認定病児保育スペシャリストとは?取得の流れ・平均給料・メリット

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子どもの急な体調不良に対応できるようになりたい保育士の方や、キャリアアップ・転職を考えている保育士の方におすすめの資格が、「認定病児保育スペシャリスト」です。
小学校入学前の小さな子どもは、突発的に熱を出したり体調を崩したりすることが多くあります。
認定病児保育スペシャリストを取得することで、体調を崩した子どもに対して、適切な看病・保育を提供できるようになります。
今回は、認定病児保育スペシャリストの概要・平均年収・資格取得のメリットを解説するため、認定病児保育スペシャリストに興味がある方はぜひ参考にしてください。
認定病児保育スペシャリストとは?
認定病児保育スペシャリストとは、病気の子どもに対する保育の知識・技術を有した人材であることを証明する資格です。
一般社団法人日本病児保育協会によって認定されます。
認定病児保育スペシャリストの主な役割は、保育施設・病児保育施設などにおいて、病気や体調不良の子どもを看病することです。
具体的には、体調管理・服薬サポート・水分補給のサポート・回復期の保育・緊急時の対応など、幅広いケアを行います。
以下は、認定病児保育スペシャリストを取得するための要綱です。
資格取得の流れ | ①全13回のWeb講座の受講 ②1次試験 ③2次試験(認定試験) ④24時間以上の実習またはオンライン実習 |
---|---|
対象者 | 高校を卒業した18歳以上の方 |
費用 | Web講座受講費:65,000円 実習費用:10,000円(受験料込) 資格更新料:5,000円/年 |
(出典:一般社団法人日本病児保育協会「認定病児保育スペシャリスト」/https://sickchild-care.jp/)
病児保育は必須資格が存在せず、従来は保育士・医師・看護師など病児保育に適した職種が対応を行っていました。
病児保育のニーズの高まりとともに、病児保育に特化した資格である認定病児保育スペシャリストの認知度も高まっており、多方面から必要とされる存在となっています。
1. 医療保育専門士・認定病児保育専門士との違い
認定病児保育スペシャリストに似た資格として「医療保育専門士」「認定病児保育専門士」などの資格が存在します。
以下は、認定病児保育スペシャリスト・医療保育専門士・認定病児保育専門士の相違点を示した表です。
資格名称 | 認定病児保育スペシャリスト | 医療保育専門士 | 認定病児保育専門士 |
---|---|---|---|
認定機関 | 一般財団法人日本病児保育協会 | 一般社団法人日本医療保育学会 | 一般社団法人全国病児保育協議会 |
受験資格 | ・満18歳以上・Web講座と実習を修了 | ・日本国の保育士資格を有している ・病院・診療所・病児保育室・障害児入所施設・肢体不自由児通所施設・重症心身障害児通所施設などで、常勤1年以上の保育経験を有している (非常勤である場合は年間150日以上かつ2年以上の保育経験を有している) ・日本医療保育学会会員であり、1年以上の会員歴がある |
・保育士または看護師の資格を有している ・2年以上の実務経験がある ・所属保育施設における施設長からの推薦がある ・受験資格認定委員会から承認を受けている |
資格を活かせる職場 | ・病児保育施設 ・訪問型病児保育 ・保育所 ・ベビーシッター |
・小児病棟 ・小児病院 |
・病児保育施設 |
(出典:一般財団法人日本病児保育協会「認定病児保育スペシャリスト」/https://sickchild-care.jp/)
(出典:一般社団法人日本医療保育学会「一般社団法人日本医療保育学会認定「医療保育専門士」資格認定実施要綱」/https://iryouhoiku.jp/wp-content/uploads/2020/03/2020jissiyoukou.pdf)(出典:一般社団法人全国病児保育協議会「認定病児保育専門士について」/https://byoujihoiku.net/senmonsi)
医療保育専門士・認定病児保育専門士ともに、病児保育に携わる専門家であることは共通していますが、活躍できる職場・資格認定機関・受験資格に違いが見られます。
