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日差しが強い夏や梅雨、寒い季節には、0歳児クラスは室内であそぶ機会も増えますよね。でも、室内あそびの日が続くと、ネタが切れてあそび方がマンネリ化したりもして……。そこで今回は、明日から取り入れることができる、簡単な室内の運動あそびを4つご紹介します。あわせて、室内あそびのねらいや取り入れる時のポイント、アレンジ方法も解説していくので、ぜひ参考にしてください。

0歳児の運動あそびを行うねらい

子どもたちはあそびをとおして、体の使い方や言葉を習得したり、ものごとを理解する力を培ったりします。特に0歳児は日々成長していくため、発達段階に応じて数多くのあそびを提供し、さまざまな角度から心身の発達を促すことが大切。そのためにも、子どもたちが今どんな発達段階にいるのかをきちんと把握し、クラス全体で楽しめるようなあそびを取り入れてみてください。

あそびのなかでも、運動あそびは子どもたちの自信や体を動かす楽しさにつながるほか、大人との信頼関係を築くことにも役立ちます。まずは安全な環境をつくり、運動あそびのメリットが存分に生かせるように支援していきましょう。

0歳児の運動あそびにおける援助のポイント

0歳児はさまざまなことに興味を持つ時期。あれもやってみたい、これも触ってみたいなど、好奇心旺盛です。そんな姿が見られたときは、子どもたちの「やってみたい!」という気持ちを尊重するように意識してください。もちろん、子どもたちの気持ちに寄り添う声かけや危険を避けるサポートもお忘れなく!

また、0歳児は「お友だちと同じ空間で一緒にあそぶことが楽しい!」という気持ちが芽生えてくる時期でもあります。保育者が仲立ちしながら、一緒にあそぶ経験を積ませてくださいね。なお、小さな玩具などは誤飲につながる恐れもあるので、玩具に不備がないかを事前に確認するのはもちろん、活動中も先生同士で声を掛け合うなどして十分注意しましょう。

0歳児におすすめ! 室内の運動あそび

ここからは、0歳児にぴったりの室内あそびを4つご紹介しましょう!

◎マット運動

■ねらい

  • マットの感触を楽しむ
  • バランス感覚を養う
  • 自分で手足を動かして前に進む

■おすすめポイント

マットを敷いてゴロゴロと転がる、丸めたマットに昇り降りするなどの全身運動ができるので、室内で運動量を増やしたい時にぴったりです。一緒にあそびながら保育者が見本を見せてあげると、子どもたちも体の動かし方がイメージしやすくなりますよ。

■注意点

バランスを崩して不意の衝突が起こることもあるため、保育者は必ずそばについて見守りましょう。

■あそび方を工夫するポイント

  • 子どもたちに人気のキャラクターや夏の風物詩などをラミネート加工し、マットに貼りつけてみましょう。キャラクターに向かってハイハイしたり、ずりばいしたりする動きにつながります。「よーい、どん!」などの声かけを取り入れるのもおすすめです。
  • 最初は簡単なマットあそびからはじめて、慣れてきたら少し難易度をあげましょう。トンネルやマットなどを組み合わせて、サーキットにしてみると楽しさ倍増です!

◎トンネルあそび

■ねらい

  • 「くぐる」という動作を楽しむ
  • ずりばいやハイハイをして体を動かす
  • 大人や友だちの様子を見てまねしようとする

■おすすめポイント

トンネルは、「くぐる」「前後に動く」などの動きをとおして全身運動ができるあそびの一つ。出入口付近で「いないいないばあ」ができたりもして、子どもたちが好きな反応あそびと組み合わせて楽しむこともできます。

■注意点

慣れるまでは、子どもたちと一緒に保育者もトンネルをくぐって、見本を見せるとよいでしょう。また、トンネルの中で子どもが止まってしまう場合は、声をかけて動作を促しましょう。

