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保育士として働いている方のなかには、いつ異動辞令が出るのか不安に思う方もいるでしょう。保育園の人事異動は、どの園においても同じタイミングで発生するケースがほとんどです。人事異動が発生するタイミングを知っておけば、いざというときに余裕を持って対処できるでしょう。
今回は、保育園における人事異動のタイミングと、人事異動のメリット・デメリットについて解説します。人事異動が通知された後にするべきことも解説するため、人事異動が不安な保育士の方は参考にしてください。
保育園における人事異動のタイミング
公立保育園で働く保育士は、地方公務員の扱いとなります。公務員は人事異動が出ることも多く、公立保育園の保育士も例外ではありません。ただし、異動はあくまで雇用されている各自治体の管轄地域内にとどまります。まれに保育園ではなく、異動先が児童福祉施設や子育て支援センターとなるケースがあることも認識しておきましょう。
また、私立保育園でも人事異動が発生することがあります。私立保育園の運営母体は、NPO法人や社会福祉法人、株式会社などさまざまです。運営する保育園が1ヶ所であれば人事異動はないものの、複数の保育園を運営している場合は、勤め先が変わることも珍しくありません。
保育園の人事異動は、3~4年周期が一般的です。ただし、人によってはタイミングが早くなったり遅くなったりすることもあるでしょう。
人事異動が通知される時期は、新年度を控えた3月下旬あたりが多い傾向です。引っ越しを伴う異動の場合は、内示という形で1~2ヶ月前に通知されることもありますが、そうではない場合は通知から異動までわずか数週間となります。
保育園における人事異動のメリット・デメリット
人事異動に対してマイナスなイメージを持つ方もいますが、実際にはメリットもたくさんあります。保育園における人事異動のメリット・デメリットは以下のとおりです。
〇メリット:スキルの向上・人間関係のリセット
同じ園で働き続けると、仕事に対する姿勢がマンネリ化する恐れがあります。結果として、モチベーションが下がってしまうケースも少なくありません。一方で、環境が変われば新しい発見を得ることができるため、スキルの向上につながります。異動に伴い昇進・昇格するケースもあり、キャリアアップにつながることは重要なポイントです。
また、異動によって職場の人間関係がリセットできるメリットもあります。派閥などの人間関係で疲弊している方にとっては、悩みを解決できる絶好の機会となるでしょう。風通しの良い環境を作れるという点では、保育園側にとっても大きなメリットとなります。
〇デメリット:職場環境の変化
慣れ親しんだ職場を離れることから、寂しさを感じる保育士は珍しくありません。子どもや保護者との関係も、新たに築いていく必要があります。また、異動先によっては引っ越しが必要となるため、準備に苦労することもデメリットです。
保育園の人事異動にはデメリットも存在するものの、新しい環境で働けることは貴重な機会です。異動をネガティブに感じてしまうときは、享受できる多くのメリットに目を向けてみましょう。
人事異動が通知された後にするべきこと4つ
保育園の人事異動は、年度末の直前に通知されることが多く、実際に異動する際にはさまざまな準備が必要となります。限られた期間内ですべての準備を終わらせるためには、何をするべきか把握しなければなりません。
ここでは、人事異動が通知された後にするべきことを4つ解説します。
後任の保育士に対する引き継ぎ
異動に先立ち、自分の仕事内容を後任の保育士に引き継ぐことが必要です。引き継ぎノートを作成して、子どもたちの状況を一人ひとりまとめます。
引き継ぎ内容の例は下記のとおりです。
子どもの性格や特徴食べ物の好き嫌いアレルギーや持病の有無仲良しの友達保護者との約束事や連絡事項など |
子どもの成長度合いはそれぞれ異なるため、後任の保育士が戸惑うことがないよう、必要な情報を漏らさずに情報共有を行ってください。また、年長クラスを担当していた場合は、小学校へ引き継ぐための「保育所児童保育要録」も早めにまとめておかなければなりません。子どもたちへの影響を最小限に抑えるためにも、丁寧な引き継ぎを心がけましょう。
保護者への挨拶
お世話になった保護者へお別れの挨拶をします。自分が異動した後も気持ちよく保育園を利用してもらえるよう、感謝と励ましの気持ちを伝えることが重要です。
〈挨拶の例〉これまで〇〇ちゃんに、たくさんの元気を分けてもらいました。担当は変わりますが、気になることがあれば何なりと後任にお申し付けください。これまで多くのご理解とご協力をいただき、ありがとうございました。 |
また、今後お世話になる保護者への挨拶も必要となります。良好な関係を築くためには、最初が肝心です。
〈挨拶の例〉はじめまして、〇〇と申します。この度、△△クラスを担当させていただくことになりました。不慣れでご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。 |
異動先の園の情報把握
異動の際は、異動先の園の特徴や方針、担当する子どもの情報などについて把握する必要があります。新しく担当するクラスの引き継ぎノートがある場合は、早めに目を通しておきましょう。子どもたちの特徴を把握しておけば、スムーズに信頼関係を築くことができます。
また、保護者の連絡事項にも目を通し、いち早く連携できるように努めなければなりません。対応漏れを防ぐため、自分なりに注意ポイントをまとめておくことも効果的です。
場合によっては、異動先の園で初めて必要となる物が発生する可能性もあります。何を自前で用意するべきか、持ち物についても十分に確認しておきましょう。
教室の整備
新年度のタイミングで異動する場合は、新しいクラスを作るための準備も欠かせません。子どもの名前シールを貼るだけでなく、おもちゃや絵本がしっかりと揃っているか確認します。自分が知らない絵本があったときは、子どもたちへの読み聞かせに備えてあらかじめ読んでおくことが肝心です。
また、誕生日表をはじめ、各掲示物の張り出しや装飾なども行います。可能であれば、異動先の保育室を一度見学させてもらうことがおすすめです。部屋の広さや装飾できるスペースの状態を知っておけば、準備する際にイメージしやすくなります。
「ほいくらし」で保育に必要な情報を集めよう!
保育園の異動が決まった際は、さまざまな情報が必要となります。引き継ぎで得られる情報もあれば、自身で調べることが必要な場面もあるでしょう。
保育についての情報収集をする際は、「ほいくらし」をぜひご活用ください。ほいくらしは、マイナビ保育士が運営しているサイトです。保育士が知っておきたい便利な情報や、保育に関する最新ニュースなどを豊富に掲載しています。また、有用な資格情報も掲載しているため、将来的に活躍の場を広げたい保育士にも最適です。
異動に不安を覚える方は多くいますが、ほいくらしで調べれば解消できる点もあります。現場で働く保育士は、ほいくらしを活用しましょう。
まとめ
保育園の人事異動は、おもに毎年3月下旬ごろに発生します。公立保育園はもちろん、私立保育園でも人事異動があり、3〜4年周期での発生が一般的です。
人事異動には、スキルの向上や人間関係がリセットできるメリットがあります。一方、職場環境が変わることで、寂しさや戸惑いを感じてしまうこともあるでしょう。
異動する際は後任保育士への引き継ぎをはじめ、さまざまな準備が必要となります。疑問点があれば、早めに解消しておくことが大切です。人事異動を前向きに捉え、新しい環境で良い経験を積みましょう。
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