顔こりを解消するには?セルフでできるほぐし方を解説!

新型コロナウイルスの流行で、マスク生活が続いたり、人と会う機会が減ったりしたことで、顔の筋肉がこり固まる「顔こり」の人が増えています。顔こりはたるみや老け顔の原因になりかねないので要注意! 本記事では、顔こりの原因や判定方法、マッサージなどの対策についてお伝えします。
姿勢美矯正サロン「プロスパービューティー」
オーナーセラピスト
松本 美栄 (まつもと・みえ)先生
美容師、ブライダルエステ、フェイシャルエステ、ヘアメイク、頭皮の発毛クリニック、アロマエステなどの幅広い知識と経験をベースに、表参道でサロンを開業。一回で「目に見える変化」を体験できる高い技術が幅広い層に大好評。
顔こりとは?
私たちの体の筋肉は、あまり使わなかったり、長時間同じ姿勢を取り続けたり、左右どちらかだけを使ってバランスが悪くなったりすると、こり固まってしまいます。一時的なこりであれば、正しいケアをすることでまた柔らかい筋肉に戻りますが、そのまま放置すると体の不調につながりかねないので注意が必要です。
もちろん顔も例外ではなく、顔の筋肉がこり固まってしまった状態を「顔こり」と言います。
顔はいくつもの骨や筋肉が集まってできており、顔の筋肉を動かすことによって、さまざまな表情を作ったり、おしゃべりをしたり、食べ物をかんだりすることができます。しかし、顔こりになると表情が乏しくなって、暗い印象や老けた印象を与えてしまうことに……。また、血流やリンパの流れが悪くなるために、代謝が低下して顔がむくんだり、顔色が悪くなったりすることもあります。
顔こりが起きる原因
顔こりが起きる原因として、多く見られるのは次の項目です。ご自身の生活習慣を振り返って、当てはまるものがないかを確認してみましょう。
長時間のデスクワーク
デスクワークでパソコンに向かっているとき、多くの人は無表情になっています。さらに、集中してパソコン作業をしていると、無意識に「食いしばり」をしていることもあります。そうした状態が長時間続くと、顔こりを引き起こしかねません。
また、長時間のデスクワークやストレスなどによって頭が疲れると、頭の筋肉がこり固まってしまいます。頭のこりは顔の筋肉にも影響し、顔こりにつながってしまうので注意しましょう。
猫背・ストレートネック
スマホを使用しているとき、無意識のうちにうつむいたような姿勢になっていませんか? そうした姿勢のまま長時間過ごすと、猫背やストレートネック(スマホ首)になってしまいます。
猫背やストレートネックを放置すると、首や肩、背中の筋肉がこり固まってしまい、体を動かしたときに痛みを感じることもあります。
また、首や肩が凝ると顔の筋肉が引っ張られてしまうため、顔こりを引き起こす原因になったり、フェイスラインのたるみや顔のむくみにつながったりすることも。首や肩の筋肉が凝ることで血行不良となり、顔の筋肉に栄養や酸素が届かなかったり、老廃物が排出されなくなったりするケースもあります。
眼精疲労
スマホやパソコンなどの画面を長時間見続けると、目のまわりの筋肉が緊張し疲れてしまいます。そして、目の筋肉に疲れが溜まると、眼精疲労になりかねません。
眼精疲労は、目の痛み、目の充血、目のかすみといった症状の原因になるだけでなく、肩こりや首こり、顔こり、頭痛などを引き起こすこともあります。
顔こりの状態を判定するには?
ここからは顔こりを解消するマッサージ方法をご紹介します。まずは、ご自身の顔こりの状態をチェックすることから始めてみましょう。
<用意する物>
鏡
※鏡がない場合はスマホで自撮りをしてもOKです。
<判定方法>
1.鏡の前で笑顔を作ってみてください。コツは、下の歯が見えないようにしながら、口角を上げて上の歯が6本以上見える状態にすることです。そのとき、顔の筋肉が硬くこばわっていて、笑顔を作るのがつらい人や表情がぎこちなくなる人は、顔こりの可能性があります。
2.顔のエラの部分を人差し指、中指、薬指の3本の指でグリグリと押し回してみてください。そのとき、エラの部分が硬くなっていたり、痛みを感じたりす人は、食いしばりや歯ぎしりなどによって顔こりが起きているかもしれません。
顔こりをほぐすマッサージ方法
それでは、顔こりをほぐすマッサージの具体的な方法を解説していきましょう。顔こりを解消するには、頭皮、目、頬骨、エラの部分(咬筋)など、顔全体をほぐす必要があります。
顔こりの判定方法で、痛みや硬さがあった人は、やさしく行うようにしてください。
目のまわりをほぐすマッサージ
1.目を閉じたら、眼球と眼球の上の骨の間に親指の腹を当て、3秒かけてゆっくりとやさしく押します。押し込んだら1秒間キープし、3秒かけてゆっくりと指を離してください。強い力をかけないように注意しながら、3回繰り返しましょう。

