スモールステップとは|メリットから実践方法・ポイントまで紹介

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目標達成の過程で、壁にぶつかって挫折したりモチベーションを失ったりすることは、子どもに限らず大人にもよくあることです。漠然とした目標だけに向かっていると、段階を踏んで進むことができず、達成までの道のりが遠く感じてしまいます。
挫折したりモチベーションを下げたりしてしまわないためには、「スモールステップ」という目標達成のためのメソッドを導入することがおすすめです。
今回は、スモールステップの概要や導入のメリットから、スモールステップの実践方法とポイントまでを紹介します。保育士の方の仕事・勉強はもちろん、子どもへの指導にも役立つ非常に役立つメソッドであるため、ぜひ参考にしてください。
スモールステップとは?
スモールステップとは、目標を細分化して一つずつのステップを確実に達成することで、最終的な目標へと近付けるという、目標達成のためのメソッドです。アメリカの心理学者であるバラス・スキナー氏によって提唱されました。
スモールステップを導入することで、モチベーションを維持したまま、大きな目標の達成確率を上げることが可能です。その効果や汎用性の高さから、教育・子育て・人材開発・ビジネス・スポーツ・心理療法など、幅広い分野で活用されています。
スモールステップを導入するメリット
スモールステップは、あらゆる目標達成や課題解決に活用できるだけでなく、目標に向かって行動を起こす側はもちろん、指導者側にもメリットがあるメソッドです。
ここからは、保育園での実践にフォーカスして、スモールステップを導入する代表的なメリットを解説します。
最終目標までモチベーションを維持できる
幼児期の子どもは、難しい・大きな目標を与えると、途中で躓いたときにモチベーションが下がって、手を抜いたり投げ出したりしてしまいやすいことが特徴です。
しかし、スモールステップを導入して「大きな目標に対する小さな目標」を細かく分けてあげることで、幼児期の子どもたちもゲーム感覚で楽しみながら段階を踏むことができます。
また、小さなステップを達成するごとに何らかのご褒美があれば、より達成感を得ながら最終的な目標までモチベーションを意地して進めることができるでしょう。
問題に気付くことができる
スモールステップは、目標達成までのステップを細分化します。そのため、大きな目標に取り組む過程で、「どこができていて、どこができていないのか」を明確にすることが可能です。
普段であれば気付くことのできない問題や課題に気付くことができ、自信の苦手分野を把握できることはもちろん、苦手分野を克服する第一歩に繋がる点も大きなメリットです。
目標達成を阻害する問題や課題の早期発見・解決が容易となることで、目標達成の確率も大きく高められるでしょう。
指導者はポイントを教えやすくなる
幼児教育(保育)は、「生涯にわたる人格形成の基礎」を培う重要な土台とも言えます。指導方法一つで子どもがどのように吸収するかが大きく異なるため、幼児教育の指導者である保育士の責任は重大です。
スモールステップに基づいた指導を行う場合は、全体的に指導するよりも細分化された課題にフォーカスできるため、指導者はポイントを教えやすいというメリットがあります。また、課題の理解度の把握やポイントの洗い出しも容易であるため、指導の精度を高めることも可能です。
スモールステップは実践者だけでなく指導者にとってもメリットが大きいため、幼児期の子どもの指導方法に悩んでいる方には非常におすすめのメソッドと言えるでしょう。
スモールステップの実践例
下記では、スモールステップがどのようなメソッドであるかイメージしやすいように、一般的な業界と保育業界の実践例をそれぞれ紹介しています。
スモールステップで新人育成 |
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あるWeb制作会社では、新人営業マンA君が仕事を覚えられず、教育担当者も困り果てていました。本人も悩んでいる様子で何とかしてあげたいと思った上司は、スモールステップのメソッドで新人営業マンA君を教育してみることにしました。 新人営業マンが行うべき「メール営業」「テレアポ」「事務処理」といった業務内容を同じ系統ごとに切り分けて、個別に鍛えてみることとしました。さらに、スモールステップのメソッドを活用して、「まずはメールを書く」「見込み客リサーチを行う」「とりあえず1通送ってみる」と細かくステップを分解します。 一つひとつの細分化されたタスクに集中することで、新人営業マンも焦らず業務に取り組め、確実に成長を重ねることができました。同じ方法で別系統の業務トレーニングも行い、今では営業マンが行うべき一通りの仕事ができるまでに成長しています。 |
片付けができない子どもをスモールステップで指導 |
