古くから楽しまれている伝承遊び「かごめかごめ」。歌い継がれ、今の子どもたちにも愛されている遊びです。しかし、かごめかごめの歌詞は少し難しく、子どもたちに説明するときに迷ってしまう人も多いでしょう。この記事では、わらべうた「かごめかごめ」の意味や遊び方を徹底解説します。
かごめかごめの正しい歌詞と意味
「かごめかごめ」は、古くは江戸時代から親しまれている遊び歌で、ときに音楽の教材として使用されたこともあるようです。歌い継がれるうちに多少歌詞が変化しているものと思われます。まずは、かごめかごめの歌詞と意味を見ていきましょう。
歌詞
かごめ かごめ
かごのなかの とりは
いついつ でやる
よあけの ばんに
つるとかめが すべった
うしろの しょうめん だーれ
作詞・作曲/わらべ唄
意味
「かごめかごめ」の歌の解釈はさまざまです。例えば題名にもある「かごめかごめ」は「囲め」や「籠の目」という意味があります。または、しゃがむ動作のこととして「屈め(かがめ)」が語源になっているという説も。文字のまま歌詞の意味を読み解くと、以下のようになります。
籠目籠目(かごの目から見える)
籠の中の鳥は(籠の中にいる鳥は)
いついつ出やる(いつになったら出会えるのか)
夜明けの晩に(晩の夜明けごろに)
鶴と亀が滑った(鶴と亀が足を滑らせた)
後ろの正面だーれ(後ろにいるのは誰でしょう)
とても不思議で、解釈はさまざま。「囲まれているのは女性である」「籠から出られず自由がない」など、本当は怖い意味を持っていると訳されることもあるようです。
かごめかごめで遊んでみよう!
少し不思議な歌詞のわらべうたですが、歌い継がれるにはそれなりの意味があるといえます。子どもたちが伝承遊びを楽しめるよう、積極的に「かごめかごめ」を取り入れてみましょう!
ねらい
「かごめかごめ」を取り入れるねらいは、以下のとおりです。
- 昔の遊びに興味・関心を持つ
- ルールや決まりを守る大切さを知る
- リズム感や想像力を養う
- お友だちといっしょに遊ぶ楽しさを味わう
「かごめかごめ」には、鬼が目をつむったり、囲む子どもたちが後ろに誰がいるか内緒にしたりするなどのルールがあります。遊びのなかでルールを守る大切さを知ることで、心の成長が期待できます。
対象年齢
難しい歌詞と、細かいルールがあることから「かごめかごめ」は幼児以降に向いている遊びです。保育園での遊びに取り入れる場合は、集団遊びのルールを意識できるようになる4歳からがおすすめです。
準備物
「かごめかごめ」に必要な道具はありません。屋内外どちらでも楽しめますが、子ども同士手をつないで回る動作があるため、人数によっては障害物のない広い敷地が必要です。少人数であれば、ちょっとしたスーペースだけで取り入れられる遊びです。
遊び方
- ジャンケンで鬼を1人決める
- 鬼になった子どもはその場でしゃがんで目をつむる
- ほかの子どもは鬼を囲むように手をつないで輪になる
- 「かごめかごめ」を歌いながら鬼の回りを歩く
- 歌が終わったら歩くのをやめる
- 鬼は自分の後ろに誰がいるのか当てる
- 当たったらその子どもと鬼を交代してくり返し遊ぶ
ポイント
- 鬼は手で目を覆って周囲が見えないようにする
- 「後ろの正面」がハッキリするよう、鬼の真後ろに立つようにする
- 一定のスピードで歩いてお友だちと衝突しないようにする
かごめかごめのアレンジ
基本的なルールで遊ぶのも楽しい「かごめかごめ」ですが、アレンジを加えるとより楽しく遊べるようになります。子どもたちが遊びに慣れてから提案してみましょう。
声を聞けるチャンスを与える
なんのヒントもなく後ろにいる人を当てるのは、やや難易度の高い問題です。8人で遊んでいる場合、鬼自身を除く7人から正解を当てなくてはいけません。そこで「後ろにいる人の声を1回だけ聞ける」などのチャンスを与えると、正解率が上がって盛り上がります。後ろにいる人は、少し声を変えて発言してみるのもおすすめです。
髪型や服装のヒントを与える
声のヒントでは簡単に当てられてしまうという場合は、髪型や服装に関するヒントを与えてみましょう。「髪が短め」「帽子を被っている」などのヒントを出せば、鬼の子どもの記憶力や想像力を刺激できます。なんだかクイズみたいで盛り上がりますよ。
中心で座る鬼の数を増やす
大人数で遊ぶ場合は、中心に座る鬼の数を増やしてみるのもおすすめです。鬼の交代も早くなり、鬼以外の子どももスリルを感じながら遊べます。鬼役になった子どもも、仲間がいると心強く感じるかもしれませんね。
おすすめの伝承遊び・わらべうた
「かごめかごめ」以外にも、遊び継がれているわらべうたはたくさん! 子どもたちに興味・関心を持ってもらえるよう、ぜひ取り入れてみましょう。
はないちもんめ
「かってうれしいはないちもんめ」の掛け声が印象的な「はないちもんめ」。この歌も「かごめかごめ」と同じく、歌詞が独特です。遊び方や歌詞の意味は、以下の記事で紹介していますので参考にしてみてください・
【関連記事】
伝承遊び「はないちもんめ」の遊び方! 歌詞やこめられた意味を解説
おしくらまんじゅう
子どもたちが背中合わせで腕を組み、輪になって遊ぶ「おしくらまんじゅう」。背中やお尻を押し合いながら「おしくらまんじゅう~おされてなくな~」の歌に合わせて体を温めます。保育に取り入れる際は、導入に「おしくらまんじゅう(作/かがくいひろし)」の読み聞かせがおすすめです。
なべなべそこぬけ
お友だちと向かい合い「なべなべそこぬけ~そこがぬけたらかえりましょ~」と歌いながら背中合わせにひっくり返る遊びです。手をつないだまま手の輪をくぐって外側を向きます。単純な遊びですが、人数を増やしてチャレンジすると大盛り上がりです。
あんたがたどこさ
わらべうたのひとつ「あんたがたどこさ」は、歌詞さえ覚えてしまえば豊富なアレンジで楽しめる遊びです。歌詞によくでてくる「さ」の部分でボールをついたり、手をたたいたり…。「さ」に合わせてジャンプしてもいいですね。まずは何度も歌って、歌詞から覚えていきましょう。
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【保存版】伝承遊び一覧|保育園で楽しむ遊びやわらべうたを年齢別に紹介
まとめ
この記事では、古くから楽しまれている「かごめかごめ」の歌詞や遊び方について解説しました。「鶴と亀が滑った」など、脈略もなく繰り広げられる歌詞が、子どもたちの興味・関心をそそります。単純な遊びですが、アレンジ次第で飽きずに楽しめるのも大きなポイント! ぜひ取り入れてみてくださいね。
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