約9割のママが仕事復帰に不安あり 保育園の送迎、職場への迷惑を心配 【サク読み保育ニュース】

約9割のママが仕事復帰に不安あり 保育園の送迎、職場への迷惑を心配 【サク読み保育ニュース】

株式会社カラダノートが産休・育休取得中のママを対象に行った本調査によると、約9割のママが仕事復帰に不安を抱えているようです。そんなママたちを支える保育士の中にも、仕事復帰に不安を感じる方がいるでしょう。東京都の調査では、「妊娠・出産」で保育士を辞めた人の割合が16.2%いることが分かっています。育休復帰をポジティブに迎えられる社会になれば、保育士不足の解消にもつながるかもしれません。(ほいくらし編集部)
※出典:令和4年度東京都保育士実態調査(東京都福祉局)

[トピックス]
・約9割のママが、仕事復帰に不安を抱える
・6割以上が復職前に「夫・パートナーと送迎や家事分担を話し合う」
・2025年4月から開始する育児休業の給付延長の手続きが厳格化
“通年での入所のしやすさ”と“安心安全な保育環境”を求めるママの声

88%のママが、仕事復帰に不安を抱える

 産休・育休中の女性を対象に仕事復帰について意識調査した結果、「とても不安」と回答した51.7%と「やや不安」と回答した36.5%を合算した88.2%が仕事復帰に不安を抱えていると回答しました。

さらに、不安に感じることを質問したところ「保育園の送迎と病児対応(79.7%)」と「職場に迷惑をかけないか(76.8 %)」が、それぞれ約8割を占めました。続いて「子どもの生活リズムが崩れないか(58.2%)」と「環境の変化により子どもが精神的に不安定にならないか(56.1%)」が約6割となり、約5割が「パートナーとの家事育児分担(50.2%)」と回答しました。

 本調査からママは復帰後のライフスタイルに不安を感じており、そういった日々の負担を軽減することが、女性の不安緩和及びメンタルヘルス向上につながることがうかがえます。

6割以上が復職前に「夫・パートナーと送迎や家事分担を話し合う」

 続いて、復職前に検討することを質問したところ「夫・パートナーと送迎や家事分担などを話し合う」が62.7%と最多でした。次に「実家・義実家への協力をお願いすること(54.1%)」、約4割が「ネットスーパーや食材宅配(36.8%)」と回答しました。

2025年4月から開始する育児休業の給付延長の手続きが厳格化
“通年での入所のしやすさ”と“安心安全な保育環境”を求めるママの声

 来年4月から開始する育児休業給付の延長審査について調査した結果、産休・育休中のママの手続き変更に関する認知率は44.6%を占めました。

自由記述で制度変更に対する意見を募集したところ、適切な制度利用が促進されることに同意する声も挙がった一方、一般的に入所が多い4月以降も入所可能な体制と希望する保育環境に入所を求める声が多く集まりました。

<入所のしやすさを求める声(一部抜粋し編集)>
年度途中でも入所がしやすいなら審査が厳しくなっても良い。(20代ママ)
・延長するのはそれぞれ理由がある。我が子は9月生まれで1歳のタイミングで入所が難しいと思い4月まで延長の予定です。(30代ママ)

<希望する保育環境に入所を求める声(一部抜粋し編集)>
・現実的な預け先を見つけられないにも関わらず、育休の延長ができなくなるのではないか心配(30代ママ)
子どもの事を考えるとどこでもいいから保育所に入れれば良いというわけでない。(入所した保育園がよくなければ)自分が心配になってしまう。(30代ママ)

(補足)育児休業の給付延長の審査目的:利用用途の適正化を図るため

・2025年4月より、自治体が育児休業の給付延長が適しているかどうか、審査を行う予定。
・その背景には、保育所への入所意思がないが給付金延長のため申し込みを行う事例があること、またその対応が自治体の業務負担につながっていることから見直す必要があると考えられた。
・従来の育児休業の給付延長には、保育所に入れなかったことを示す書類『保留通知書』のみ提出が必要だったが、来年以降は追加書類として申告書を提出する。
・その申告書に入所希望日や希望する保育所の希望理由を記載し、提出書類をもとに自治体が適否を判断する予定である。

#育休 #保育ニュース #保育士 #サク読み保育ニュース

この記事をSNSでシェア