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おもちゃで遊んだり絵本を読んだりした後の片付けができないBちゃんの指導方法に悩んでいた保育士のCさんは、スモールステップで指導を行ってみることにしました。 保育士Cさんがまず実践したのは、無理に片付けを行わせようとせず、おもちゃや絵本を元の場所に戻す見本を見せることです。同時に、片付けは気分がスッキリすることや、片付けの大切さについて声掛けを行いました。 Bちゃんが片付けに関心を持ったタイミングを見計らって、「まずは一つだけ」おもちゃを元の場所に片付けることを勧めてみました。するとBちゃんはおもちゃを一つ片付けてくれたため、保育士CさんはBちゃんを褒めてあげます。嬉しくなったBちゃんは、再びおもちゃを一つ片付けます。 徐々に片付けができる機会も増え、今ではBちゃんは周りの友達以上に片付けに取り組んでくれるようになりました。 |
スモールステップの実践方法とポイント
ここからは、実際にスモールステップを実践する方法と実践時のポイントを解説します。自身の仕事や勉強、子どもたちへの指導にスモールステップを活用したい保育士の方は、ぜひ参考にしてください。
(1)最終目標を設定する |
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スモールステップの実践にあたり、まずは最終目標(ゴール)を設定しましょう。 設定したゴールに対して取り組んでいくため、ゴール設定は明確かつ具体的に設定することがポイントです。 |
(2)最終目標までにやるべきことを細分化する |
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次は、最終目標(ゴール)までのプロセスをよく観察して、やるべきことを実践者のスキル・レベルに合わせて細分化します。 1つのステップにおいては、30分以内で達成できる範囲に細分化することと、実践者が無理なくこなせる難易度・分量に設定することがポイントです。 |
(3)細分化したステップを一つずつこなす |
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細分化したステップを一つずつ実践して、確実に達成を重ねます。無理なくこなせる範囲まで細分化しているため、一つひとつのステップをこなすことは比較的容易でしょう。 スモールステップ実践時は、ステップを達成するごとに何らかの小さなご褒美を用意することがおすすめです。脳内の報酬系と呼ばれるドーパミン神経系回路への刺激となり、やる気や楽しさを感じさせることができます。 |
保育現場でスモールステップを生かす方法と注意点
スモールステップは、前述のとおり保育現場での活用にも適したメソッドです。最後に、保育現場でスモールステップを活用できるシーンと実践上の注意点を紹介します。
【保育現場で活用できるシーン】 |
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昼食やおやつの際に苦手な食べ物を克服保育園の昼食やおやつで苦手な食べ物がある子どもに対しては、無理に勧めるのではなく、スモールステップを活用して徐々に慣れさせる方法が効果的です。 まずは一口食べて、慣れてきたら二口といったように、徐々に段階を経ることで子どもの好き嫌いを解決させることに繋がります。 運動やお遊戯苦手な運動やお遊戯に直面している子どもこそ、スモールステップを活用するチャンスです。本来であれば投げ出していたことも、スモールステップを活用することで、一歩先に進める可能性が高まります。 このとき、保育士は少しでも勇気を出して動いた子どもに対してしっかり褒めることで、子どもは達成感や自信を感じ、また一歩進むようになるでしょう。 |
【保育現場でスモールステップを活用する際の注意点】 |
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小さなステップの達成でもしっかり褒めてあげる保育現場でスモールステップを活用する際には、ステップを達成した充実感や達成感をさらに高めるために、都度声掛けをしたり、褒めてあげたりすることがポイントです。 保育士から実際に褒められることで、ステップを達成したことを実感できるだけでなく、次のステップへと向かうやる気も出てきます。 子どもたちが無理なくできるように細分化する保育現場でスモールステップを活用する際は、子どもたちが無理なく取り組めて、確実にステップを達成できる分量・レベルまで細分化することが非常に重要です。 実践時に細分化が不十分であると感じた場合は、子どもたちがモチベーションを維持して継続するためにも、都度修正を行いましょう。 |
まとめ
スモールステップは、あらゆる分野の難しい目標や大きな目標の達成に活用することができる、非常に有用性の高いメソッドです。保育士の方の仕事や子どもたちへの指導にも大いに役立てられます。
一つひとつのステップを確実に達成することで、保育士自身や子どもたちも大きく成長することができるでしょう。
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