特に、受験資格についての違いは顕著であり、医療保育専門士・認定病児保育専門士はやや厳しい受験資格が設けられています。
一方で、認定病児保育スペシャリストは、学生・社会人にかかわらず、取得しやすい要件となっている点が特徴です。
Web講座であるため、自宅で日々学習できることはもちろん、1次試験もオンラインで受けることができます。
病児保育士の平均給料
認定病児保育スペシャリストは、「病児保育士」として働くことが一般的です。
認定病児保育スペシャリストを取得したい方にとって、病児保育士の仕事内容だけでなく、収入面も気になる点でしょう。
以下は、保育士全体・病児保育士の平均給料です。
保育士(※) | 約363万円 |
---|---|
病児保育士 | 約320万~600万円 |
(※出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/index.html)
なお、病児保育士の平均給料は「マイナビ保育士」に掲載されている求人情報を参考にしています。
「病児保育」「病後児保育」で絞り込んだデータから、病児保育士の平均給料を基に算出しました。
病児保育士の平均給料は、就職地域・職場によっては保育士の平均給料を下回る可能性があるものの、基本的には年収400万円を超えるケースが多いといえます。
認定病児保育スペシャリストを取得するメリット
認定病児保育スペシャリストは、保育士をはじめベビーシッターや看護師など、病児保育に携わる多くの方が取得している資格です。
認定病児保育スペシャリストを取得することで、病児保育所・病児保育園はもちろん、一般の保育園・保育施設でもより活躍できます。
以下では、認定病児保育スペシャリストを取得する具体的なメリットについて解説します。
1. 就職・転職の幅が広がる
病児保育は、必須の国家資格が存在しない分野です。
しかし、実際の病児保育スタッフ求人には「認定病児保育スペシャリスト資格をお持ちの方歓迎」と記載されている求人も多く見られます。
認定病児保育スペシャリストを取得することで、保育業界での就職・転職の幅が広がるでしょう。
また、子どもの体調不良時などに適切な対応ができる職員は重宝されるため、病児保育を行わない一般保育園への就職・転職の際にも有効です。
2. 認定者コミュニティーで学び続けられる
認定病児保育スペシャリストを認定している一般財団法人日本病児保育協会では、資格保有者向けに「保育スキルアップセミナー」や「メールニュースの配信」を積極的に行っています。
認定病児保育スペシャリストを取得して終わりではなく、常に最新の病児保育情報・保育スキルについて学び続けることが可能です。
また、資格保有者向けのコミュニティーがあるため、同じ志を持つ資格保有者同士の繋がりを持つことができます。
「病児保育士」への就職・転職はマイナビ保育士がおすすめ!
病児保育・病後児保育は、一般保育園と比較して求人数が少ない傾向にあります。
そのため、病児保育士として働きたい方は、求人数が多く情報の充実した求人情報サイトを活用することが重要です。
保育士求人を専門的に扱う「マイナビ保育士」であれば、保育士求人だけでなく病児保育士の求人も多く掲載しています。
また、経験豊富なキャリアアドバイザーによる転職サポートも充実しており、求職者様のご希望に合わせた職場を提案することが可能です。
病児保育士として活躍したい方は、ぜひマイナビ保育士をご利用ください。
まとめ
近年では、共働き世帯の増加などの理由により、病児保育を行っている保育園・保育施設のニーズが高まっています。
病気や体調不良の子どもは、周囲への感染予防や安全性の観点から、一般の保育園・保育施設では受け入れができません。
認定病児保育スペシャリスト取得者は、体調不良の子どもたちを病児保育のプロとして預かることができるため、社会的な需要が高い存在です。
認定病児保育スペシャリストを取得することで、保育業界での就職・転職に有利となり、キャリアの幅が広がります。
ここまで紹介したことを参考に、認定病児保育スペシャリストに興味・関心のある方は、ぜひ認定病児保育スペシャリストの取得に励んでください。
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