■あそび方を工夫するポイント

  • トンネルの外側や内側にラミネート加工をした夏の風物詩などを貼りつけると、一気に季節感が出て楽しさがアップします!
  • トンネルの入り口にスズランテープ(青色、水色など)を貼りつけるのも、子どもたちに大人気。見た目にもかわいらしいですし、スズランテープが顔に触れる感触も楽しいようです。
  • 縦、斜め、横など、さまざまな角度でトンネルを置いてみるのもおすすめです。

◎風船あそび

■ねらい

  • 風船を手で触る、持つ経験
  • 不規則に動く風船を自分で追いかける

■おすすめポイント

カラフルな風船は子どもの興味を引きやすく、目で追いかけやすいので、あそびに取り入れやすいアイテムです。当たっても痛くないので安心ですし、一人でも集団でもあそべるので、ぜひ活用してみてください。

■注意点

風船は、子どもがなめたりかじったりすると穴が開きやすくなり、急に割れることも。割れた場合、破れた破片は回収し、誤飲を防ぎましょう。風船をふくらませるときはパンパンに空気を入れるのではなく、少しゆとりのある状態にするのがポイントです。

また、風船を追いかけるのに集中しすぎると、まわりが見えなくなるので、その点にも注意! 子ども同士がぶつからないように、しっかり見守りましょう。立ちながらあそぶ子は、転倒にも気をつけたいですね。

■あそび方を工夫するポイント

  • 風船に油性ペンで夏の風物詩や子どもたちの好きなキャラクターを描く。
  • 天井からスズランテープやひもなどでつるし、子どもが手で揺らしたり、保育者がうちわであおいだりできるようにする。
  • 床に風船を置き、うちわで一気にあおぐのもおすすめ。風船がさまざまな方向に飛んで行く様子が、予測不能でおもしろいですよ! 実際に取り入れたときは、子どもたちから「きゃ~!」と興奮する声があがりました。
  • ビニールプールに風船を入れ、ボールプールのようにしてあそぶのも子どもたちに大人気です。

◎宝探しあそび

■ねらい

  • 物を自分で探す経験をする
  • 一緒に見つけることを楽しむ
  • 好きな物を見つける

■おすすめポイント

「ないな~」「どこかな~」「あった!」など、子どもたちは探す行為が大好き! 保育者も一緒になって「どこかな~」や「あった!」を楽しみましょう。探す、見つけるという行為は達成感にもつながりますよ。最初は簡単な場所に隠し、慣れてきたら見つけるのが少し難しい場所に隠すなど、難易度も変えてみるのもいいでしょう。

■注意点

あそびに夢中になると、転倒してしまう場面も出てきます。保育者はしっかりと見守りながら過ごしましょう。なお、宝探しのアイテムは、誤飲を防ぐために大きめの物を用意してください。

■あそび方を工夫するポイント

  • 子どもたちの好きな絵本のキャラクターや動物、夏にちなんだアイテムを隠すと季節感も出てより楽しめますよ。
  • トンネルやマットを組み合わせてサーキットにするとより楽しめます。
  • ホールなどの広い空間を使ってあそぶのもおすすめです!

まとめ

いかがでしたか? 0歳児でも挑戦できる運動あそびはたくさんあるので、子どもたちの興味関心や発達段階に合わせてあそび方を工夫してみてください。「マンネリしてきたかも」と感じるときは、2つのあそびを組み合わせてみるのも楽しいですよ。子どもたちと一緒に体を動かして、元気に夏を乗り切りましょう!

保育士
福島県出身、都内在住。4大卒業後、認可保育園と児童発達支援施設で勤務。

「子どもたちや大人にもっと寄り添ったサポートがしたい」という想いから、結婚を機に独立。

現在は育児と両立し、保育者コミュニティ#HUGの運営 、
ベビーシッター、ライター、メディア、企業企画協力など、保育を軸とした自分らしい働き方を実践中。

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