行いたい方は、マイナビ保育士の利用をご検討ください。

まとめ

高知県で働く保育士の平均勤務時間は全国平均よりも長い分、平均年収は比較的高く、頑張り次第ではしっかり稼ぐことも可能です。高知県では保育士や保育士を雇用する施設・事業に対する支援制度が充実しているため、経済的な負担を軽減できるうえ、資格取得がしやすくなっています。

高知県で保育士求人を探す際は、優良求人を多数扱うマイナビ保育士をご利用ください。こだわり条件から求人を検索できる他、会員登録をすることで転職活動を有利に進めることができます。

※当記事は2021年6月現在の情報を基に作成しています

高知県の保育士求人情報はこちら