クラスがまとまらない時はどうしたら良い?保育士が見落としがちなポイントとは【ぽん先生 保育のお悩み相談室】

クラスがまとまらない時はどうしたら良い?保育士が見落としがちなポイントとは【ぽん先生 保育のお悩み相談室】

保育園でクラスを運営する上で、クラスをまとめることは保育士の大切な仕事のひとつです。特に集団での活動が主になってくる幼児クラスでは、これが非常に重要な役割を持ちます。

ところが、クラスをまとめることが上手くできずに悩む方は意外と多いものです。

今回はクラスの子どもたちをまとめ、みんなで協力しあえる雰囲気を作るために、何よりも気をつけてもらいたいポイントについてご紹介していきたいと思います。

クラスがまとまらないとどうなる?

幼児クラスではクラス全体での活動が基本となるため、クラスがまとまらないと活動そのものが難しくなってしまいます。そうなると日常生活はもちろんのこと、特に行事へ向けた活動ができずに困ってしまうでしょう。そして何より、保育士自身が疲れてしまいます。

クラスがまとまらない原因は、保育士の日常での言葉かけにあることも少なくありません。

どのような原因が考えられるのかを一緒に見ていきましょう。 

絶対に避けてほしいのが「競争」 

クラスとしてまとまるためには、クラスの一人ひとりを思いやる気持ちをみんなが持つことが大切です。そのためには友達を大切に思う心を育む必要がありますが、これはどのようにして育んでいくものなのでしょうか。

ここで重要になるのが、子ども同士を競争させないということです。

例えば、こんな言葉をかけてしまったことはありませんか?

「さぁ、誰が1番早く着替えられるかな?」
「〇〇くんは上手にできているよ」

こういった言葉かけは、知らず知らずのうちに子ども同士を競争させてしまいます。

問題なのは“できている子とできなかったそれ以外の子”という関係を保育士が意図せずに作ってしまうことです。こういった関係ができると、子どもにとって周りにいる友達は競争相手、つまり敵のように感じてしまいますね。これでは、友達のことを大切に思えないのも無理はありません。

このようにお話しすると、「それならかけっこも、イス取りゲームも全部ダメじゃないか」という意見もよく聞きますが、ここでいう競争とは子どもが参加することに同意していない競争のことを指します。

例えば、かけっこに参加するのは「誰が1番早く走れるか」というゲームに参加することと同じです。これは子どもが同意して参加しているので問題ありません。

一方で、「ほら、誰が1番早く着替え終わるの?」というような言葉かけはどうでしょうか。これは子どもが同意の上で参加した競争ではありませんね。

同じような場面でも、「そうだ!今からみんなでお着替え競争をしない?」と提案して、同意した子だけで競争をするのであれば問題ありません。このように友達と友好的な関係を築くことよりも、まずは敵同士にならない環境づくりが友達を思いやる気持ちを育むための第一歩なのです。

保育士の立ち位置にも気をつけて

同意なく競争させないことも大切ですが、それと同じくらい大切なことがもう1つあります。クラス内での保育士の立ち位置です。

よくある失敗例として、保育士がクラスで1番上に立っていて、その下で子どもたちはみんな平等であるという考え方があります。

しかし、保育士が力を持っていると子どもたちも同じように力を持ちたいと考えてしまい、友達のことを見下すような行動が見られるようになるのです。

あくまで保育士の役割は、「子ども同士のコミュニケーションが適切に行われるように援助すること」「クラスの状況を子どもたちに分かりやすく整理して伝えること」です。保育士も対等なクラスの一員になることでクラスとしての結束はより強いものになっていくのではないでしょうか。

いかがでしたか?まずは一人ひとりへの言葉かけを見直してみることで、少しずつ子どもたちの姿に変化がみられ、保育士の心にもゆとりが生まれてくるのではないでしょうか。

保育士ライター
東京都で働く現役の保育士。 自身の子育てや育休の経験を通して家庭保育の大変さを痛感し、子育て支援のための活動を始めた。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに育児の楽しさを伝える活動を精力的に行っている。
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