2.目を閉じたら、眼球と眼球の下の骨の間に、人差し指、中指、薬指をひっかけるように当て、3秒かけてゆっくりとやさしく押します。押し込んだら1秒間キープし、3秒かけてゆっくりと指を離してください。強い力をかけないように注意しながら、3回繰り返しましょう。

3.こめかみを人差し指、中指、薬指の3本でゆっくりと6回押し回します。

疲れ目に効く目の運動
1.目をギュッと閉じて3秒間キープしたら、パッと見開いて3秒間キープします。これを3回繰り返しましょう。
ほうれい線をケアする頬骨マッサージ
1.目の下の頬骨に手のひらを当てたら、3秒かけてゆっくりと押し上げます。押し上げた状態で1秒間キープし、3秒かけてゆっくりと元に戻しましょう。頬杖をつくような形で、頬骨を押してもOKです。


笑顔に効く口角マッサージ
1.口角から耳の前まで手のひらを当て、1cmほど引き上げて10秒間軽く圧迫します。この運動を左右両方で行ってください。なお、両手で両方の引き上げを同時にやってもOKです。

2.人差し指の第1・第2関節の間と親指とを使って、口角から耳の前まで5〜7箇所くらいをやさしくつまみます。これを左右3回ずつ繰り返してください。

頭をほぐすマッサージ
1.左右の耳の上約2cmのところを手のひらの付け根(掌底)でゆっくりと6回押し回します。

2.親指以外の4本の指を立て、側頭部全体をゆっくりと押し回します。

3.5本の指で、頭のてっぺんをゆっくりと回しながら押し込みます。これを6回繰り返してください。

咬筋をほぐすマッサージ
1.顔のエラの部分=咬筋を人差し指、中指、薬指の3本でゆっくりと6回押し回します。


顔こりを防ぐためのコツ

顔こりを防ぐには、顔こりにならないような生活を目指すことも大事です。以下に、日々の生活のなかで実践できる、「ちょっとしたコツ」を挙げておきますので、ぜひ試してみてください。
- できるだけ顔の筋肉を動かして、表情豊かに過ごすことを意識しましょう。
- パソコンやスマホの画面を長時間見続けないように心がけるとともに、定期的に休憩を入れて目を休めましょう。
- ホットタオルを目の上に置いて温めると、顔の筋肉がほぐれるのでおすすめです。ホットタオルは濡らしたタオルを絞って、500Wの電子レンジで1分ほど温めてつくりましょう(温めすぎて、火傷をしないように注意してください)。顔を濡らしたくないときは、タオルをビニール袋に入れて使ってください。
- パソコン作業などで集中しているときに、「つい食いしばりをしてしまう」という人は、普段から上下の奥歯に隙間を空けるように意識してみましょう。
- 朝と夜に、鏡で自分の顔を見ながら笑顔をつくってみましょう。その際、下の歯が見えないようにしながら、上の歯が6本以上見えるような笑顔を目指してください。
- 食事のときは片側だけでかまず、左右の歯で均等にかむことを意識してください。
まとめ
顔こりを予防・解消するには、毎日のケアと顔こりにならないような生活習慣を心がけることが大切です。今回ご紹介したマッサージや顔こりの予防方法を、ぜひ今日から始めてみてください。
顔こりが解消されると表情が明るく豊かになって、毎日がより充実するはずです!